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今は日本と中国の政治関係がいい時。これが悪くなる時に、僕らはどうやって抵抗できるのか。

感情というのは信用ならない。2012年に日本政府が尖閣諸島の国有化をした時に発火した日本と中国の険悪なムードをはっきりと覚えている。中国では尖閣諸島(魚釣島)の所有権を主張し、国民全体で反日モードが形成されて行き、全く同じように日本では中国を嫌う人や本の露出が一気に増えました。

うってかわって、この数年の日本と中国の関係は至極友好的だ。尖閣諸島問題は何も変わっていないにもかかわらず。中国語学習者としては、中国人の日本人に対する心証が良い状況は、友達を作りやすいし、中国への旅行もしやすいし、とても恩恵を受けるものです。このままでいてほしい、無理だけど。

思うのは、感情というのは信用ならないということ。心証というのは信用ならないです。愛が憎しみと背中合わせなのと同じように、時が過ぎれば移ろいゆく頼りないものです。そんなものに振り回されたくない。

だから「親日派」「親中派」という言葉が嫌いです。代わりに「知日派」「知中派」というのが好きだし、自分がそうなりたい。「知識」の蓄積が大事だと思うのです。知識の積み重ねによって、雰囲気や感情に流されずにいられる。

今は日本と中国の政治関係がいい時。これが悪くなる時に、僕らはどうやって抵抗できるのか。それに対する私の答えは、関係が良い悪いに関係なく隣国についての知見を積み重ねること、です。中国語を勉強してもいいし、中国に旅行に行ってもいい。そして、日中関係が良い時にそれはやりやすい。好きか嫌いかなんてその時々によるでしょう。隣国ですから好き嫌いのボラティリティは高いのはしょうがない。いろいろ問題に事欠かないですから。でも知識はムードによって変わらない。中国リテラシーを上げる。これが大事だと思うんです。

如何に感情の奴隷に陥ることから逃げ続けられるか。ムードの奴隷から解放されるか。情熱に巻き取れることなく、情熱を利用できるのか。

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