見出し画像

【カヌーポロ】鶏が先か卵が先か、の話。

2023年もシーズンインし、先日は日本代表の選考会が開かれたそうです。海外の草大会を見ると、各国の代表チームが強化のために参加しているケースが増え、いよいよカヌーポロ界もかつての光景が戻ってきた、なんてことを思いました。
さてさて、今回はそんなことは関係なく前々から書こうと思ってテーマです。
皆さんはオフェンスとディフェンス、どちらが先に生まれたか考えたことはありませんか?ただ単純にボールをゴールに入れる、ボールを奪うといった原始的な攻防ではなく、オフェンス・ディフェンスという戦術についてです。筆者なりの見解を書きたいと思います。

サッカーの話

まずは筆者は、球技の歴史から探ってみようということでサッカーのポジションの歴史について調べてみることにしました。ある程度現在のルール・形に近いサッカーが始まった当初は、キーパー以外は全員フォワードでディフェンスという概念のない競技だったようです。フォーメーション的に言えば0-0-10でしょうか。後ろの選手がロングボールを蹴って、いかに前の選手が通るか?ドリブル突破やパスワークというのではなく、単純にゴールに向かって蹴り進む。ボールが通らなかったら相手ボールになって、相手も同じことを繰り返す・・・みたいな感じだったようです。いわゆる「団子サッカー」「小学生のサッカー」と揶揄されるようなものだったと想像します。
その後、3人制オフサイド(ゴールラインとボールの間にキーパーを含めて3人いなければならない)というルールが生まれたことで、バックスというディフェンス専門職が誕生したそうです。この時のフォーメーションも2-0-8とフォワード8人という前がかりな形だったようです。
その後も様々な変遷を経て、ポジションは細分化され現在の形になったようです。・・・だいぶ端折りました(笑)

カヌーポロの話

さて、カヌーポロに話を戻しましょう。サッカーでいうポジションのない団子サッカー。カヌーポロではどうでしょうか。探してみたらカヌーポロでもイメージに近いものがありました。

https://youtu.be/Mi0yNCmhIKQ

1つ目は1985年のドイツでの試合風景、もう1つは沖縄の大会の動画を拝借してきました。2つの動画とも共通して言えるのは、マンツーマンに近い形で目の前に来る敵にぶつかる、そしてとにかく前にいる味方にめがけてボールをポンポン放ります。
2本目の動画に至ってはパス自体もかなり大雑把に「大体味方のいるところ」に投げています。きれいにパスが通ってしまえば無人のゴールが待っている、しかし意外とそこまでパスが続かない・・・もどかしい展開です。

いよいよ本題

オフェンス、ディフェンスどちらが先か、という問題。カヌーポロについて言えばディフェンスが先に生まれたと思います。
①ガラ空きなゴールはまずいからキーパーを置こう。
②ついでにディフェンスをキーパーの前に置けばさらに守れるだろう
③ディフェンスの選手はゴール下に入れないように漕いで妨害したらより遠くからしか撃たれないだろう。
こんな感じじゃないでしょうか。
そもそもディフェンスが組まれていなければ、オフェンスなんて戦術的に形を作る必要がなく、当初の通り全員フォワードでいいわけです。射程圏内に入ったらみんなシュートを放れば良いのです。
戦術的なディフェンスがあり、これに打破して得点する必要があるから戦術的なオフェンスが生まれた、と考えるとしっくりきませんか?
サッカーの変遷を見ても、守備専門職が生まれたことからオフェンスの形が変化していったと考えると自然な気がします。

まとめ

今回はオフェンス・ディフェンスどちらが先か、という話をしました。答えがあるわけでないので、推論の記事になってしまいましたが、皆さんはどう思いますか?
今回は触れませんでしたが、カヌーポロのポジションについてはオフェンスとディフェンスが必ずしも連動していないというのも一つの特徴だと思っています。正キーパーは一応いるものの誰でもキーパーに入れるということ、いつでも何回でも誰とでも選手交代ができるということがこの競技ならではかもしれませんね。
この辺りはまた別の機会に触れたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?