生育歴

4歳下の 妹が誕生する前後から 意図せず 失禁を繰り返すようになる。その度、家人から暴力を振るわれる。が、失禁は治らない。

1978年(昭和53年)9歳の夏、見知らぬ中学生に強姦される。子宮を突き破り、腸にまで達する外傷を負う。やぶれかぶれになって 帰宅したら 血だらけの私を見た母が 慌てて110番を入れる。私は 犯人に誰にも言うな と言われていたので 猛反対する。

失血死の可能性があったが 手術、入院で一命を取り留める。事件のあった日は 犯人の男性が「警察に言ったら殺すからな!」という言葉が怖くて 「扉の向こうに犯人が居る!」「影が見える!」と興奮が止まらない。入院中、事件のあった日の新聞を持ってきて欲しいと 家人に頼んだが 違う日の新聞ばかり持って来られた。(恐らく 事件が新聞に載ったと思われる。)

退院後、何度も警察に呼び出され マジックミラー越しに 様々な若い男性を見せられて 犯人探しをする。「マジックミラーになっていて 向こう側からこちらは 見えていないから」と説明されても、犯人の男性が言った「警察に言ったら殺すからな!」という言葉が怖くて とてもしんどい作業だった。

時代なのか、私に対する 心のケアは全く無いばかりか、外傷が治ったので また いつも通りの家族からの虐待は続く。

精神状態は悪く、怯えて暮らす日々だった。ピアノとそろばんの習い事に行くのも いつ犯人が出てきて仕返しされるのかと、怖い思いをしていた。運悪く、作業服の男性に後をつけられたこともあった。

自営業が忙しく 母は妹の世話もあったので 退院後、夏休みの期間、横浜の親戚の家に預けられる。横浜の親戚には 生まれてから一度会った事がある程度なので、常に遠慮し、緊張していた。虐待する人とはいえ 母が恋しく 様々な出来事による「辛抱」で精神は極限だったように思う。

幼い頃から成人になっても両親から 虐待が繰り返された。母からは 棒で殴られたり、冬の夜に裸にされ 家から追い出されたり、ホースで水を掛けられたり…などの身体的な虐待に加え、言葉の虐待も酷かった。
父からは 骨折するような暴力、酒に酔うと身体中を舐めまわされたり、留守の間に私の下着を物色されたり(学校から帰った時に 鉢合わせた)、身体的虐待、言葉の虐待、性的な虐待を受けた。

父は 私の幼少期に仕事の配達や集金に 行ったついでに 府営住宅をウロウロ低速運転しては 色々な家を物色し(当時の府営住宅は 木造平屋建てだった)干してある 女性の下着を盗んでいた。(車に乗せている子供が小さいから気づかれないと思って やっていたのだと思うが、私はよく覚えている。)

母から聞いた話だが、夜の営みの折に、局部をハサミか何かで切って開けた女性の下着を父自身が身につけていて、性に潔癖な母を怒らせた事もあるらしい。性に関しては 独特の嗜好を持っていて 母とは正反対なので よく、その事で喧嘩している声が聞こえてきていた。

1986年頃、妹が摂食障害になる。 拒食症から始まり、過食嘔吐に変遷していく。恐ろしいほどの量の食べ物をむさぼり、それを全て吐く為 体重は常に30Kg台の骨と皮だけの様な身体だった。妹を助けたいため、カウンセリングの勉強をしたり、妹を治療する為に様々な病院やカウンセリング施設を探してばかりいた。(両親は妹に「吐いてはダメだ」と言うばかりで 治療には あまり関心が無かった)

1995年10月10日、両親の海外旅行中を狙って、21歳の妹は縊首にて自死する。この時、私は長男を孕んでいた。(妊娠初期)

妹の 自死で正確な判断が出来ない状態で 結婚する事になる。

1996年2月11日 婚礼を挙げるが、近いうちに離婚するだろうな…と、思いながら結婚する。新婚旅行先も決めておらず、夫が行き当たりばったりで 和歌山県に旅行に行くが、妊娠7ヶ月で旅行先でひどい風邪をひいた為、ひとりで電車にて帰らされる。

1996年6月9日 長男誕生。妻が出産するというので 会社から休暇が出たらしいが、自分は特にする事は無いだろうからと、夫はどこかに遊びにいってしまう。夫の不在中に 長男が生まれる。

退院して 私と夫と長男の3人の生活になったが、夫は長男の泣き声がうるさい、自分は会社で一生懸命働いているのに 長男は怠けてばかりだ(新生児なのに)と愚痴をこぼし、長男にベルトを振り回して 暴力を振るうので、このままでは子供が殺されてしまう危機感を覚え、実家に 逃げ帰ってしまう。せっかく 実家から逃れる為に結婚したようなものだったのに 結局、実家に舞い戻り、夫とは別居する事になった。

別居中、私の両親も含めて 数回、家族会議が開かれる。夫が 仕事が辛いとこぼすので、妹を精神の病いで亡くした事もあり「仕事を辞めてもよいのでは?しばらく静養してみては?」とアドバイスの結果、夫は仕事を辞める。

それまで住んでいた社宅を出て行かなければならないので そのタイミングで 私と長男が夫と新しく借りた家に住む事になる。

無職の夫と新生児と私の生活が始まったが、夫は主夫になりたいと言う。
それでは 収入も無く、生活が立ち行かない。

母乳の出る私に 知らないおっさんに乳を与える風俗に就いては?
と、提案されたが、長男に与える母乳で精一杯の量しか出ない私には無理そうだ。

そして ほどなく長女を妊娠、出産。

私は 精神を病んだ。
家の中にいるのに 黄色いフォルクスワーゲンが走っている幻覚を見た。

夫と 一緒に居て 限界を迎えた。

酷い不眠症になり、1日のうち30分しか眠れなくなった。
精神科に入院する事になった。

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