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「自分に適した仕事がないと思ったら読む本 著者:福澤徹三」を読んだ感想

今週は「自分に適した仕事がないと思ったら読む本」を読んでみました。

私自身、転職活動を行っていますが、なかなか続かないことが多く、次の職場も
どうしようかと悩んでいたら、本書に出会いました。

今回は自分なりに読んだ感想を書いていこうと思います。

本書の著者である福澤徹三さんは、45歳の作家さんで高校を卒業後に就職をされたそうです。現在は作家として活動されているそうですが、ここに至るまでに百科辞書の営業、飲食業、アパレル、デザイナーなど短期のバイトも含めれば、20回以上は転職をしてきた方です。

本書では、会社に入ってからの心構えや、「履歴書の差の付け方」「ダメな企業ほど求人する」などの基本的な就職・転職テクニックが書かれています。

ただ、筆者が一番伝えたいのは、
自分なりの人生の目的を持つこと”だと思いました。

なぜなら、
本当の豊かさとは、金銭の多寡ではなく、ひとの心の持ちようだから”です。
自分で考え、自分の哲学を持つどう生きて、どう死ぬか。

大企業に入ったからといって、必ず幸せになる訳ではなく、小さい会社に入ったから不幸という訳ではありません。
本書の一文にも「何が目的で働くのか」を考えろと書いてあります。
例えば「お金がほしいから働く」ではなく「そのお金で何をしたいのか」まで明確にしなければならないと書かれています。
それは”将来自分がどうなっていたいのか”をハッキリさせることでもあります。

ただ、目的が現在無いという方も中にはいらっしゃるかと思います。
そんな人には、
”目的がハッキリしないのなら、とりあえずスキルアップの手段して就職”
”企業とは、お金がもらえる学校”と考えても良いと書かれています。
「パソコンを学びたいからIT関連で働く」「ファッションを学びたいからアパレルに入る」でも構いません。学ぶべきことを学んだら、次のキャリアを求めて転職しても大丈夫ですし、出世しても、独立しても大丈夫です。

また、「やる気」は無くても問題ありません。
なぜなら、「やる気」というのは、”最初からあるものではなく、就職して仕事をこなしていくうちに、ふつふつと沸いてくるから”です。
大切なのは「やる気」に執着することではなく、とりあえず行動することです。
入りたい企業が無いのに、就職活動や転職活動をするのは、意欲が無くて当然です。自分の直感や、なんとなくこれがやりたいといった動機が不純でも構わないので、まずはその仕事をやってみる。ダメなら次を考える程度で構わないと思います。

また、本書では採用(特に中途採用)された際に気をつけなければならない点がいくつか書かれていました。その中で個人的に気になったものをピックアップしてみました。

1、「遅れてきた新人になるな」
まずは1日も早く一人前になること。給与は年下の社員と一緒では仕事は面白くないですし、同年代と同じ給与なら彼らに追い付かなければなりません。人は第一印象で決まってしまうので、仕事ができないとレッテルを貼られると、それを剥がすのは容易ではありません。最初のうちは、出来ないことにチャレンジするのは逆効果ですが、出来る事は進んでやりましょう。積極的な残業、勉強などです。生まれ変わって真面目人間になるのではなく、ちょっとゲームを我慢する、テレビを我慢するなど、少しだけ時間を作って、他の人間との差を縮めて、追い越すのです。

2、「仕事は自分でつくるもの」
同じ作業でも、自分の意思でやるのと、人から押し付けられるのは気分が違います。また、その作業をより効率よくするための知恵を絞るのも、他人の作業を手伝うことで自分のスキルアップにするのも、自らつくる仕事の一つです。

3、「自分に宿題をだせ」
スキルアップには「この作業を来月までにマスターする」などの目標設定がいちばんです。自分への宿題は、自分との約束です。無制限に時間があったら、仕事の目処が立たないし、やる気も出ません。

4、「頭はさがるうちが華」
不明な事があれば、他人に頭を下げるほかありません。もちろん、闇雲に質問するのではなく、自分で考え、どうしてもわからないことを訊くことがマナーです。”弱さを曝け出す”のも強さの一つです。頭をさげることに屈辱を感じるのであれば、それを屈辱をバネに、仕事に意欲的に向き合うべきでしょう。

5、「苦手なやつには接近しろ」
どの企業へ入っても嫌な奴はいます。そんな人間には、用もないのに近づく必要はないですが、仕事で接点があった際は積極的に話しかけましょう。最初の段階では、「おれが嫌っているのがわからないのか」とばかりに攻撃してくるかもしれません。しかし、それを受け流していると相手は当惑します。「なんでこいつは近づいてくるんだ」と考え始めたら、こちらのものです。相手があなたへの理解を始めた一歩なのです。

6、「売られた喧嘩は買え」
どう考えても自分に非がないなら、売られた喧嘩は買うべきです。もちろん目上の人への敬意は忘れてはいけませんが、怒るべきところは怒っていいのです。

7、時間は金より大事
残業代ほしさに会社に残ったり、結論の出ない会議を延々と続けたりする企業があります。ひと仕事終えた感じは出るかもしれませんが、無駄な残業などをしていたら、当然に仕事は捗りません。時間にルーズであったり、そういう人物を重要視する企業に未来はありません。学ぶべきことを学んで、転職することが無難です。「時は金なり」。時間だけは取り返しがつきません。

8、「あらゆる商売は、まず客ありき」
職場であれば、上司や同僚、部下の立場になって考える。「常に相手の立場になって考える」は相手を思いやる心です。

以上が本書を読んだ感想です。

転職のノウハウや、採用された際の心構えを中心に構成された内容でしたが、
職業あるいは仕事は、仕われるのではなく、仕う(利用する)という考えで接しても問題ないのではないかと思いました。自分の人生の軸を持ち、その軸を中心に職業を選んでいくことがベストな生き方ではないかと、本書を通じて感じたことです。




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