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ADHDやる気と先延ばし

最近の自分は、「やる気が出ない」と「先延ばし」に取りつかれて疲弊している。

おかげでNoteの記事更新も久しぶりだ。

やらなければ、と思えば思うほどに体が動かない。
逃避のための行動に走るか、もしくは何もできずに固まってしまって動き出せなくなってしまう。

常に、罪悪感や自責の念が渦巻いていて、
「やらなきゃいけないのに できない自分」を責め続ける。

結果的に、何もしていないのに、
とても疲れる(精神的に)ということになり、
憂鬱感が自分の身にまとわりつく。

「何もしないで一日が終わってしまった」
こういった、後悔のような、悪いことをしてしまったような気持ちに包まれて、ますます無気力となり、物事から遠ざかる。

そして悲しいことに、ADHDの
「気になること、やってみたいこと、やりたいこと」
好奇心のアンテナのために、
やることリストだけはどんどん蓄積されていく。

こうなってしまうと、しばらくは地獄の悪循環に苦しむことになる。

なんでこんなことになってしまうのか。
発達障害人の一生の課題、「やる気 湧かない」を深堀りしてみる。

成人のADHD麻痺症状

ADHD は脳の実行機能に影響を与える。つまり、個人が情報を処理し、その情報に基づいて選択を行うことが難しくなる。
何をすべきか、どこから始めるべきかを決められないときは、行動を起こすことができない。

ADHD 麻痺の現れ方は人によって異なるが、一般に次の症状を伴う。

  • 問題を考えすぎたり分析しすぎたりする

  • 優先度が高くてもプロジェクトを開始できない

  • タスクの優先順位を付けて管理できない

  • 集中力を維持できず、気が散りやすい

  • 時間管理が下手

  • 時盲症(時間を刻むことに気づかない)

  • 気分や感情の急激な変化

  • 意思決定が難しい

  • 積極的に聞くことができない

  • あるタスクから別のタスクにジャンプする

  • 思考回路が失われる

  • 集中力の欠如

  • 明晰さの欠如(ブレインフォグ)

  • 持続的な集中力が必要なタスクを避ける

ADHD の麻痺は先延ばしと似ているように思えるかもしれないが、この 2 つは同じではない。
疲れたりやる気がなくなったりすると、誰もが一度は仕事を先延ばしにしてしまったことがあると思う。

一方、ADHD における麻痺は、人が情報、タスク、または指示で過負荷になったときに発生する。通常、ADHD人は、シャットダウンしてフリーズし始めるといった反応が起きる。
通常、この反応は制御できるものではなく、ほぼ自然に起きる。

ADHD麻痺のタイプ: 脳のクラッシュ、考えすぎ、先延ばし

ADHD の麻痺の3 つのタイプ: 精神的、選択的、課題的

どのタイプの ADHD 麻痺が自分に影響を与えるかを理解することは役立つかもしれない。そうすれば、少なくとも原因を特定し、フリーズ状態になってしまった自分を解除するための最適な解決策を見つけられる。
自分も、昨今ひさしぶりに深みにはまっているので、おさらいしたい。

  • 精神麻痺:この形態の ADHD 麻痺は、人が思考、感情、情報に圧倒されたり、感覚過負荷を経験したりしたときに発生する。それは「脳のクラッシュ」のように感じられ、次に何をすべきか、何を言えばよいのかを理解することが難しくなる。

  • 選択麻痺:「分析麻痺」としても知られるこの症状は、あまりにも多くの選択肢に直面し、決断を迫られたときに起こる。私のようにADHDの要素が濃い人間は、状況を考えすぎたり分析しすぎたりして、そのあまりの情報や考えうる状況に圧倒され、オプションを選択したり解決策を実行したりするのに苦労する可能性がある。

  • 課題麻痺: ADHD の人が課題を始めるのに躊躇したり、怖がったり、やる気がなかったりすると、課題麻痺を経験する。その結果、他の活動をしたり、ゾーンアウトしたりして、先延ばしにし、できるだけそれを避ける行動に向かってしまう。

今の私にとっては、日本語教育能力検定試験という、上位20%だけが合格するという試験の勉強がまさにこれに当てはまってしまっている。試験まで
ちょうどあと3か月。17,000円という高額の試験費用も払ったし、過去問の問題集や回答解説も手元に届いた。しかし、その準備と申し込みを完了した段階で、なんだか軽く燃え尽きたのと、「申し込みした以上、もう逃げられない」という現実が大きな課題とプレッシャーになって、課題に立ち向かう気持ちをさらに重くしてしまっている。

この、「やらなきゃいけない」となった瞬間に、
一気にやる気が持っていかれる、動けない、という感覚、
ADHD、ASDなどの発達障害を持つ人間にとっては、とても深刻で辛いものなのだ。

なぜなら、本人が一番「やらないと」と思っているのに、
取り掛かりの一歩が、とてつもなく重くて重くて…

やりがちなのが、逃避行動に走ってしまうということ。
例えば 「なんとなく何かをやっていないと」
との思いから、手元のスマホをいじり始める。

すると、何時間もコンテンツを見てしまうということが起きる。
一時的には、動画やマンガなどの視聴で、「ちょっと楽しい刺激」に意識が逃れられる。

しかし、頭のどこかではずっと課題としてやるべきものが存在し、重い錘(おもり)に体全体にのしかかられているような感覚がある。

「やらなければいけないのに、どうして自分は動けないんだろう」
そんな自分が嫌になるし、情けなく、悪いことをしているという気持ちに苛まれる。

例えば、これが子どもだったらどうだろう。

自分でもわかっていることを他人から指摘されるというのは、
とてつもないストレスになる。みんな、「そんなのわかっているよ!」ということを他人から改めて言われることほどイラつくことはないだろう。

私は大人だから、まだいいけれど、
子どもだったら、自分を責めているうえに、親からもいわれて、
きっとますますフリーズして、「課題麻痺」の状態の解除は難しくなると思う。

Only Handle it onceという考え方

ADHDについてのライフハックを検索している人のキーワードは、
「ADHD やる気 湧かない」「ADHD 先延ばし」
こんな感じではないだろうか。
なぜこんなことを言うかというと、それが今週の私自身のやったことだから(笑)

Only Handle it onceという言葉に行き当たることがあると思う。
頭文字を取って、OHIOという。

「Only handle it once(一度しか処理しない)」は、効率的な作業管理のためのテクニックである。このテクニックでは、特定のタスクに取り組む際に、それを一度だけ処理することを目指す。つまり、タスクを最初に手に取った時点で、完了まで取り組むことを意味する。

このテクニックを使用することで、以下のような利点があるといわれている。

  1. 効率性の向上: タスクを一度だけ処理することで、そのタスクに関連する情報や資料に集中しやすくなる。タスクを中断して他のことに取り組む必要がなくなるため、生産性が向上する。

  2. 集中力の維持: タスクを複数回取り組むと、そのたびに新たな認知負荷が発生する。一度しか処理しないと決めることで、集中力を維持し、効果的に作業を進めることができる。

  3. タスクのスムーズな進行: タスクを一度に処理することで、進行中のタスクが保留されるリスクを減らす。遅延や忘れ物が発生せず、スムーズなタスクの進行が可能になる。

例えば、税金納付などの封筒が届いたら、それを「後で」と後回しにせず、開封したとたんに、振り込み完了まで終えて、「処理済み」とする。
これで、達成感と、あとはリラックスして過ごせる、というわけ。

後回しにして、忘れがちな人は、まず、「忘れる」ということはなくなるし、「to doリスト」にタスクを追加する必要もなくなる。
To Doリストやメモを作るというだけで、作業手順は、1,2,1と増えることになるところを、ワンアクションで終わらせることができるので、時間と労力も削減できる。

手にした瞬間に一つの仕事の終わりも約束されることになるので、貯めない=重圧からの解放 という、精神的にも楽になることができる。

でも、こんなに単純作業ばかりではないはずだ。
そんな私が最近ちょっといいなと思っているのは、

Only touch it once「1回触ってみる」ということ・・・を思い浮かべること(笑)

遠まわしだけれど、これ。
よく、集中は後からついてくるから、まず最初の5分だけやってみようというのはよく聞くライフハックだと思う。
これは、脳科学的にも正しい行動で、「側坐核」というところが、行動を始めると活性化してきて、やるモードにしてくれるので科学的根拠もある方法だ。
でも、私のような重度のやる気ダウン状態は、この初めの一歩がまずできないから困っているのであって、
やり始めればASDの過集中などが後押ししてくれて、
やれていなかった課題を一気にやり遂げるところまで行ける=結果、取り戻せる ということになる場合が多い。

(結果、何とかなるという経験も、先延ばしを悪化させているとは思うのだけれど。)

さて、そこで私が自分なりに「思考の一助」としているのが、
「1回触る・・・ことを想像する」ことだ。
「触る」の前に、
「触る ことを想像する」

これだと、やる気が本当にないときも、
「触る」くらいならできるかも、と思う。

この「〇〇ならできるかも」という感覚が脳内でちょっとでもはじけることが大切で、そう思うと、少し立ち上がる気になったり、
その場から動いてみようという気が起きてくる確率が上がる。

少し細かく「触る」を解説すると、
「課題を5分する」というのはめちゃくちゃハードルが高い。
なので、文字通り課題を1回手で触る、手に取る
というのを「想像」だけしてみるのだ。

想像して、「それならできそう」と思って、同じ場所にいるのがなんとなく気持ち悪くなったら、移動してみることができるようになっている。

その勢いで、皿がたくさんたまったシンク、汚れの少ないコップを一つだけ、手で洗ってみるとか20秒で完了するくらいの簡単なことを1個でもできればハナマル。

そうすると、ちょっとした達成感で出たドーパミンやアドレナリンが、次の行動を起こしやすくしてくれる。

ライフハックの色々を見ていると、
「そんなのわかってるよ。でもできないから大変なんだよ。」
と、余計にやる気が削がれることになる場合も結構ある。

私のやり方が万人に合うとは言わないが、
今日も「ADHDのやる気湧かない」に苦しむ人の、
何かしらの参考になったら嬉しいと思う。

久しぶりに記事を書けたので、少しほっとしている。







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