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そもそも、何で本屋なのよ? ③~長野に来て発見。

そんなこんなで。

東京での愉しくも悩める日々を経て。

旅好き・川好き高じて・・・ってぇんで東京での暮らしに見切りをつけ、長野に移ってきます。

その時点で正直、仕事に関しては大したアイディアはなかったです。
仕事はまぁ、何でもできる。それ以外の暮らしの部分が重要なのだと。

田舎に来て新規就農・・・とかそういう感じではなく、「川の近くに住めばもっと好きな釣りに没頭できるだろう。」って見る人によってはヒジョーにふざけた感じでしたからね。この辺りはまた改めて、書きます。

しかしやはり、暮らしを支えるために仕事を始めます。
すんなりと・・・ってわけじゃあないけど、今でもお世話になっている職場にも出逢えました。
並行して本屋として活動しても問題ない、というくらいに理解のある職場。
これはラッキーなこと、いい付き合い方ができているのかもしれませんね。

でも常に”別の何か”を探していました。

安定して仕事があって、そのおかげで時間が出来て好きな事・・・川での釣りや家造り(我が家はセルフビルドなんです。)・・・が存分にできる。

でも物足りない。人間というのはゼイタクなものですね。
足りない何かを自分にできることで埋めたい。

そこで長ーい時間・・・東京の頃含め自分で仕事を作り出したいと思ってから、どれくらいだろう?・・・かけて発見したのが本屋という仕事。

東京にいたままでは、思いつかなかったかもしれませんね。

東京は”選択肢に溢れている”から。あるものの中から選ぶだけでそこそこ満足できてしまう。

でも残念ながらここは、そうじゃない。

本に関わる仕事、というのは常に意識していました。
そこで思いつくのが住んでいる村の図書館・・・ですがこちらは学生時代、まともに勉強なんかしていないわけですから当然司書の資格なんか持っていない。これから取ろう・・・といってもアレ、大卒以外ナカナカ面倒なんですね。(ボクは大学は途中で・・・いや人並み以上に通った上、辞めてしまいました。)

じゃあ・・・と思いつくのが従来型の新刊書店か、旧態依然型の古本屋。

ボクの乏しい脳みそではそれくらいしか思い浮かばなかった。

・・・なのに。

ボクが住んでいる地域では、そのような書店ですら一軒もないのです。
(※移住当初は新刊の県内チェーン店が1軒だけ、ありました。)

さて困った。

いろいろ調べましたねぇ。今でこそ内沼晋太郎さんの「これからの本屋読本」など非常に参考になる本も出ていますが数年前はそれこそ暗中模索。役に立ちそうなものはなんでもチェックしました。

ひとつだけ、何となく心の中にあったのはずっと前に読んだ北尾トロさんの著作「ぼくはオンライン古本屋のおやじさん」これはまだ、アイディアのひとつとして。

しかしその後、トロさんご本人にそんな話をできるように。それはもっと後の話・・・。

近所に、こよなく愛する書店という存在が一軒もないという事実。

さらにある友人の「オマエん家、本いっぱいあるんだから本屋やればいいじゃん。」というあまりにシンプルな一言。(さらに、それに「そうか!」となるボクのあまりにシンプルな脳みそ。)

その中での、偶然の出逢い。

近くにこのような活動をしている方がいたのは本当にラッキーでした。

それが山梨の「mountain bookcase」さん。

イベント出店を主にする移動書店。(当時)

「こういうやりかたもあるんだなぁ」・・・となってからは、もうコロコロと話は転がり始めました。やらなきゃいけないことはそう難しくなかった。

ここから先の展開については、また。

オヤスミナサイ。


http://www.coldmountainstudy.com/
coldmountainstudy@gmail.com 

coldmountainstudy  店主:鳥越将路




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