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ユニクロでジョギング用のソックスを買ってみた♬

今回も買って良かったのもの(ソックス)と、それに関連する特許調査(店舗の清算方法)です。

ジョギングに適したソックス

以前、ジョギング用のシューズの記事にも書きましたが、運動不足解消のためにジョギングしています。
シューズはアシックスを愛用しているのですが、ソックスも少しこだわりがあります。

そのこだわりですが夏でも厚めのソックスを履いています。薄いソックスだと足とシューズの間の隙間を十分詰め切れないというか、少し滑るような感覚があるので、ジョギングの時だけは厚めのソックスで隙間なくパンパンにしたいのです。
ショート丈でもシューズに完全に隠れるほど短いと、踵に靴ズレを起こすことがあるので、シューズよりも高いショート丈が欲しいところ。

ソックスのメーカにはこだわりがないので、大抵ユニクロで購入します。

今回、スポーツ用として売っていた種類の違う3つを購入しました。

3タイプのショート丈のソックス

一番左は運動しても下がって来ないように、黄色い部分が少しきつめに出来ているそうです。生地は薄手で足裏に滑り止めのゴムが付いています。実際、走ってみたら下がってはこないものの、やはり薄手の生地が気になりました。

真ん中は厚手の生地で、足首の部分が直線的にカットしてある、よくあるのショート丈。これはほぼ希望通り。もちろん、走っても問題なし。

一番右が今回の一番気に入ったものです。
生地は厚手で、真ん中のものと比べると足首の部分が直線的ではなく、カットが特徴的です。くるぶしのところだけ更にカーブ状にカットしてあり、アキレス腱の部分は少し長めとなっています。これだと、ソックスはシューズにほぼ隠れてスタイリッシュで、踵の靴ズレは起こらないです。
見栄えも機能も大満足です。

左:今まで履いていたショート丈ソックス
右:今回のショート丈ソックス。アキレス腱部分が長い!

ユニクロのセルフ会計

今回の特許調査はソックス自体ではなく、購入先のユニクロのセルフレジに関してです。

ユニクロの会計のセルフってスーパーのレジみたいにバーコードを一つ一つ読まなくてもカゴを窪みに入れると、一瞬で計算してくれますよね。

RFIDという電波式のタグ(以下、RFID内蔵のタグをタグと略す)が全商品に付いているので、このタグを無線機で読み取れば、買い物かごの中身が瞬時に分かり、購入品の合計額が分かるという仕組みです。

このタグは、人間が見るための商品ラベルなどの後ろ側に貼ってあるので我々は気にかけることがないです。

ソックスの商品ラベル(右側の薄い灰色の幾何学模様のものがRFIDタグ)

このタグは電波で指示を受けて必要な情報を返信する機能があるので、端的にいうと電子部品が入っています。単なる紙のシールではないので、それなりの値段はします。
数量次第ですが、1枚あたり10円弱だと思います。

我々は会計の際にだけ恩恵を受るタグですが、価格の変更時のラベル張替えが不要になったり、棚卸しが一瞬でできたりと、店舗側もメリットが多いです。

じゃ、もっと普及してもいいのではと思いますが、商品単価が低いものに10円近いタグをつけてコスト的に見合うかという問題があります。
また、電波を通さないものが含まれる商品につけるのは不向きという問題もあります。

ユニクロのように単価がある程度高く、取扱量も多く、金属も水分もほとんどない商品を扱う業種でないと、タグを正確に読めず、なかなか採用しづらいのです。
なお、実用化されている他の例では、米国のデルタ航空などが預入荷物のタグに使用しています。

タグをつかった会計の特許

裁判までに発展したこともあり報道でご存じの方もいるかもしれませんが、タグをつかったセルフ会計はユニクロが発明して特許取得した訳ではありません

アスタリスクという会社が発明し、特許第6469758号として特許取得している技術です。図を見るとユニクロのセルフレジとよく似ているのが分かります。

特許第6469758号の図1抜粋

この特許技術が素晴らしいのは、他の客のタグを誤読みしないようにしつつ、カゴの中のタグを全て読む工夫している点です。

タグの付いた商品が入ったカゴを6面完全に囲ってしまえば、電波漏れは起こりえず他の客のタグを読むことはありません。また、中のタグがどの方向を向いても確実に読めます。
例えば、東芝テックが6面を囲う方法で特許(第6276637号)を取得しています。

東芝テックの特許第6276637号の図の抜粋

アスタリスクの特許技術は6面のうち1面だけを開ける構造にしているため、利便性が高いのです。
開けた面から電波が漏れて全然違うところにあるタグを読む恐れがありますが、この特許のみそは開口面を上向きにした点です。上向き方向に電波が漏れても、他の客のタグはないですからね。

裁判で争われたのは、アスタリスクの特許技術がユニクロのセルフ会計で使われているかどうか、そもそもアスタリスクの特許発明が有効なのかでした。
知財高裁判決( 令和2(行ケ)10102等 )まで争いましたが、ユニクロ側の敗訴でアスタリスクの特許は有効と認められました。

裁判においても、他の公知の技術からは「上向きに開口した筐体」を観念することはできない」旨の判示があり、やはり前述のみその部分が争いの対象となっています。
なお、最終的に両者は2021年12月に和解したようです。

このアスタリスクですが、この裁判で取り扱われた特許以外にもタグを使った装置については、有効な特許(例えば、第6518848号)を取得しており、この分野では優位な位置にいるようです。

アスタリスクが取得した別の特許の例

最後に

私が子供の頃はレジでラベルの値段を一つ一つレジで打ってました。
バーコードの普及の威力は凄まじく、レジ打ちは一瞬にして淘汰された感があります。
近年では、棚から商品を取ったという行動をカメラ等で検知し、会計はクレジットカードから引き落とし、会計作業は事実上なしという方法にまで進化しています。

少子化で店員不足マイバックの普及で袋詰め不要現金レス化だと、このような自動化も時代の流れなのかもしれません。
治安のいい日本ならではと、誇れるだけ良しとしたいと思います。

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最後までお読みいただきありがとうございます!
特許調査に間違いなどがあれば、ご指摘をいただければ幸いです。

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