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【カヌーポロ】言語化の話

いつものことながら前回の投稿から時間がだいぶ空いてしまいました。
単純にやる気が出ず、ずっと放置しておりました。
今回のテーマは「言語化」についてです。

言語化とは

言葉で表現すること。直感的なものを説明・伝達可能にすること

webio国語辞典(https://www.weblio.jp/)

頭の中で考えている感覚的なものを言葉に変換し、さらにそれを相手が理解できるように表現して伝えることです。ただ、言葉で説明すれば良いってものではなく、「相手が理解できる」っていうところが重要です。一方、理解できるのに必要なのは伝える側だけの話ではなく、聞く側の理解する力も重要です。
昨年末、某カヌーポロ代表監督が「スポーツは頭の良い人がやるもの」と仰ってましたが、私もその通りだと思います。特にこの言語化の部分について「伝える」「理解する」ためには頭の良さというのは不可欠です。
昔、練習中によくこんなことがありました。


私  「なぜ○○をやるように言ったのにやらないの?」
A君「ごめんなさい」
私  「いや、ごめんなさいじゃなくて、理由を聞いているの。」
A君「言われていることがわかりませんでした。」
私  「じゃあ、もう1回説明する。 ~中略~ わかった?」
A君「わかりました。」
そして最初に戻る


当時は「何で理解できないんだ」と思い、同じことを丁寧に説明を繰り返したのですが、それでも上手くいきませんでした。私の伝え方が下手だったのもあるのでしょうが、相手がどこがわからないのか聞き出せないので手詰まりになったのだと思います。
今にして思えばカヌーポロがあまり体系化されていなかった上に、言語化が進んでいなかったのでこうしたことが起きたのでしょう。
カヌーポロにおける言語化が進んでいない理由の一つにスポーツとしての歴史が浅いことが関係していると思います。
サッカーや野球などのメジャースポーツであれば歴史も古く、競技人口も多いし、監督やコーチという指導者が確立されています。また、専門に研究している人や、スポーツライターと呼ばれる人々が数多くの記事・文献を残し、それらは書店だけでなく、ネットを漁ればそれっぽいものが山ほど出てきます。つまり既に先人が言語化したものが、「共通言語」として成り立っているのです。ベースとなる共通言語が浸透していればコミュニケーションは容易です。伝えることができるため理解もスムーズなのだと思います。
では、カヌーポロはどうでしょうか。
当然、教科書のような文献はありません。英語で検索してみるとたまにベーシックなスキルについての解説をされているサイトを見かけますが、それでも基本的なことが書かれているだけです。
現状、国内においてカヌーポロの言語化と言ったら大きく分けて2つあると思います。
①他のスポーツからの流用
②各々によるオリジナルの言語

①は既にあるサッカーやバスケなど特性が似ているスポーツの理論をカヌーポロに落とし込む方法です。メリットとしては参考文献やら動画が山ほどあるので、それに頼ることができます。ただし、必ずしも当てはまらないものも多くあるので、そこはちゃんと変換する必要があります。これが簡単なようで非常に難しいところです。

②については、カヌーポロだけの特性というものが当然あるので、それを伝えるために用語やら理論を一から作り上げる方法です。カヌーポロはマイナースポーツなので、声の大きい者が広めれば言葉自体は浸透するでしょうが、クラブチームによって定義が違ったり、もっと言えばチーム内でも人によって解釈が違うケースなんかも見受けられます。これでは本当の意味で言語化できているとは言えません。

最後に
今回は特に章立てもせず、ダラダラと書いてしまいましたが、私の思いはカヌーポロをもっと体系的なスポーツにしたいということです。
ここでコソコソ書いていてもそんなことが実現できるとは到底思っておりませんが、自分自身のカヌーポロの考え方を言語化、そしてそれを伝える術を考えるためにこの場で試しているわけです。
少しずつではありますが、読んでくれた人から「わかりやすかった」あるいは「こういうところがよくわからなかった」という感想をいただく機会が増えてきました。
離れた場所にいる人でも同じ理論を共有できるようになれば、もっと競技レベルの向上と普及につながるのではと思っています。

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