エイラはプテラの身体を洗っていた。
日頃、背中に乗せて貰っているお礼でもあるが、本音を言えば信頼関係を保っていたい欲もあった。各地で人間と恐竜人のいざこざが起こる度、プテラは誰よりも早く知らせてきてくれる。争いの仲裁に向かうにも部族間の戦いに加わるにせよ、プテラの様な移動手段がなければ、各部族の安全を守る事は困難だった。
エイラは感謝の気持ちを込めてプテラの身体をなで回した。あご、背中、頭、腹、プテラでは手の届かないところを撫でる、。そうするとプテラは安心して眠りにつく。
プテラが恐竜人ではなく、人間側に寄り添う理由についてはエイラは知らないし疑問にも思わないだろう。
恐らくルッカであれば恐竜人が変温動物だからと回答するだろう。体温の変化や寒さに鈍感で冷たい手でプテラに触れてしまうから信頼関係が築けない。
≪信頼関係を築く≫という意味ではエイラはその達人かもしれない。クロノらと出会ってカタコトでコミュニケーションしてあっという間に仲良くなる。
躍りや歌もできた。プテラは特にエイラの子守唄が好きだった。優しく撫でられながら聞いていると、いつもスヤスヤと眠りに落ちた。
プテラは皆、エイラが好きだった。しかし酒に溺れた時のエイラは嫌いだった。
クロノもエイラに酒を飲まされていた。未成年に無理やり飲ませるのはパワハラ上司のやることである。とはいえ、現代人には強い味方『万能薬』があった。エイラは知るよしもないがクロノは『万能薬』のお陰で、酔っぱらう事もなく、飲み比べ競争に勝利した。
エイラは酒飲み比べで負けた事が無かった。どの部族の男よりもクロノは強いのかもしれない。強い男を見つけたら、そいつとの子供を作ろうと思っていたエイラは色仕掛けた。
クロノは真っ赤になった。今頃になって酔いが回るなんて、不思議なやつだなぁとの感想を持ったままエイラは酔いつぶれた。
翌朝、エイラの記憶はふっとび、クロノに色仕掛けた事はすっかり忘れていた。仮に覚えていたとしても、キーノが怒っているなんて。これっぽちも思いあたらなかっただろう。
キーノがクロノ達から物を盗んだと聞いた時、エイラは納得いかなかった。キーノの気持ちが判らなくてつい殴ってしまった。殴ったところで謎は解決しない。
頭の隅っこに謎を置いたまま、奪われた物を取り返しにジャングルに入った。
キーノから奪った犯人は恐竜人のアザーラだった。恐竜人の中では珍しく人間の言葉を話せる貴重な存在。対話ができるのなら、争いを回避する方法もあるのではないかと期待していたエイラ。奪われた物をただ取り返すのではなく、話し合う機会を求めて巣穴に向かった。
感情と行動は必ずしも一致するものではない。話し合うつもりでも恐竜人をなぎ倒すエイラだった。
エイラは一人で無双していた。
クロノ達はエイラの後ろを追っかけるので精一杯。エイラはアザーラが罠を仕掛けている可能性を全く考えていなかった。
エイラは次々と穴が降りていた。その穴に降りたとき、天井は10mの高さがあり、5mのティラノサウルスがいた。そして他に通じる道は入ってきた天井以外、どこにもなかった。逃げ道のない密室状態である。
エイラはたじろいだ。
エイラといえど巨大な肉食竜には勝てない。そもそも、こんな穴の中に大型恐竜がいるなんて思いもよらなかった。
クロノ達は最果にて魔法を覚えたばかりで、まだ成長途上。技に全くキレがなかった。エイラの降りた穴を覗くと現代人らしく、『あ、これ絶対ヤバイやつだ!』と思って刀の鞘を穴に伸ばした。
『鞘のお陰で9mで済む。ジャンプして捕まれ!』という意味だった。
現代人なら即答で『そんなの無理です。貴方ならできますか?』と言うかもしれないし、エイラもそう思っていた。
ティラノサウルスの頭に乗ってジャンプするなら、4mで済む。それにしたって前人未到の垂直ジャンプが必要になる。しかも動く頭では足場は悪い。
クロノがサンダー使って痺れさせる事ができるなら、可能性はあるかもしれない。
「皆! 魔法で掩護するのよ!」
ルッカの一声でティラノサウルスに電流が走り、動きが一瞬止まる。マールも唱え、ティラノサウルスに霜が降りた。
「エイラ!」
ルッカの声に反応しジャンプしたエイラ。
怯んでいる隙に、背に飛び乗って頭に登り、ジャンプした。
ギリギリ届いてクロノ達は鞘に捕まったエイラを皆で引っぱり上げた。
前人未到のジャンプで危機を乗り切ったエイラ。ロボはその間、クロノ達の救助を恐竜人に邪魔されない様に見張りをしていた。
『エイラの前人未到の垂直ジャンプについて』そのエイラの能力について説明。
エイラの身体的能力の高さの理由でもあるが、身体の仕組みがそもそも現代人とは異なる。
現代人や哺乳類は脊椎動物にて当たり前の様に骨があり、その骨が化石として残る事で歴史に人間がいたことが記録として残った。
6500万年前の地層では恐竜人や人間の化石は見つからなかった。エイラは人間が脊椎動物に進化(退化)する前の存在であり、骨とは違う物質で体重を支えていた為に化石として残らなかった。
恐らく!骨格な役割を全て筋肉でまかなっていたのかもれない。骨のように硬い筋肉が骨の様に身体を支えていた。もしかしたらエイラは無意識に身体強化の魔法を発動し続けているのかもしれない。クロノ達はエイラから魔力の気配を感じなかったが、それは魔力がエイラに無いというより、外に魔力が漏れ出ず、内側に留めておく力があるという事だったのかもしれない。スペッキオはエイラには魔法は使えないと言ったが『魔力が無い』とまでは言わなかった。元々クロノ達自身も魔力が無かった訳ではない。魔法の知恵を貰う事で、これまで使っていなかった魔力を使える様になっただけの事である。
エイラ
「クロたすかった。エイラ、死ぬかと思った。
ルッカ
「エイラ、一人で行っちゃだめ。盗まれたのは、エイラのせいじゃない。
エイラ
「エイラ、恐竜人が憎い。村人おそう、いや
ルッカ
「待って一人ではダメだってば
ルッカはエイラの手をとり、、共に進む様にと合図した。
言葉は通じないが、その場の雰囲気を感じ取るエイラ
クロノ達は慎重に先に進んだ。恐竜人がどこからともなく穴から湧いてくるが、チカラの差を感じているのか、襲ってこない。
クロノ達は穴を何度か降りて広まった部屋に出た。
石を削って作られた大きな椅子の前に、ひときわ目立つ服を着た恐竜人が立っていた。
そばにはクロノ達から盗んだリュック
「アザーラ!盗んだもの返せ!クロ達困ってる!
アザーラはテレパシーを使いクロノ達の思考を読み取った。未来から来た人間であることを知り、ゲートホルダーの使い方も知った。時代を越えれば助かるかもしれない。しかし、猿の技術に頼るなんてのは、プライドが許さなかった。
アザーラにとってはラヴォスの飛来は予定された未来だった。未来予知にてラヴォスの衝突は10日後に迫り、死ぬ覚悟も既に出来ていた。
元より祖先の偉大なる遺産(城)と共に心中するつもりだった。
エイラとアザーラが口論していると時空が歪み、時空転移してきた第三形態のラヴォスが現れた。今より未来の世界にてラヴォスはクロノ達との戦いの最中にテレパシーでクロノらの記憶を覗き、原始時代に存在したアザーラが未来予知ができた事を知った。喉から手が出るほど未来予知能力の遺伝子が欲しかったラヴォス。戦いを放棄し、アザーラを探しに時空転移技を使い、タイムスリップしてきた。
ラヴォスはアザーラを見つけるなり、抱きついてディープキスした。唾液からDNAを採種した。
ラヴォスは『ひゃっほう♪』と言って、スキップを始めた。
スキップの衝撃波で地震が起きた。縦穴式の洞窟が崩れそう。クロノ達は走ってにげた。
アザーラはラヴォスの脳内を読む。飛来するラヴォスとスキップするラヴォスが同一とまでは気付けなかったが、未来予知にて、このラヴォスは氷河期に入ってもこの場所でスキップしているのだと知った。
※スキップの衝撃で地震が起きるのだから、スキップの速度は音速を越えていた。クロノもアザーラもラヴォスがスキップしている姿は見えず、動くラヴォスは早すぎてテレパシーで思考をキャッチできなかった。アザーラはキスの最中にテレパシーをしたという事に
※スキップの衝撃で地震が起きるのだから、抱きついてキスなんかしたらアザーラは潰れてるのかもしれない。そこのところは手加減したということか?
※ラヴォスが未来から現れなかったパターン
エイラ
「アザーラ! なぜ村を襲う!なぜ人間を襲う!
アザーラ
「お前達はこの大地に後から住み始めた。元々、このジャングルも含めお前達の住処も我々のものだ。余所者は排除されて当然だ」
エイラ
「アザーラ! 私達はこの大地で生きてはいけないのか!
アザーラ
「下等な猿は大地にはいらない。」
エイラ
「話し合うダメなのか? アザーラ、人間の言葉わかるのに。なぜ、そうしない
アザーラ
「人間の祖先は猿、我々の先祖は恐竜、世界の覇者は恐竜なのだ。ひ弱な猿がなぜ覇者である恐竜に服従しないのか。
エイラ
「…つまり、強い物なら従うという意味か
アザーラ
「大地のおきて、強い物が絶対!
エイラ
「なら今日こそ決着をつけよう」
アザーラはティラノサウルスの首輪を外し、奥の穴から逃げていった。
エイラ
「な、アザーラのやつ、卑怯…」
フロアにいる恐竜人数十人はパニックしていた。
アザーラのいたフロアは侵入者を閉じ込める為に、高い構造をしていた。エイラが迂闊に穴に降りて罠に嵌まった時と同じ様な部屋の作りをしていた。部屋の高さは15mあり、ティラノを背にしてジャンプしても決して届かない。クロノ達はロープを使い15mを降りてきたが、そのロープは罠で、クロノ達が降りたのを確認した恐竜人により、ロープは斬られた。出入り口はティラノサウルスの奥側にしかなかった。恐竜人にとっても戦わずして逃げきる事はできない。
「クロ! エイラが注意をひいてる間に逃げろ!」
エイラがティラノサウルスに飛びかかると、恐竜人達が、その隙に奥の穴へと向かった。
しかし、アザーラにより出入り口の穴は石で塞がれていた。恐竜人達も逃げ道を失った。この様な罠の仕掛けは恐竜人達でさえ知らされていなかった。アザーラの特殊技、念力(サイコキネシス)により、大岩が動かされ、閉じ込められた。アザーラは仲間がどうなってもいいという事だった。
ティラノサウルスは興奮して暴れ回っている。長年鎖に縛られ、虐待もされていたのか、身体中にも多くの傷がある。
マール
「ルッカ、あれもしかして!』
ティラノサウルスの脇にルッカのリュックが落ちていた。中身は散乱している。火炎放射器も傍らにある。
火炎放射器が手元にあればなんとなるかもしれない。
「ロボ! 何とかしてあれをとってこれない?」
ロボの足はそう早くない。ティラノサウルスのしっぽに、ふっ飛ばされてしまう。
エイラに火炎放射器を取って貰う様に伝えることはできない。エイラはティラノを惹きつけるので精一杯で、それどころじゃないし言語の壁で言葉が伝わらない。
燃料をティラノサウルス直接かけてにかけて火をつけるか? そんな芸当は不可能だ。洞窟では煙の逃げ場がない。
考えている内に
ティラノサウルスのターゲットはエイラから恐竜人に移動した。
恐竜人に虐待された憎しみから、物凄い勢いで襲いかかった。
ロボがその隙に火炎放射器とリュックを取りルッカに渡した。
燃料を入れ、セットする。
ティラノサウルスは火を怖がったものの、一時的だった。日頃、火を押し付けられる虐待をされていた彼は火に興奮して、突進してきた。
恐竜人とクロノ達は逃げ惑う。
「エイラ!」
キーノの叫びが上から聞こえた。
キーノが斬られた縄を上に投げろと合図をした。
エイラは石に縄をくくりつけて投げた。ロープ元があった岩に結ばれる。
ロープに捕まれば上に出られる。しかし縄に捕まるのは恐竜人ばかりで、それに飛びつく様にティラノサウルスが突っ込んでくる。
ロボは火炎放射器を持って囮となって走った。ロボのレザービームはバッテリーの容量問題で一度使うとロボは動けなくなってしまう。ここぞという一回しか使えず、大岩を破壊できるエネルギーも無かった。
ロボの強みは防御力と計算である。ロボはティラノの動きを分析、予測した。無駄のない動きで避けられた。とはいえロボにも限界がある。ロボよりも早く動けたティラノサウルスは1分と持たずにロボに興味を失う。その時、穴の中は血の海に染まるだろう。
ルッカはリュックから銃を取り出そうとしたがピストルも弾もなかった。怪音波装置も無くなっている。アザーラが持っていった。
絶望一色。もっと魔法を訓練したり準備をしてから原始時代に来れば良かったとメンバーは嘆いた。
けれど中世のガルディアには時間が無かった。ビネガー将軍がいつまた進軍してくるか判らなかった。その時の為にグランドリオンがガルディアには必要だった。
未来のコンピューターにはグランドリオンが魔族の弱点であるという伝承が残されていた。カエルの話によれば、魔族や魔族が作った物(岩等)を一刀両断できるという。ルッカはそれについて仮説をたてていた。人間よりはるかに身体能力の高い魔族らは魔力を原動力に身体強化されていて、グランドリオンはその魔力の流れを斬れるのではないかと。カエルによればビネガーが操る生きた屍類もグランドリオンで斬れば一撃で倒せるらしく、魔族に対して防御力無視のダメージを与えられるという。
クロノ達が危険を承知でガルディアに協力しているのは、中世の段階で魔族を根絶する必要に迫られたからだった。クロノ達が千年祭のゲートを開けた際、現代のコウモリ魔族が入ってしまった。現代の文明が魔族社会にもたらされた事で、現代は魔族が支配する世界になってしまった。元の現代を取り戻す為にも、クロノ達は戦わなければならなかった。
エイラは歌った。
ティラノサウルスに歌が通用するなて誰しも思わなかったが、歌を聞いた事の無かったティラノは気になり意識がエイラに向いた。
危険と隣り合わせの中で歌うという異常な光景に、クロノ達も恐竜人もハラハラしていた。とはいえ場の空気が変わった事で、ティラノに考える余裕が生まれた。首輪が外れたのは何故なのだろうか。アザーラはティラノに襲われない様に遠距離から念力(サイコキネシス)で首輪のカギを外していた。ティラノはアザーラが首輪を外したとは気づかず、偶然外れたものだと思っていた。だが、もし目の前にいる変わった人間エイラが外してくれたのだとしたら。とティラノは考えた。
首輪が外れるという異常と、これから殺される生物であるはずのエイラが逃げもせず、歌いかける異常さを合わせてティラノは考えていた。もしやエイラが自分を助けてくれた恩人なのではと思い始めていた。
生まれてはじめて首輪が外れて自由を得た気分のティラノだったが、その高揚感は、目の前のエイラへの疑問感にすり変わった。いつもなら鎖を外されるときはアザーラが側にいた。そして人間を噛み殺せという指示をテレパシーで受けていた。今日もそうだったが、でも良く見れば、今日はアザーラが見ていない。指示に従わなくてもサイコキネシスで制圧される心配もないし、人を襲う必要もない。
次第に歌に導かれる様にティラノは大人しくなった。ティラノはエイラが恩人なのかを確認するべく頭を下げた。
エイラはティラノの首をそっと撫でた。生まれてからずっと外される事のなかった首輪の痛々しい傷が残っていて、エイラはそこを撫でた。。
時間にして1分撫で回していた。さっきまで暴れていたティラノが服従した様に大人しくなった。
会話ができなくとも、伝わるものはある。ティラノはエイラを仲間、もしくは救世主だと認識した。
エイラが歌っていた歌は、いつもプテラに聞かせていた子守唄だった。いつもなら酒を飲んで歌うと酒臭さにプテラは逃げ出してしまうのだが、ティラノは逃げださなかった。
エイラは危険が去った事に安心、緊張の糸が解けた。ティラノに集中してアドレナリンが出ていて二日酔いである事を忘れていたエイラ。一気に込み上げるものがあり、嘔吐した。朝は何も食べなかったの何も出なかった。
少し休憩した後、エイラは言った。
「クロ! エイラしばらくここにいてこいつの面倒を観ようと思う。キーノと一緒に先に村に帰ってててくれ」
クロノ達はロープを登り脱出した。恐竜人達はエイラに助けられた恩があり、アザーラに見捨てられた事もあり、クロノ達は無事に地上へと出られた。
マール
「人間と恐竜人、仲良くなれたらいいよね。
ルッカ
「そうね…、まさか恐竜を手懐けちゃうとは思わなかったけど、あれ見たら流石の恐竜人も人間に一目置くんじゃないかしら。
マール
「それにしても、あの洞穴にどうやって巨大な恐竜を入れたんだろ?
ルッカ
「きっと子供の頃とか卵の時点で連れて来られたのね。穴の中で外の光を一度も見ることなく、大人に成長したんだと思う…
マール
「エイラ、これから、どうするんだろ? ずっとあそこに恐竜と一緒にいるのかな?
ルッカ
「どうだろ、流石にそれはないと思うけど…
キーノ
「あの恐竜、そう長くない。多分もうすぐ…
クロノ達はこの時代の言葉が理解できない。キーノが何を言ったのか、クロノ達は想像することしかできなかった。
イオカ村に戻った後、キーノから、しばらくエイラは帰ってこないと言われた。
キーノいわく、エイラは恐竜と仲良くなる為に恐竜と同じ生活をするそう。同じ物をたべ、同じ所で寝起きし、一緒に狩りをする。狩りができない恐竜はエイラの食生活に恐竜が合わせる事になる。
キーノ
「エイラは今頃、恐竜に酒を飲ませているだろうな…。流石に昨日の今日で飲み過ぎて、酔いつぶれるだろうから、今日はもう帰ってこないと思う。」
クロノ達はキーノの悲しそうな顔を見ていた。
マールはファイトのポーズをしたりして、身振り手振りでなくさめようとした。
ロボ
「言語パターンを収集できました。この時代の住人の言語を翻訳できるようになります。この時代での会話は全て録音されていますが、翻訳再生出来ます」
ルッカ
「まあ、ロボの意外な性能発見ね、」
ロボ
「こちらの言葉も現住人に合わせて翻訳して伝える事ができます。」
クロノ達は翻訳再生した。エイラは無事だろうということを確認し、キーノには帰る事を伝えた。
キーノ
「ところでお前達一体どこの村に住んでいるんだ?
マール「ずーと、遠いところかな…
キーノ「そうか…
エイラお前達いると喜ぶから、また遊びにこい。
クロノ達はキーノに別れを告げるとドリストーンを持ってガルディアに向かった。
ボッシュは命の賢者として、戦争の負傷者らに治療をしていた。
ボッシュはドリストーンを受け取ると、早速、グランドリオンの修理に取り掛かった。
魔術を駆使するそうで完成には半日あれば十分らしい。
魔族との戦争にもラヴォスの問題にも力を貸してれる頼もしいスケットである。今度原始時代に行く時は必ずボッシュを連れていこうとメンバーは誓った。