見出し画像

MSW 新卒向け就職説明会の振り返り

初めての試みとして、新卒向けの就職説明会を企画・開催しました。
今回はその振り返りです。
なかなか求人を出しても募集が。。。と悩んでおられる方の
参考になれば、嬉しいです。



なぜ、MSW 新卒向け就職説明会をしようと思ったのか

それは、ズバリ、求人を出してもエントリーがなかったからです。
40歳以上のMSW未経験の方の応募は、数名ありましたが、
新卒者の応募が「0」

求人票には、事前見学可と記載してありましたが、
VUCA時代の若い子には、タイパが悪いのか、
反応がなく、就職説明会を企画したいと上司にお願いしました。

VUCAとは
"Volatility Uncertainty Complexity Ambiguity"

VUCAという言葉は、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つの言葉の頭文字をとった造語です。
その意味は“社会環境・ビジネス環境の複雑性が増大する中で、想定外のことが起きたり、将来の予測が困難だったりする、不確実な状態”を指します。
(読み:ブーカ)


NRI 野村総合研究所

就職説明会のプログラムについて

初めての試みとなったため、インターネットで、情報収集するも、
説明会をアナウンスしている病院はわずか。
また、内容もさほど記載がない。

学生は、何の情報を求めて説明会に参加したいと思うのか。
この春に受講した医療者教育セミナーの中で、
今の学生は、大学・養成校にて、
「キャリア形成」について学んでくると知りました。

確かに、入職は、専門職としてのスタートです。
入職後にどのようなキャリアを形成していけるのかを、
学生は知りたいだろうと、
ここを起点に説明会のプログラム内容を、検討しました。


実際のプログラム内容

  1. どのような相談援助・退院支援を行っているかの傾向や特徴

  2. 当院のMSWの1日、業務内容

  3. 教育プログラム

  4. 病院見学

  5. 福利厚生

  6. 質疑

上記のプログラムとなりました。
半日のスケジュールで、
こじんまりとアットホームに開催したかったので、
計2日間、1日あたりの定員を5名としました。


就職説明会の広報・学生へのアプローチ

説明会を企画しても、学生が来なかったら意味がないので、
広報は頑張りました。

大学の求人NAVIに登録するのはもちろん、
実習でやりとりをしたことのある先生方へ個別にメールを送付しました。
(実習受け入れをしていて、本当に良かったと思いました!)

結果、満員御礼とはなりませんでしたが、
両日とも数名の学生さんに参加いただけました。


学生側からMSWに求められていたこと

無事に説明会が終わり、学生の方に記載いただいたアンケートにて
学生の方が、気になっていたこと、知りたかったことは、
下記となりました。

  • 職場の雰囲気

  • 教育プログラム

  • 残業があるのか、ある場合どれぐらいか

  • 給与

中でも、どの学生の方も
「教育プログラム」についての興味関心が高かったです。

質疑応答の際は、「なぜMSWになったのか」
「MSWとしてのやりがいは?」
「なぜMSWとして働き続けているのか」といった
答えるのに臆する質問も多々あり、こちら側も良い刺激となりました!


教育プログラムを通して伝えたかったこと

どのように新人教育が行われるかは、各病院それぞれだと思います。
OJTの期間はあるけれど、具体的にプログラムは無いといったMSWの職場も
まだまだあるのではないでしょうか。
当院も、教育プログラムを立ち上げたのは、2年前です。
若手の子の離職も続き、今あるプログラムのままでいいのかと省察し、
今、まっさらなところから作り直しています。

プログラムを作る上で、大切なことは、
「病院としてどのようなMSWを目指すのか、そして、それを達成するためにどのように教育プログラムが設計されているか」です。
闇雲に、やるべきことだけを並べるだけではダメだと反省した上で、
「目指すべきMSWの像」を職場内で話し合いました。

ゴールがあることで、プログラムを遂行する意味・動機が生まれ、
またゴールに関連して評価方法も決定されていきます。

学生の方から好評だと感想がいただけたのも、
この部分をしっかり押さえて説明ができたからかと思います。

教育プログラムの詳細は、また別の機会に話せたらと思います!

さいごに

医療ソーシャルワーカーになりたい学生が減っている今、
就職説明会の場が、MSWの楽しさ、やりがいを伝えられる場との感じました。

地道な活動だとは思うんですが、
病院での社会福祉実習の受け入れを、より一層頑張って、
一人でも多くの学生にMSWの楽しさを伝えていけたらと思います!

全国医療ソーシャルワーカー協会や都道府県単位のMSW協会で
実習対応可能な医療機関リストなどが提示できれば、
MSWに興味のある学生が、
医療機関で実習できる機会が増えるのではないかな?
とも感じます。

明日からは、実習プログラムの練り直しを頑張ります!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?