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西安に行ってきた
成都から飛行機で西安咸陽空港に到着。タクシーで西安市内のホテルをめざしました。
飛行場のある咸陽市は西安市の隣り町なので、飛行場から西安市内までは1時間ほどかかったと思います。しばらくは工場や発電所っぽい建物の風景が続き、他の都市とは様相が異なると思っていたのですが、途中から他の都市と同様に高層マンションが建ち並ぶ風景になってきました。
ただ西安が他の都市と異なるのは、中心部に向かっていくにつれて高層マンションや高層ビルが増えるのではなく、西安の街の中心部には城壁がまだそのままの姿で残っており、歴史的な建造物もたくさんあるため、中心エリアには京都と同じように高さ規制があり、高層ビルやマンションがないことです。
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高層マンションが建ち並ぶ風景が変わり、歴史的建造物らしきものが見えてきたので、西安の市街地に到着したのだと分かりました。そして城壁のトンネルをくぐって城壁内に入り、ホテルに到着しました。
タクシーの運転手さんが語尾に「儿(-r アル)」を付ける綺麗な中国語を話していたのが印象的でした。
鐘楼
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ホテルは钟楼(ジョンロウ)の近くにあったので、チェックインしたあと、まずは钟楼付近を散策して、夜ご飯を食べるお店を探しました。
钟楼(鐘楼)はその名の通り鐘で、昔はこの鐘が鳴るととも仕事をはじめ、鐘がなるとともに仕事を終えたそうです。今はさすがに鐘は鳴りませんが、西安の街のシンボルとなっています。
西安の街の造りを説明すると、この鐘楼が街のど真ん中にあって、その外周に一周約14kmの城壁が今もそのまま残っています。その城壁の北側に西安駅があり、南側に丸の内や八重洲のようなオフィス街があり、銀座のような繁華街が続くという感じです。
鐘楼はライトアップされていて綺麗なのですが、それよりも目を引いたのは楊貴妃の恰好をした若い女の子がたくさんいて、鐘楼の周りで記念撮影をしていることでした。またYouTuber、いや中国はYouTubeがダメなのでTikTokか何かの動画配信をしている人も多く、スタンドで立てたスマホに向かって、一人でひたすら話しかけている姿も印象的でした。
回民街
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鐘楼の前から地下道に入って行ったので方角をよく覚えていないのですが、地下道を出ると広場があって、しばらく歩くと鐘楼とは別の似たような歴史的建造物がありました。これがおそらく鼓楼です。
この鼓楼の前から急に賑やかな繁華街になって、日本で言えば新宿駅から歌舞伎町に向かう通りのような雰囲気になりました。ここが回民街です。
西安(長安)の街は、漫画「キングダム」で出てくるように始皇帝が中国を初めて統一して都を置いたところであり、その後も中国の歴史に度々出てくる古都というイメージです。
それは間違いではないのですが、地理的にもう一つ大きな特徴があって、それはシルクロードの起点の街であるということです。そのためイスラム系の人も多いです。この回民街というのは中国のなかの回民(イスラム)街ということで、日本のなかの中華街と同様にちょっと異質な雰囲気です。
ただ日本の中華街が中華料理に特化しているのに対して、この回民街では確かに羊肉のようなイスラム料理もありますが、中国の料理も売られています。ルーツを辿ればイスラム料理と言えるものが多いのかもしれませんが、イスラムと中国がかなり融合している感じです。
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夜ご飯は、回民街でも評判の良い「回文人家」と言うお店で食べました。名前のとおりイスラム系の方がやってるお店のようで中国料理店とは少し違う雰囲気でしたがメニューは中国料理にかなり寄った感じでした。
羊肉串は、イスラム料理という訳ではなく、昨年北京を訪れたときも食べましたし、中国ではどこでもよく食べられているという印象です。ここの特徴は串が鉄串ではなく、太い木の串だったことです。地元の料理という親しみを感じました。
面皮は、後ほど紹介する西安の名物料理、ビャンビャン麺よりもさらに幅広の麺です。麺はするすると啜る食感が好まれて一般化したように思いますが、西安では麺のもちもちした食感が好まれて楽しむために、幅広の麺が定着したのではないか?と想像します。
肉夹馍(ロージャーモー)も西安の名物料理です。中国式ハンバーガーという感じです。肉夹馍は西安の至るところで売られてますが、ものすごい行列ができてる店もあれば、まったく売れてない店もあるのが面白いです。何が違うのか?は食べ比べしてないのでわかりませんが、店によって中に挟む肉の作り方が全然違うのだと思います。ここの肉夹馍はあっさりしていて食べやすくて美味しかったです。
チキンと炒飯はメニューに何と書かれていたのか覚えていませんが、日本人にも馴染みのある味でとても食べやすかったです。
そして、お隣りの席では今宵も楊貴妃たちによる宴が催されていました。
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朝市での朝食
翌朝は6時に起きて、美味しい朝ごはんを食べるために、昨日のタクシーの運転手さんが教えてくれた城壁沿いの朝市を目指しました。
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永宁门(永寧門)の近くの城壁沿いに出ている朝市に行きました。早朝から朝ごはんを求める人々で賑わっていました。肉夹馍の人気店には朝から長い行列ができていました。
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肉夹馍は昨晩食べたので、朝はこれまた西安の名物料理 泡馍(パオモー)を食べました。泡馍は麺ではなく、お麩でもなく、焼き餅を大きめに砕いたゆうな感じでモチモチ感があります。早朝だったのでガツガツとは食べられませんでしたが美味しかったです。健康にいいので豆乳も頼みました。ふつうの料理のような器で出てきました。脱脂粉乳をお湯で溶いたような味でした。
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他にも西安の名物料理、胡辣汤や丸子汤の美味しそうなお店もありましたが、さすがにお腹いっぱいで食べられないので見るだけにしました。
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朝市は朝ごはんのお店だけではなく、野菜やお肉やパンなど、あらゆる食材や雑貨を売っているお店が並ぶ、いわゆる市場もありました。かなり長い市場だったので途中で引き返しました。
城墙(城壁)
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早起きしたのは朝市に行くためだけではなく、もう一つ大きな目的があったからです。それは1周 14kmの城墙(城壁)をジョギングすることです。
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漫画キングダムで度々戦闘で出てくる城壁は、現在の西安の城壁とは異なりますが、絵的にはイメージそのままです。そんな城壁をせっかく西安に来たのだから1周走りきってやろうと考えたのです。
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城壁の南の位置する永宁门(永寧門)から城壁に登りました。
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門が大きくて、城壁も高いので、見上げて写真を撮ろうとするとうまく画角に収まりませんでした。そして長い階段を登って城壁の上まで登ってきました。
城壁の上は綺麗な石畳でした。開門と同時に入ったので人もほとんどおらず、気温もまださほど上がっていなかったので、ジョギングにはもってこいでした。時計と反対回りで1周14kmのマラソンのスタートです。
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ゆっくりとしたペースでスタート。いつもはジムで走っているので、外を走るのは久しぶりでした。城壁からの景色を楽しみながら2kmほど走って南東の隅まできました。
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城壁の隅には角楼が立ってました。日本のお城でも隅の部分はひょっこり盛り上がっているので同様のフォルム感です。石壁を切り欠いたところが数カ所あって、見張りのためか、鉄砲で撃つためか分かりませんが。景色は良かったです。
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ジョギングコース、もとい城壁はまだまだ続きます。今度は東側の城壁を北上していきます。城壁の東側には高層マンションが見えて住宅街的な雰囲気でした。
けっこうな音量でハウスかテクノっぽい音楽をガンガン流しているのが耳に入ってきたので、若者が朝から悪ノリしてるのかと思って城壁の下をみたら、気合いの入ったおばちゃんのダンスチームでした。リーダーの掛け声に合わせて統制の取れたダンスを真剣に踊ってました。
東側の城壁はあまり目移りしない感じですが、長楽門(東門)あたりで、有志なのか?オフィシャルなのか?わからない舞踊チームにも遭遇しました。どういったパフォーマンスをやるのかまでは見てません。
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続いてバックストレートを一気に走り切りました。城壁の北側はやや落ち着いた雰囲気です。
一番の見どころは西安駅です。高铁(中国の新幹線)が停まる西安北駅は街のもっと北の方にあって、こちらは在来線の駅なのですが規模も大きく、利用客も多くて雰囲気があります。
西安駅は蘭州や新疆ウイグル、あるいはチベットへ行く青藏鉄道に繋がる玄関口の駅なので中央アジアの風土を感じとることができます。
続いては北側の中央門にあたる安運門。この門もすごく大きくて、城壁が二手に分かれて門に繋がる壁が城壁とは別にあります。一緒に走っていた同僚を撮影しようと思いましたが、手を振っている姿が小さくてよく分かりません。
北側の最後、北西部には金色の屋根の寺院があります。清広仁寺です。民族宗教っぽい独特の雰囲気があります。チベット仏教の寺院のようです。保護されているようですが、西安とチベットとの繋がりが感じられます。
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北西の角楼から南下する方も気持ちよかったのですが、特に目を引く建物がある訳ではないので、ほとんど自分との戦いという感じでした。スタートして10kmを超えて疲れが出てきたのと、城壁は石畳みでデコボコしているので足や膝に負担がかかり、膝がガクガクしてきてました。
ちょっと疲れが出てきたのでペースを落としましたが、南西の角台まで走りきれました。ここは他の角台と違って角楼がありませんでした。展望台になっており、敵が攻めてくる機会が一番多い方角だったからか? ここだけ見張りの意識の高さが感じられました。
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さぁ、いよいよゴール間近です。南西の角台から南側中央にある永寧門まで2km弱。朝8時の開門とほぼ同時に城壁に登ってから時間近く経ち、10時頃になっていたのでだいぶん人が多くなっていました。地元の小中学校の遠足ややや遠方から来てる感じの高校生の修学旅行なのか?はたまたどこかの会社の社員旅行か?
あるいは日本だったら毎週公民館で踊りや唄の練習をやってる風な婦人会か? とにかく団体客が多く、人混みを避けるようにしてゴールの永寧門に辿りつきました。
ちょうど2時間ですかね。ゴールした頃には日が高くなっていて暑かったですが、8時にスタートしたので快適に走れました。東京に住んでいた時、明大前あたりから神田川沿いを井の頭公園まで行って折り返して帰ってくるというランニングを時々やっていました。あれがちょうど往復14kmだったので西安の城壁も同じくらいの距離感です。ただ西安の城壁は石畳みだったのでやはり膝にきました。
钟楼小区(鐘楼小区)
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城壁一周14kmを走り切り、ホテルでシャワーを浴びたあと、お昼ご飯へと向かいました。鐘楼付近の大通りから少し入ったところにある飲食街へ。お昼どきだったので地元の人々で賑わっていました。麺やスープなど早くて安くてうまいと思われるお店が流行っている感じでした。
西安料理(陕西菜)
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我々はせっかく西安に来たのだからファーストフード的なものではなく、西安料理を食べたいと思い人気店の「醉长安」というお店に行きました。広東省の料理を広東料理、四川省の料理を四川料理というように西安も陕西省ということで陕西料理という呼び名が通っているようでした。このお店も陕派传承(陕派伝承)という冠がありました。
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陕西料理(西安料理)というのがどういうものか?あまりイメージがなかったのですが、どうも宮廷料理にルーツがありそうな感じです。本当に宮廷料理がルーツになっているのか?宮廷料理を意識して新たな名物料理を形づくっていったのか?分かりませんが、料理の飾り付け、見栄えに創意工夫をこらしている料理が数多くありました。
例えば「晾衣毛肚」という名物料理は麺が洗濯物のように棒に下げられていて、胡麻だれにつけて食べるのかと思ってよくよく見たら、麺ではなくホルモンでした。あとで調べたら胃のかわのようでした。歯ごたえがよく、ふつうに美味しかったですが、このような飾り付けをどうやって思いついたのか?まったく想像できません。
その他の料理もとにかく綺麗で味がどうこうよりも観て楽しめる料理という印象です。最後に「肘子拌饭」というこれまた名物料理が出てきました。この料理は豚のもも肉の混ぜご飯ですが、器に綺麗に盛り付けられた料理をまず観て楽しんで、その後で店員さんがもも肉をほぐしてご飯と混ぜてよそってくれました。もちろん美味しかったですが、観るのが楽しい!という思いが一番強いです。
大雁塔
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取引先を訪問する前に少しだけ大雁塔に立ち寄りました。塔はそれなりの大きさでしたが、あまり感動しませんでした。ただ三蔵法師がインドから持ち帰った経典を収蔵するために建てたという歴史に感動しました。今の中国はあまり仏教の影響が感じられませんが、日本に仏教が伝来したのも中国からですし、中国でも仏教の文化はちゃんと保存されて残っていました。またこのあたりは景観が綺麗に整備されていました。
灞橋区
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大雁塔から南下して取引先のある灞橋区へ。このあたりは西安のなかでは新しく開発されているエリアで、上海で言えば浦東あたりのイメージです。街区がきれいで、中国では珍しく戸建ての住居エリアもありました。
小寨
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商談が終わったあと西安の鐘楼エリアとはまた別の繁華街に行こうということで小寨(シャオザイ)エリアに行きました。西安の街の南エリアの繁華街ですが大学が付近に多く、若者の街という印象です。
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赛格国际购物中心(赛格国際ショッピングセンター)に入ると10層ほどの巨大な吹き抜けがありました。LEDディスプレイをふんだんに使用した空間デザインで、趣味の良し悪しは別としてスケールで圧倒されました。
长安大牌档
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夜ご飯も、せっかくだから西安料理を食べようとショッピングセンターの上層階にある「长安大牌档(長安大牌档)」に行きました。
お昼ご飯を食べた「醉长安」よりもカジュアルな感じで、子ども連れも多く、また仕事帰りの同僚とご飯やお酒を楽しむという感じの人も多かったです。
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お店のキャラクターのぬいぐるみが踊ったり、お菓子をくれたりして楽しませてくれました。
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兵馬俑
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翌朝、せっかく西安に来たのだから兵馬俑は観ておこうと早朝から向かいました。兵馬俑は西安市街からは離れており車で1時間くらいのところにあります。郊外に出ると風景がガラッと変わります。飲食街は市街地のそれと似ていますが、どこか殺伐とした雰囲気が漂います。
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ようやっと兵馬俑に到着したのですがまだゲートが開いていませんでした。しかし大勢の団体客がすでに並んでいました。城壁でも団体客はたくさん見ましたが、こちらは年齢層が高めで中国各地からわざわざ来ているという感じでした。
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ゲートが開いて入場しても兵馬俑はまだ遠いのでカートで移動します。中国はどこに行っても広いです。そしてようやく兵馬俑が発掘されたポイントに到着しました。
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なかに入ってその大きさにまずびっくり。写真では何度か観たことがあったのですが、実物は思っていた以上に大きかったです。現代人とさほど変わらない大きさの当時の兵隊の等身大の像が無数に並んでいる光景は圧巻でした。農作業をやっていてたまたま見つけた?という最初の発見ポイントも示されていました。
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兵馬俑は1号棟だけではなく2号、3号まであり、現在でも発掘作業が行われていました。3号棟は1号棟よりもさらに深く掘って発掘されたようです。
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2号棟は3号棟よりもやや大きいです。見学しているときに実際の発掘作業が行われていました。
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発掘現場以外に発掘された経緯と発掘後の記録が展示されている博物館もありました。キングダムでお馴染みの「秦・楚・魏・韓・斉・趙」の勢力マップの説明もありました。
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帰りはゲートまで歩きます。兵馬俑は遺跡を見るだけなので帰りにご飯を食べたり、お土産を買ったりするお土産屋が道に並んでいます。お腹が空いたので売店で一服。「蔬菜餅」と「桂花糕」を食べました。蔬菜餅はチヂミをもう少しふっくらさせた感じ。塩をちょっとかけて食べました。桂花糕は見た目はパイナップルのようですがケーキの類で蒸しパンのような味でした。可もなく不可もなしという感じでした。
秦始皇帝陵
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兵馬俑まで来たので始皇帝のお墓も見ていくことにしました。秦始皇帝陵は兵馬俑からバスで少し移動したところにありますが、ご想像の通り、とにかく広いです。仁徳天皇陵とも比較にならないほど広く、植樹されてるだけで何もありませんが散歩ができる広大な公園という感じです。
園内はお墓だけではなく、いくつか見学できるところがあって発掘現場や博物館を見学できます。
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博物館は安藤忠雄インスパイアという感じのスタイリッシュな打ちっぱなしの建築です。スロープを下って展示室に向かいます。
この博物館も展示物が多く、お金を払えばガイドさんが案内してくれます。ガイドさんが引率してるツアーの横で解説を聴いていましたが、もちろん中国語で、ものすごい熱量で話していました。
展示物が多く、かなりの距離を歩いて疲れたので、帰り際に売店で烤肠(中国式ソーセージ)を食べてみました。やや油っぽくて味はイマイチでした。
华清池
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西安にはなかなか来る機会がないので行けるところは行っておこうと続いて楊貴妃のお風呂がある华清池(華清池)に行きました。
このあたりも一帯が観光地として整備されており、華清池を取り囲む山々もハイキングをしたり、ロープウェイで登ったりできるようでした。
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園内に入るとやっぱり広い。またまた歩き続けることになりました。年配の方の観光客もたくさんいましたが、皆さん平気なのでしょうか? なかには園内の卓を囲んで麻雀に興じる人もいました。おそらく観光に飽きてしまったのでしょう。
しばらくはお風呂のような雰囲気はありませんでしたが奥まで行くと山の麓あたりから水が湧いている泉がありました。温泉が沸いていたのかどうかはわかりませんが綺麗な水が涌くということで、ここにお風呂ができたことは理解できました。そしてやっと楊貴妃のお風呂を見られました。
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楊貴妃のお風呂と思ってずっと観ていたら、どうやら蒋介石が日中戦争のころ西安に滞在していて、ここから作戦などを出していたようで、蒋介石の執務室なども保存されて展示されていました。歴史の時間軸がよく分からなくなる展示でした。
羊瑞堂
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西安市街に戻り、お昼は「羊瑞堂」という羊肉料理の有名店に行きました。
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羊肉は串焼きにした焼肉が多いですが鍋料理があったので頼みました。このお店の名物料理のようでした。火鍋のようには辛くなく、スープを味わうことができ、スープがとても美味しかったです。日本人にも合う味だと思います。
城壁内を散歩
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夜ご飯まで少し時間があったので城壁内の界隈を少し散歩することにしました。
鐘楼付近は回民街など飲食店が多いのですが北側はショッピングモールなどがあり、街の中心街という雰囲気です。
大きな書店もあり中も綺麗でした。蔵書数はさほどでもなかったですが、小中高の学習教材やドリルがかなりありました。子どもの教育熱の高さがうかがわれます。
小説は東野圭吾や太宰治、トーマス・マンなど外国人作家のコーナーが広く、中国国内の作家のコーナーもありますが知ってるのは残雪くらいで、あとはどれが面白いのか?うまく探せませんでした。
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鐘楼から北へ向かって歩き、北側の城壁のトンネルを潜って、城壁沿いの公園を散歩しました。この辺りは落ち着いた雰囲気で、公園も体操してる人、卓球をしてる人などリラックスした感じでした。
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散歩のゴールは西安駅。城壁の上で見るよりも活気がありました。やはり新彊や蘭州といったあたりから西安に出てきている人が多いのだと思います。
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今回は車の移動が多かったので鐘楼のホテルに戻るのに地下鉄を利用しました。日本や韓国の地下鉄と同じような感じでしたが、入場の際に手荷物検査があったのは西安ならではという気がしました。
八百里秦川
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夜は大雁塔エリアに行きました。鐘楼、小寨あたりとはまた別の繁華街ということで大雁塔エリアにしました。このエリアは鐘楼、小寨以上に観光客のための街という感じで、景観がきれいに整備されていました。外資系の高級ホテルもあり、ハイソな雰囲気です。
夜ご飯に行ったのは「八百里秦川」というお店で予約しないと入れない人気店のようでした。ここも「陕菜」と書かれているように陕西省の料理、西安料理のお店です。比較的食べやすそうな料理を注文して、最後に「西安に来たのだからこれだけは食べておきたい!」というものを注文しました。
ビャンビャン麺
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念願のビャンビャン麺!をついに食べました。世界で一番画数の多い漢字。56画!この字が西安の街中至るところで見られました。
調べてみるとこのビャンという漢字より画数の多い漢字は他にもあるようです。ただ、このように街中で使われるくらい普及しているのは、このビャンという漢字くらいでしょう。
最近は日本でもコンビニや輸入食材屋さんでビャンビャン麺を見られるようになりましたが本場のお味は?というと、初日に食べた面皮と同じく、やはり麺がもちもちしていて触感を楽しむという感じでした。日本人にも合うシンプルなお味で、美味しかったです。
大雁塔景観地
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このあたりは観光客用に景観が整備されています。特にすごいのは夜のライトアップです。中国人は金色が好きだとよく言われますが、煌びやかな感じが好きなのだと思います。ライトアップもスポット的ではなく建物全面をLED照明でカラーリングするという感じです。圧巻です。
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そして例の如く楊貴妃がいっぱい。鐘楼付近よりもたくさんいました。友だち同士でコスプレして楽しんでいる風の人もいれば、撮影スタッフを引き連れたプロのモデルさん風の人もいました。
これだけたくさんの人が楊貴妃のコスプレをして楽しんでいるので、なかには違うコスプレをしている人がいてもいいし、日本のアニメキャラのコスプレをやってみても面白いと思いました。
しかし、一見自由そうな楊貴妃のコスプレにもレギュレーションがあるそうです。楊貴妃と異なるコスプレは禁止されているようです。
楊貴妃のコスプレが許されているのは中国の歴史を讃える、中国の国の高揚に繋がるからだとのことです。日本のコミケのコスプレの楽しみ方と一見同じようですが、コミケのコスプレは変化球勝負という感じで、対してこちらはあくまでも楊貴妃の姿を楽しむという直球勝負の楽しみ方のようです。
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これで西安滞在の日程は終了です。
最後にライトアップされた大雁塔の姿を心に焼き付けて、ホテルに戻りました。
空港へ
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連日中華料理をたくさん食べて胃がもたれており、また今日は移動時間が長いので朝食はほとんど食べませんでした。ただコーヒーと中国のホテルの朝食でよく見かける「飲むヨーグルト」はしっかりと頂きました。
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西安の街が名残り惜しかったのですが、空港に到着してしまいました。
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空港内に西安の名物料理が書かれた看板を発見。
ビャンビャン麺、羊肉泡馍、肉夹馍などなど、けっこう食べたので満足感がありました。
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次なる目的地、北京に向かって西安をあとにしました。
まとめ
西安は魅力的な街でした。日本の京都が西安の街を真似て造られたので似ているのですが、両者が異なるのは街の規模です。京都も100万人都市であり大きな街ですが、西安の人口は1,000万人を超えています。京都の繁華街と言えば四条界隈のみですが、西安は鐘楼界隈のみならず、小寨や大雁塔エリアなど複数あり、また街中どこに行っても繁華街がずっと続いているという感じでした。
歴史のある街で、昔の城壁がそのまま残っている独特の街並みを観光客としても楽しめますし、人々の活気もあって街のパワーが感じられました。
地理的にはシルクロードの起点の街ということで、新疆、チベットとの繋がりが強く、エネルギー関連の企業が多数ありました。
ビジネスチャンスもありそうですし、観光資源も豊富なので、上海や深圳よりも楽しめる街だと思います。また来たいです。
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