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M.R.LABO業務紹介:戦略立案-1

戦略と戦術の違いとは?

 マーケティングの世界だけにとどまらず、全てのビジネス活動には「戦略」と「戦術」が必要だと、私は考えています。英語で、戦略はStrategy(ストラテジー)、戦術はTactics(タクティクス)ですが、世の中では意外に両者を混同して使っていることが多いため、まずはその違いを押さえておきたいと思います。
 戦略は、大きな括りや長期的な視点から立てる作戦になります。例えば、ある新商品を売り出す場合に、どのようなマーケットに対しどういったプロモーションを展開して、いつまでにどれだけを売り、会社全体としてこの程度の利益が出るようにしよう…といった、大きな計画になります。
 一方、戦術は戦略に基づいて実施する、個々の”場”での具体的な戦い方になります。局地戦の仕方と言っていいかもしれません。「このエリアのこのターゲットに対しては、このチャネルを使って、この方法で売ろう!」という個別の販売施策などがそれにあたります。

戦略を立てることの重要性

 もうひとつ、戦略を立てるためには、その前提として様々な分析を行う必要があります。もっとも有名なのは「SWOT分析」です。SWOTとは、Strengths=強みと、Weeknesses=弱み、Opportunities=機会、Threats=脅威のそれぞれ頭文字を取って組み合わせたものです。自らの特性と周辺環境を正しく捉えることによって、最も適した戦略を立てるためものです。
 それから、外部環境を分析する手法として「PEST分析」というものもあります。Politics=政治、Economics=経済、Society=社会、Technology=技術という4つの視点から、現在の置かれている状況を分析しようとするものです。
 どちらにしても、孫子の兵法にある「敵を知り己を知れば百戦あやうからず」につながるように思います。なお、この場合の「敵」とは競合社・競合商品だけでなく、外部環境の全てとして置き換えて良いと思います。

形式にとらわれることなく。でも冷静に

 実は私個人として、SWOT分析やPEST分析を知ったのは、ほんの十数年前のことになります。ただ、それより遥か以前から戦略立案的なことには携わってきましたので、自然に「強み」「弱み」の分析や、外部環境(戦略主体が置かれている状況)分析などを自己流で行っていました。
 よく、ノウハウ本やセミナーなどでは「こうやってやらなければダメです」的な言い方がされていますが、大体はその通りにするとで途中で嫌になってしまうものです。分析はもちろん必要ですが、それは「次の一手」を打つための手段でしかありません。冷静な分析はもちろん必要ですが、そこばかりに手間をかけすぎて、一番大事なところが疎かにならないようにしたいものです。


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