武蔵野大学で、新しい学部をつくります。
皆さんこんにちは。伊藤羊一です。
新しいチャレンジのご報告です。
武蔵野大学で、「アントレプレナーシップ学部」という学部を2021年春に開設すべく、今、準備しています。
いきなりですが、まずこちらのイメージ動画をご覧ください。
こんな想いを持つ高校生のみなさんのために、準備しています。
「アントレプレナーシップ」とは、起業家精神、または事業家精神、のことを指す言葉です。
「アントレプレナーシップ学部」とネットで検索しても、武蔵野大学しか出てきません。この名前を冠する大学の学部は、日本で初めて開設されるのかもしれません。
起業家精神、といっても、「起業家をつくる」学部ではありません。結果として、起業という道をとる方が増えればいい。それは結果です。
「アントレプレナーシップ」を身につける学部です。
私たちが目指すことは、
「自分の思考と行動で世界をより良い場所にできると本気で信じる人を増やす」
です。
そんな想いを抱き、踏み出す人を増やしていきます。
こちらが、学部のサイトです。
開設された暁には、私が学部長に就任する予定です。
私はなぜ、仲間たちとこの取り組みをするのか。今日は、そんな話をさせてください。
私は、社会人教育を生業にする人間です。
私は、ヤフーの社員です。
コーポレートエバンジェリストであり、Yahoo!アカデミアという企業内大学の学長です。
(2020/2 プロジェクトチーム合宿にて)
グロービス経営大学院の教員もやっています。
そして株式会社ウェイウェイという自分の会社で、様々な場所での講演や企業研修をやっています。
テーマは、リーダーシップとか、プレゼンテーションとか、その他もろもろです。
イノベーションをテーマに話すときもあれば、量子コンピュータについて話すこともあります。
本も書いています。
「1分で話せ」はプレゼンテーションを題材にして、たくさんの方にご評価いただきました。ほかに「0秒で動け」「やりたいことなんて、なくていい」といった本があります。リアルの世界で人に教えたり、伝えたりしていることを活字にしています。
ずっと教育の世界で仕事しているのかと言えば、ヤフーに来る前には、プラスという文房具・オフィス用品の製造販売会社の流通カンパニーで、事業全体を統括していました。その前は、銀行員でした。
元々、事業をやっていた人間なのですが、ご縁が重なり、5年ほど前から「社会人教育」を行うようになっていったのです。
いま私は、とても充実した日々を過ごしています。
この仕事が天職なんだと思います。
私が関わったことにより、皆さんがポジティブに変わっていくのを見るのが本当に嬉しいのですね。
私は過去、メンタル不調に陥り、ものすごい辛い20代を過ごしました。そこから時間をかけ、少しづつポジティブな人生に変わっていきました。この原体験は改めてお話できればと思いますが、これが今の私の仕事に影響を与えています。
頑張っているけど今ひとつ結果が出ず、つらいなぁ、という社会人の方に、このポジティブな変化を味わってほしい。今、つらい方でも変われるよ、楽しくなれるよ、人生は変われるよ、そしてそれをサポートしたい。
そんな想いに従ううちに、だんだん、社会人教育に没入していったのです。
で、私がポジティブに変化していった過程を振り返ってみると、何が変わったかといえば、一言でいえば、
他人の人生を生きている状態から、自分の人生を生きるようになった
ということなんです。Lead the Self、自分自身をリードできるようになった。
それは決して、「自分勝手な人生を送る」のではなくて、大切なのは
社会との繋がりを感じつつ、社会に対し、新しい価値を生み出す
ことなんだと思います。
それが、アントレプレナーシップなんだ、と考えています。
そしてこのアントレプレナーシップを育てるのは、社会人になってからでなくてもいいじゃないか。むしろ、早ければ早いほうがいいのではないか。
そして、つらい思いをしているところから改善するのではなく、最初から自分の人生を生きることができれば、その方がいいじゃないか。
だとしたら、大学教育で、これをやろう。
大学生が、「自分の人生を生き、社会に価値を生み出す」きっかけを作ること。
自分の人生を、切り開く。
地図なき道を、進む。
切り開き、進んでいくことで、世界をよりよい場所にできる。
自分たちの未来を、信じられる。
そして、ことを成す。
そんな人を、増やしたい。
そんな人生が送れるようなきっかけを、大学教育で提供したい。
それが、私が武蔵野大学アントレプレナーシップ学部に取り組む理由です。
そんな想いに共鳴してくれる仲間を、一人ひとり、誘っていきました。
大学教育の経験があるとかは関係なく、想いに共鳴してくれるかどうか。
それだけを考えて、誘っていき少しずつ、仲間が増えていきました。
私たちは、教育の専門家集団ではありません。
ほかに仕事を持つ、現役の実務家集団です。
起業家、NPOの創業者、ベンチャーキャピタリスト、大企業の経営者、デザイナー、マーケター、先生など、様々。
今の仕事を持ったまま、この学部に、想いを共有しながら、集まってきます。
何からなにまで、ゼロから作っています。
「そもそも私たちは、誰に何を提供するの?それはなぜ?」
そんなところから、対話と議論を積み重ねて、軸を、ストーリーを、作ってきています。
(2020/2 プロジェクトチーム合宿にて)
もう一度、動画をご覧ください。
ゼロから、この動画の想いに応える学部を作っています。
ニックネームは、武蔵野EMC(Entrepreneurship Musashino Campus)。
入学する皆さんの人生にとって、とても大きな影響をもつ場所になると確信しています。教員となるメンバーと、学生の皆さんと一緒に、未来を作る場所を作っていきたいです。
未曾有の大混乱が今、世界中を覆っています。
あらゆる国や会社や組織や人にとって、とてつもなく困難な日々です。
これが今後、どのようにひどくなっていくか、そしてどのように収束されていくか、全く予想がつきません。
人類が共同体として相互に信頼し、ともに団結し、この脅威を乗り越えていくことができるか、問われています。
そんな中、私たちのプロジェクトは船出しています。
この困難を乗り越えていく人材を育成するべし、という示唆なのかもしれません。
だから私たちも、この困難に負けることなく、淡々と準備を進めていきます。
今日は、ここらへんで。
話したいことはたくさんあるから、少しづつ、話していきます。
スタートまであと1年ありますから、ゆっくりとお付き合いいただければ嬉しいです。
では。
2020年4月2日 伊藤 羊一
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?