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ジャイアントキリングはつねに歓迎される

ジャイアントキリングとは「番狂わせ」という意味で、
戦力や過去の実績で「勝てそうにない」格下側が、
事前の予想を覆して勝利をおさめることを指す言葉です。

スポーツだけでなく、ビジネスでもよく起こることだと思います。

たとえばアサヒスーパードライ。
これはキリン「一番搾り」一強だったビール業界に、
「こんなシャバシャバなビール誰が飲むねん」と言われながらも、
戦い続け、結果として大きなシェアを奪い取りました。

たとえばメルカリ。
業界の大物だった「ヤフオク」に対して、
たった数年で、スマホシフトなどのトレンドに上手に乗りながら、
GMVベースで同等規模まで伸びていきました。

サクセスストーリーとして、よく語られることが多いです。

なぜ人は「ジャイアントキリング」ストーリーに惹かれるのでしょうか。

それは、人はもともと「持たざる側」にいる/いたほうが圧倒的に多いから共感できるという理由ではないでしょうか。
もともと大金持ちの家に生まれ、偉そうに生きてきた人が成功しても、なにも応援したくありません。当たり前だろ、と。恵まれた環境でやってきたんだから、と。

もともと資本が潤沢で恵まれた環境にいる大企業の人が成功しても、応援したくないものだと思います。当たり前だろ、と。
もちろんそういう人も努力していった結果なのだとは思いますが、
人のサガとしては自然かと。

あとは「恵まれた側」にいると、人は簡単に勘違いできますよね。
大企業のほうが「偉そうな人」多くないですか?
(もちろん全員じゃないですよ。傾向として多いですよねって話です)

大企業にいると、自分が偉い人間だと勘違いできます。
周りから丁重に扱われ、住宅ローンは簡単に組め、
会社名をいえば配偶者の親は安心してくれます。

でもそういう人たちこそ、ジャイアントキリングされる危機がつねにある、ともっと思うべきだと思うのです。

余裕があると社内で足をひっぱりあう時間もあります。
でもそんなことしてる場合じゃないですよね。

顧客のほうをむいてやりましょうよ、と。

ビジネスでジャイアントキリングされる時は、
たいてい「顧客からそっぽをむかれる」ことによって起きます。
当然ですが、顧客からの支持が薄まるからこそ「キリング」されます。

顧客から「いまの安定した立場に甘んじている有利な大企業側」だと思われている会社が、ビジネスで負けていくことは、なんなら痛快です。
バチが当たったと思えます。

大企業こそ、油断せず、顧客のほうをむいて、進化していきましょうよ、と。企業側の論理を殺しましょうと思うのです。

ノバセルの躍進を見て、いままで散々「持つ側」だった電通から「いじめられてきた顧客」からのジャイアントキリング支持なのでは、と感じました。それがこの記事を書いたきっかけでした。
ノバセルを特段応援したい、わけではないのですが、起きている事象としてそうなのではないか、と。

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