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『ヴォクス・マキナの伝説』S2おまけ:D&D5e 蘇生呪文用変種ルール「消えゆく魂」

序文

『ヴォクス・マキナの伝説』シーズン2の解説のおまけとして、原作『Critical Role』で使用された蘇生呪文に関する変種ルールを翻訳する。

『ヴォクス・マキナの伝説』および『Critical Role』については解説記事を、詳細な設定については本編を参照のこと。

元システム製作:Wizards of the Coast
製作:Matthew Mercer
出展:下記ツイート
翻訳、再構成:マイケル・スタンフォード / MSLabo102
最新翻訳:2023年02月25日
最終更新:2023年09月03日(誤記の訂正)

変種蘇生ルール「消えゆく魂」(本文)

キャンペーンによっては、冒険するパーティが特定のレベルに達した時点で死んだ仲間を蘇生させられるようになり、キャラクターの死が些細な不都合でしかなくなり、ストーリー上の対立や脅威の危険性が小さくなってしまう場合がよくある。
もしキャラクターの死をより重くしたいと考えるならば、以下のルールを使用してもよいだろう。

蘇生チャレンジ

1回のアクション(6秒)より長い発動時間を要する呪文によって死亡したキャラクターを蘇生させる場合、”蘇生チャレンジ”を行う。
蘇生チャレンジを行う際、パーティの中から3人まで”貢献技能判定”を申し出ることができる。DMはそれぞれがどのように貢献するかを尋ね、その有用性と重要性を基に設定された難易度でプレイヤーは技能判定を行う。

例えば、誠実さの神に祈るのならば、難易度が”簡単”~”通常”程度の【知力】〈宗教〉判定を、死者の魂に戻ってくるように怒鳴りつけるのであれば難易度”非常に困難”~”ほとんど不可能”の【魅力】〈威圧〉判定を行う。
有利や不利は、貢献する内容が的確かそうでなかったかによって適用される。
(訳注:判定の難易度については『Dungeon Master's Guide』第3章「難易度」の項を参照。)

貢献チェックの後、DMは補正値を持たない、最後の蘇生判定を行う。
蘇生の難易度は「10+”過去に復活に成功した回数”-”貢献判定に成功した回数”×3+”貢献判定に失敗した回数”」に等しい。
(過去に復活に成功した回数はこの世と魂とのつながりが徐々に失われていることを意味する)。
蘇生判定に成功すれば、(本人が望んでいるなら)魂は元の肉体に戻り、儀式は成功となる。失敗したなら、魂は戻らず、キャラクターは失われる。

蘇生チャレンジを無視できるのはトゥルー・リザレクションウィッシュなどの特に強力な呪文のみである。これらの呪文は過去に蘇生判定に失敗したキャラクターを復活させることもできる。

緊急蘇生判定

発動時間が1回のアクションの呪文(リヴィヴィファイなど)で蘇生を試みる場合、貢献判定は行わず、代わりに1d20の結果に自分の呪文発動能力の修正値を足した”緊急蘇生判定”を行う。この判定の難易度は10+”過去に復活に成功した回数”に等しい。
失敗した場合、キャラクターの魂は消滅しないが、蘇生は失敗し、1回のアクションより長い発動時間を持つ蘇生呪文を試みなければ、蘇生させることはできなくなる。

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