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「協働」や「地域活性化」に関する雑感

先日、新潟青陵大学で大学生と自治協議会委員、中央区役所職員で地域活動に関する意見交換会に参加しました。その際、私が2016年に執筆した「新潟市地域コミュニティ協議会運営ハンドブック」に掲載した図が資料として張り出されていました。

新潟市には2006年に策定され、2015年に改定した「協働の指針」という本もあります。この本でも協働の概念図が示されているのですが、「協働」が「ゴール」に位置づけられていることに違和感が否めず、上記のハンドブックでは協働があくまでも「手段」であることを明記しました。

先日の大学生との話し合いでも、ともすると「地域活性化は良いことで当たり前に取り組むべき」といった論調もありました。しかし、その「地域活性化」を誰が望んでいるのか、その「協働」や「地域活性化」の先に何があるのか。そうした<目的>を置き去りにした「協働」や「地域活性化」の在り方は見直さなければなりません。

そうしたときに、明確で力強い目的を設定する出発点はあくまでも「個」なのかもしれません。その目的や目標を達成するために、共感を呼ぶストーリーを描き、協働を創り出す。持続可能な活動や仕組みづくりを考えた時に、市民参加型のワークショップを否定するものではないのですが、一人ひとりが当事者意識を持ち、地域課題を解決しようと考え、行動することが必要なのだと思います。

アリバイ作りやお題目、理想論だけでは何も変わらない。一歩を踏み出そうとする人をフォローし合い自然と協働が発生するようなコミュニティの在り方を、既存のさまざまな「組織」や「会議体・協議会」が模索していくと、なにも目新しいことを始めなくても動き出すはずです。

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