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メディアと政府とコロナウィルス

「もっとうまく対処できた」

The PM told BBC political editor Laura Kuenssberg there were "very open questions" about whether the lockdown had started too late.
Mr Johnson also spoke of "lessons to be learned" and said ministers could have done some things "differently".
More than 45,000 people in the UK have died after testing positive for coronavirus, government figures show, with almost 300,000 cases confirmed.
In an interview with Laura Kuenssberg to mark the first anniversary of his entering Downing Street, he said: "We didn't understand [the virus] in the way that we would have liked in the first few weeks and months.
"And I think, probably, the single thing that we didn't see at the beginning was the extent to which it was being transmitted asymptomatically from person to person."

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無症状感染者が人から人への感染を促して感染が拡大したことに関して当初の知見が足りずに、もっとうまくできたはずだという反省の弁を述べている。

3月初めの時点で、政府の数理モデルを組み立てていた担当者たちは、ウイルスが予想より広範囲に広まっていると気づいていた。イタリアの窮状が日に日に伝わるにつれ、イギリス政府は次の対策を発表した。政府は市民に、手をよく洗うよう強調し、症状が出たら自宅で自主隔離するよう呼びかけるなど、いくつかの対策を実施し始めた。しかし、全面的なロックダウンが発表されたのは3月23日だった。

中国武漢では1月の中旬になってコロナの蔓延が明らかになっていた。そして1月23日に突如人口1000万人超の大都市を完全封鎖した。イギリスはそれから二ヶ月近くタイムラグと武漢の先例があったにもかかわらず、ロックダウンまでに時間が遅れ、結果的に死者四万人以上を出す結果となってしまった。

首相と対峙する記者

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こちらはLaura Kuenssberg政治部記者で、BBCの国内政治記事には彼女の解説が必ず付く。

動画を見るとわかるが、首相に対する記者の毅然とした態度が印象的だ。首相に過度に配慮することはなく、政府のコロナ対応への責任追及をしている。記者と首相が対等に対峙している様子が見えて、この雰囲気は日本では見たことが無い。首相もそのような厳しい質問を受けるのが当然という様子で答えている。日本で安倍首相にこういう風に問い詰める人がいるだろうか?知らない。安倍首相側には権力者として問われたくない質問を問われるのが当然だという認識があるだろうか?そうは見えない。「首相に質問する態度がなっていない」と質問者を批判する言論もある。そもそもこういう一対一のインタビューはほとんどない。痛い所を聞かれて当然だという空気もない。安倍首相が公衆の面前で自分の言葉で自分の責任で発言するという場面を私はほとんど見たことが無い。

責任がどこにあって、その責任の取り方が明確で、その責任追及する人の権利が認められていて、責任を追及される側もそれを当然としている。これってとても民主主義的だと思う。米中の対立が鮮明化し、香港周辺で「民主主義を守れ」という声を上げる前に、「民主主義とは何ぞや」という議論が不足しているのでは?

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