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9番目の夢と生活音

1年のうち過ごしやすいと感じる日をぜんぶ足しても、40日くらいしか無いように思う。

今日はそのうちの1日だ。あと39日をどう過ごそうかと考える。とりあえずお気に入りの本を読みながらコーヒーを飲む。

いつもそんな風に過ごしているような気がする...



昔はぜんぜん興味のなかった音楽が好きになった。ジョン・レノンの『イマジン』だ。アルバム自体『イマジン』という名前で、1曲目に同名の代表曲が入っている。

昔は、日本人のジョン・レノン推しが激しすぎて拒否していた。NHKの朝ドラでもビートルズの話題がよく出てくる。ある世代にとってレノンは神様みたいな存在なのだろう。

私はこのアルバムを避けていた。ミーハーになるのが恥ずかしかっただけかもしれない。



先月子どもが生まれた。はじめての育児は想像を絶するつらさだ。大きな祝福にはそれと同じくらい大きな試練が伴う。

家事の合間に『イマジン』を聴くと心が落ち着くようになった。演奏と録音状態がちょうどいい。最新のスタジオで今のミュージシャンが録音しても、きっとこうはならない。古い映画の独得の質感みたいな味わいがある。


窓を開けると近所の生活音が聴こえる。鳥が鳴いている。冬になったらどちらも聴こえなくなるだろう。

今はほかの曲も聴いている。『マインド・ゲームス』と『ナンバー9ドリーム』が好きだ。