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かわいい読書

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装丁がかわいい本の読書感想文。
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#本

吉本ばなな『スナックちどり』

吉本ばなな『スナックちどり』

吉本ばなな『スナックちどり』(文春文庫)

何のために本を読む?

そんなことを"考えなくて良い"本に久しぶりに出会ったなぁ、というのが読了後の感想だった。

夫と上手くいかず離婚し、さらに無職になった主人公の「私」と
両親の代わりに小さいころから面倒を見てくれた祖父母を亡くしたいとこの「ちどり」の海外二人旅。

それぞれの理由で傷付いた二人が、イギリスの孤独な街でゆっくり過ごし、飲み

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女がそれを食べるとき

女がそれを食べるとき

楊逸・選/日本ペンクラブ編『女がそれを食べるとき』(幻冬舎文庫)

芥川賞作家の楊逸が選んだ「食と恋」をテーマにした物語集。

ラインナップを見ただけで、即購入を決めた一冊だった。

井上荒野「サモワールの薔薇とオニオングラタン」
江國香織「晴れた空の下で」
岡本かの子「家霊」
小池真理子「贅肉」
幸田文「台所のおと」
河野多恵子「骨の肉」
田辺聖子「たこやき多情」
山田詠美「間食」
よしもとばな

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槇村さとる『おとな養成所』(光文社文庫)
漫画家として35年以上突っ走ってきた著者。50代になり、自分の美容、ふるまい、仕事、ライフスタイル等を振り返りながら「美しい年齢の重ね方」とは何かを語る。自立した品格ある美しい「おとな」になるための教科書的な一冊。 #読書 #本

2015年7月~12月読書まとめ

2015年7月~12月読書まとめ

みなさま、新年明けましておめでとうございます!

本年もどうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m

新年初テキストノートは、去年の振り返りですw

トークノートにも書きましたが、2015年は読書目標の100冊を達成しました~!!(^◇^)

長くなりますが、たけしまの読書記録にお付き合いくださいませ!

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2015年1月~6月の読書まとめはこちらです(^◇^)↓
https:

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綿矢りさ『ウォーク・イン・クローゼット』

綿矢りさ『ウォーク・イン・クローゼット』

こんばんは!
またまたおさぼりモードですみませんでしたm(_ _)m

実は、今月の頭から新しい試みをしていまして…

http://s.ameblo.jp/nrm321nrm

たけしま、アメブロはじめました。

今までnoteで書き溜めてきた読書感想文と通常のブログをセットにして更新しています。

どうしても商品画像を合法で使用したくて、悩んだ末にブログをはじめてみちゃいました。
今の所は毎日

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濱田マサル『「読む」美容事典』(講談社)
美容雑誌の丁寧な解説よりも「メイクと髪型が合っていない人多すぎ」「お化粧をしたまま寝そうになりました」→「顔に生ゴミのせて寝るところだったね‼︎」みたいな美意識を抉る言葉がわたしには身に沁みる。美容と美意識の教科書。 #かわいい読書 #本

糸井重里『ふたつめのボールのようなことば。』(ほぼ日文庫)
『ボールのようなことば。』の続編なので、ふたつめ。広告コピーみたいだったり、自分への戒めみたいだったり、想像力がいるものだったり、著者の脳内で熟成された言葉が並ぶ。かっこいい人になりたいと思った。 #かわいい読書 #本

壇蜜『壇蜜日記2』(文春文庫)
「その後の事は想像に任せるなんてイケてる芸能人みたいな事は言わないでおく。抱かれた。」
哀愁と色気漂う著者のひねくれ日記。1に引き続き著者の言葉の選び方がいちいち琴線に触れる。著者も猫好き。 #かわいい読書 #本

2015年1月〜6月読書まとめ

みなさまこんにちは。
タイトルの通り、このnoteは半年間で読んだ本のまとめです。
ほんとうは6月末にまとめたかったのですがあれこれしている間に7月に入っちゃいました。最近、一ヶ月経つのがあっという間で、自分でもゾッとしています。
備忘録としてnoteを活用していますが、このnoteがみなさまの読書の参考になれば幸いです。
半年間の読書まとめとおまけに自分の読書についての振り返りもしますので、とっ

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田中兆子『甘いお菓子は食べません』

田中兆子『甘いお菓子は食べません』

田中兆子『甘いお菓子は食べません』(新潮社)

「宗太郎は今描いている絵のことについて語り、私は他の男とセックスする場面を想像している。」(66頁)

かわいい装丁、そして『甘いお菓子は食べません』という表題から中身は窺えないものだ。
田中兆子『甘いお菓子は食べません』は40代女性の欲求を赤裸々に、切実に描いた物語集である。直接的すぎると生理的嫌悪感を与えかねないし、かと言って隠しすぎると伝わらな

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田辺聖子『孤独な夜のココア』

田辺聖子『孤独な夜のココア』(新潮文庫)

20代の働く女性の様子は、40年前からあんまり変わっていない。本書が刊行された昭和53年(1978年)に20代であった女性達は、いまや還暦の年だ。その当時、職場は男性が圧倒的な主導権を握り、ガシガシ働く女性は天然記念物であり、働く女性はいたとしてもみんな腰掛け気分で働いていたのだろう、なんて失礼なことを思っていたが、30代で働く女性を「ハイ・ミス」と

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「かわいい読書」のすすめ

夏の終わりがだんだんと近づいています。
お盆休みに地元・北海道に帰省し、「夏は終わった。さむい」と実感しましたが大阪はまだまだじわじわ暑いです。

さて、日々ゆるゆると読書を続けておりますが、今回は「かわいい読書」のすすめです。

女性が働くことが当たり前の時代になったとは言え、女性にとってハードなことはたくさんあって、ハードなことが積み重なると今にも濃い髭が生えてきそう…といつも思ってい

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