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タンパク質

タンパク質(Protein)という物質は1938年に発見されました。当時、生物に砂糖と油だけを与えると早死にし、タンパク質を与えると長生きすることから、ギリシャ語のプロテイオス(Proteios)「もっとも大切なもの」という言葉からと名づけられました。

「蛋白質」の「蛋」は、中国語で卵のことを意味し、卵白の主成分がたんぱく質だから「白」になりました。

ヒトの身体の約20%(水分60%、脂肪15%、その他5%)は、アミノ酸が数百以上つながったたんぱく質でつくられています。ヒトの体の中には、約10万種類のたんぱく質があると言われています。

定義
たんぱく質は、20種類のL-アミノ酸が多数(50~1,500)ペプチド結合してできた高分子(分子量:約5,000~10.0万程度)窒素化合物。それらの量と結合順序によって様々な種類があります。


機能

●体組織の構成

3~10万種に及ぶたんぱく質が筋肉や骨・血液・髪・爪など体重の約16%(15~20%)、乾燥成分の2分の1以上を占め、その50%以上が骨格筋に含まれています。その内約30%がコラーゲンで、哺乳動物に最も多く含まれ、繊維状の構造を持ちます。コラーゲンの90%がⅠ型で皮膚に、Ⅱ型は軟骨部分に多く存在し、つなぎ目の支持や柔軟性の役割を果たしています。

● 酵素やホルモンの材料

消化酵素や性ホルモンなどの材料となります。酵素は、あらゆる生命活動(消化吸収、呼吸・運動、物の見書き、喜怒哀楽などの感情表現など)の細胞レベルで起こっている化学反応速度を亢進する触媒として働く物質です。女性ホルモンの様に、たんぱく質でないものもあります。

●神経伝達物質の合成

ドーパミン・セロトニン・アドレナリン・ノルアドレナリンなどを合成します。
例 チロシン(ビタミンC)⇒ドーパミン⇒ノルアドレナリン⇒アドレナリン(抗ストレスホルモン)

●免疫機能
γ-グロブリンは抗体として生体防御に働いています。

●生理活性物質の前駆体
ビタミンなどを産生する際の原料となります。
●エネルギー源                                           酸化されエネルギー源としても利用されます。
●タンパク質は20種類のアミノ酸で構成されます。
・9種類の必須アミノ酸
・11種類の非必須アミノ酸

●必須アミノ酸の配合スコア
・アミノ酸スコア
アミノ酸スコアが高いものはよりタンパク質の吸収ができてバランス良く摂取する事ができる。
*プロテインのアミノ酸スコア100というのは当たり前であり、それを売りにしているものは信用できない。

●タンパク質で構成されるもの
遺伝子・髪の毛・皮膚・爪・血管の壁・肝臓もタンパク質で構成されている。
(コラーゲンもタンパク質である)

●タンパク質の種類
動物性、植物性にわかれていて吸収率に差がある。
・動物性タンパク質
吸収が早く、アミノ酸スコア的にもバランスが良い。 吸収率97%
・植物性
吸収がゆっくりでリジンが不足する。        吸収率84% 

*リジン
成長因子であり、体が成長するために最も必要なタンパク質です。
成長過程(小・中学生)においてタンパク質を植物性のみでとっていた場合、成長の促進に悪影響を与えてしまいます。

タンパク質は胃・膵臓・小腸の順で身体に入ってから、胃でペプトン、膵臓でトリポニン、小腸でアミノ酸になり吸収されます。
この分解過程においてタンパク質は内臓にすごく負担をかけます。
タンパク質を多く摂っている人は肝臓で分解されずに余ってしまったタンパク質を尿に変えないといけないので肝臓にすごく負担をかけ尿酸値がすごく上がってしまい痛風につながります。
タンパク質を多く摂れば筋肉がつくと思っている人が多いが、吸収されなければ意味がなく太り、肝臓に負担をかけるだけになってしまいます。
タンパク質は少ない量でも摂取回数を増やして1日のトータルで摂った方が良いと思います。
大切なのは多く摂ることではなく、血中のアミノ酸レベルを下げずに一定のレベルに保ち、カタボリックを起こさない事が筋合成を続けていくコツとなります。


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