あの星を目指して 4 おなか 2022年5月27日 03:10 生まれた星を出て、とある別の星に辿り着いた。そこは元居た星と違って、人が誰もいなかった。そこはまったく生き物が暮らせる環境ではなかった。作物はなく、息はできず、光は遠く、大地のみ。だが、全てが心地良かった。そこには人の文化も文明も、嘘も本当も何もない。だから心が落ち着いた。死の感触でさえも柔らかく、優しい温もりに満ちて、ひとり、息が絶えるまで砂と共に眠った。そして、僕はこの星を希望と名付けた。 ダウンロード copy この記事が参加している募集 眠れない夜に 68,537件 #小説 #詩 #創作 #眠れない夜に #詩のようなもの 4 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート