見出し画像

2020年はインターネット二回目の誕生日

2020年はインターネットの二回目の誕生になるかもしれません。

わたしたちの世界を大きく変えることになる働きを簡単に解説します。

1999年のころにインターネットは一般社会に普及しはじめました。そこで起きたのは取引コストの大幅な削減です。取引コストとは企業と取引するためにかかるコストです。問い合わせたり、申しこんだり、電話したりするといったコストです。

インターネット以前と以後の世界をふりかえってみましょう。

自分の条件に合った冷蔵庫を最も安く買うとします。

インターネット以前では家電量販店を車で見て回って、冷蔵庫を調べながら、値段を見比べることをしていました。一日がかりです。

インターネット以後の社会では価格.comなど情報集約サービスが登場し、条件を入力するだけで条件に合った冷蔵庫を最安値で探すことができるようになりました。

当時の衝撃は、今ではもはや当たり前となっていて、私たちの日常を支えるようになりました。このような出来事が2020年にもう一度起こるのではと期待しています。

なぜ変わるのか、何に変わるのか

リモートのノウハウが社会全般で大きく向上し、その結果、取引コストが劇的に小さくなり、ビジネスのゲームが変わるからです。

・リモート環境が社会全般で整う
・取引コストが劇的に小さくなる
・取引コストが小さくなるとビジネススピードが速くなる

ビジネスのやりとりで用いるテクノロジーは、力が強い方のリテラシーに制約される

仕事は、とりあえず顔合わせからはじまっていた
今までビジネスは、まず対面で打ち合わせ(顔合わせ)をしてから進めることが多くありました。
「とりあえず打ち合わせしましょう」

「打ち合わせができる」とは言い換えると、直接打ち合わせできる地理的距離にビジネスが限定されがちだったということです。

リテラシーは低い方に合わせてきた
たとえ受注側のオンラインリテラシーが高く、オンライン上で仕事のやりとりが可能であっても、発注側のリテラシーに合わせることが多いでしょう。

多くのケースで発注者の力が強いこともあって、いくら受注側が新しいツールを使おうとしても、発注者が受け入れなければ利用できません。

つまり発注側のオンラインリテラシーの低さに合わせて仕事をせざるを終えませんでした。

1999年からのインターネットで取引コストが大きくさがったのは、主にオープン化されていた情報が中心です。企業間のやりとりでは時間をかけてやりとりする形式がまだまだ中心です。

リモート環境が社会全般で整う

コロナウィルス騒動によって、リモートで仕事ができるような社会が求められてるようになりました。

これは社会全体でオンライン上でのやりとりのリテラシーが大きく向上する機会ということです。

Zoomの会議参加者数、20日で1億増加し、3億人に
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2004/24/news068.html

デジタルホワイトボードのMiroが需要増に対応するため54億円調達
https://jp.techcrunch.com/2020/04/27/2020-04-23-miro-lands-50m-series-b-for-digital-whiteboard-as-demand-surges/

今後数ヶ月間でオンラインツールはリテラシーが高い人でないと使いにくいものが多いですが、一般の方も使うようになると、一般の方でも使いこなせるようにサービス品質が向上していきます。

そして、そのサービス品質の向上によって利用者がさらに増えるという、利用者増加とサービス品質向上のポジティブフィードバックループが起きます。

これはメールとslack(チャットツール)でも起きた現象です。slackの前身はIRCです。IRCは一部のリテラシーの高い人々が日々のやりとりで書かすことのできなかったコミュニケーションチャットツールでした。30年前から使われていましたが、セットアップの難しさなどから、一部の人達での利用で留まっていました。

slack社が、一般の人達でも使いやすくし、企業が必要とするアクセス管理といった改修を加えることによって、メールを代替えするサービスとして、日本では2013年頃から普及が始まりました。

2013年に普及が始まったのは2011年の東日本大震災を機に生まれたLINEが影響にあるでしょう。LINEによって社会にチャットという概念が普及しました。このことがslackの普及の後押しになったのではないかと私はみています。

ツールを使う概念が社会に普及していることが、高度なツールの普及には必要ということです。

同じように、コロナという全社会的な厄災によって、リモート環境が社会全般で通念として浸透していくとき、人々は常にオンラインにつながり続けるようになるでしょう。人々の活動の情報もネットからアクセスしやすくなり、情報処理がより一層進みます。

コメント 2020-04-27 235438


取引コストが劇的に小さくなる

人々がオンラインに常につながり続けるようになる、つまり他の人からオンラインツールで容易にアクセスできるようになると、アポイントメントのコストが大幅に減るようになります。

今までは具体的な話を始めるにも数段階必要
・メールや電話で問い合わせ
・打ち合わせの日時設定をメールで何回か往復して行う
・対面で打ち合わせ(名刺交換など含む)
・上司の判断が必要な物は持ち帰って検討
つまり取引開始にも数日かかっていました。

リモート環境が整うことでアポイントメントコストが減った世界
・メッセンジャーなどで問い合わせ
・その場で日時設定、または調整さんなどで調整
・オンラインで打ち合わせ(名刺交換はSNSで掲示されているので不要
・上司の判断が必要な物は、その場で上司に判断を仰ぐ(必要に応じて検討)
つまり取引開始は短時間で済みやすくなります。

取引開始までのアポイントメントコストは、発注者や受注者共に成果をもたらしていない無駄が少なからずあります。

自分の条件に合った冷蔵庫を最も安く買えるようになったように、オンラインのやりとりの変化によって取引コストが劇的に小さくなります。

「(物理で)とりあえず打ち合わせしましょう」から
「(リモートで)とりあえず打ち合わせしましょう」になるわけです。

意思決定者も必要に応じて途中から参加することもできるようになります。相談サービスなどは、初回打ち合わせのその場でサービス提供されて、完結してしまうことも多くなるでしょう。

取引コストが小さくなると、スピードが速くなる

アポイントメントコストが減ると起こること
・本質的なアウトカムを生み出すための時間が増える
・自分に合った取引先を探すコストをかけられるようになる
・遠くの地域の会社とも仕事がしやすくなる

オンラインでクライアントにアウトカムを提供できるひとはどんどん仕事をこなしていくようになるでしょう。

まとめ

下記について紹介してきました。
・リモート環境が社会全般で整う
・取引コストが劇的に小さくなる
・取引コストが小さくなるとビジネススピードが速くなる

リモートが当たり前になることで、今までよりも地理に制約されずに仕事ができるようになったり、アポイントメントコストを大幅に減らすことができます。顧客にリモートでアウトカムを提供できる人や企業が、これからバンバン仕事をこなせるようになると期待しています。

今回はリモート環境が引き起こす社会インパクトを、取引先との関係から紹介してきました。

企業組織内部ではどのようなことが起こるのかも興味がある人がいれば書いてみたいと思います。

今までのインターネットは物理世界の補助的役割でした。リモートワークが進むほど、異なる世界を構築すると考えるとワクワクしてきます。

画像2

Mori Yuyaと仕事をしてみたい方はこちら

オンラインでガンガン仕事をしています。ぜひ一緒に良い仕事をしていきましょう。気軽にお声がけください。

Mori Yuyaのプロフィール
https://note.com/mryy/n/n6f01561a6253


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?