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お金持ちになりたいです

【相談】会社員29歳男性

こんにちは。私の相談を取り上げていただけたら嬉しいです。

私はお金持ちを夢見る会社員です。ジャパニーズドリームを夢見ています。
いま勤めている会社では営業をしているのですが、そこそこの売り上げはとれています。
でもこの程度だと私の夢はかなえられないと思っています。もっともっと稼ぎたいのです。

なぜ稼ぎたいと言われたら周りの奴を見返してやりたいからです。同窓会ではフェラーリで駆け付け、毎晩のようにキャバクラで豪遊して、タワマンの最上階に住み、酒池肉林を目指したいのです。

友人にそれを言っても、そっけなく頑張れよとしか言われません。
私は何か間違っているのでしょうか。

もちろん今の会社に所属したままでは夢をかなえられないことはわかっているので、会社を立ち上げて頑張ろうと思っています。
結局どんな商材であっても「安く買って高く売る」ことの商売の鉄則は変わらないと思いますので、さらに営業力を高めていきたいと思っています。

アドバイスをよろしくお願いします。

【ななにいに@メンタル兄貴の回答】
私ががむしゃらに頑張ていた時代を思いましたので取り上げさせていただきました。
多くの人はあなたに失敗するから辞めろというかもしれません。それは、あなたが掲げるビジョンがあまりにエゴが強すぎて、周りがついてこれないというところに起因するかと思います。
確かに会社の利益は安く買って高く売るをめちゃくちゃ繰り返せば上がっていきます。そして、もっと売るためには多くの従業員を採用して、彼らにも安く買って高く売ることを徹底させまくったらあなたの懐に入るマネーは多くなって豪遊できるようになります。

一代で本当の金持ちになるためには株式を上場させることが必要です。アパ会長のように株式市場を利用しなくても並々ならぬセンスで資金を引っ張ってくる能力があれば未上場でも資産を増やす方法はありますが、基本的には一代で、それも創業10年以内に数百億円の資産を手に入れるには株式市場に上場するのが望ましいでしょう。

ただ、そのレベルになると多分あなたはもうすでにフェラーリを買うことも余裕でできますし、タワマンの最上階に住むことも簡単にできます。
数百億円で株式市場に上場させることは、結構大変といいますか、東証や証券会社との事務的なやり取りが面倒くさく、監査法人に払うコストも馬鹿にならないので、そこそこ大きくなった会社を売却してしまうという選択肢もあります。
そうすればあなたは数十億円のマネーを手に入れることになります。そのように多くのお金を手に入れている若者が増えていることも事実です。

さて、ここにきて一番の問題はあなたの幸せは何かというものになります。
私は一生懸命に仕事をしているときの目標、無意識的に掲げていた幸せは、「とにかく認められたい」という承認だけだったように思います。
稼げば認められる、故に稼ぎ続けたいと思いがむしゃらに頑張っていました。

「あなたはそんなに頑張って何が幸せなの?」とか「お金を稼いで、そしてどうするの?」という私のことを本気で心配してくれる恩師含めた多くの人のアドバイスを無視して、家庭を崩壊させてもなお、ワーカホリック的な働き方を続けました。

私のケースですが結果的に、稼いだ金はすべて酒と女とゴルフに消え、私はアル中になって現在アルコール専門病棟に入院しています。

最近AA(アルコホーリクス・アノニマス)につながるようになって、たくさんのアル中仲間の話を聞きます。
彼ら彼女らは私よりも飲酒に対する渇望が強く、最初の一杯に手を出すことにおびえながら、飲まない一日を過ごすために必死に頑張っている仲間が多いです。
正直、所得はそこまで多くないと思います。半年前の私でしたら間違いなく「自己満乙」と馬鹿にしていたと思います。

しかし、人の幸せや満足は人によって違います。
一億円を超えるようなフェラーリに乗ることが幸せという人もいますし、自分でカスタムした車に乗ることを楽しみにしている人もいます。
最高級のフレンチで毎晩飯を食うことが楽しみという人もいますし、自分で作ることが楽しみという人もいます。

私は富裕層に接する仕事を9年間続けてきまして、思うことは、金持ちたちの幸せを感じる閾値は意外と低いなというのが実感です。
彼らは何十億円も持っているので、人をもてなすために最高級フレンチにいったり、SNSの「使い方がわからない」ので自分の写真を見せびらかしているのですが、彼らはスーパーで買った総菜を高級フレンチと同じようにおいしく食べますし、ランチは社員と定食屋、夕飯は家族のために自分で腕を振るった料理を提供することももあります。
すべて彼らの幸せなのです。

ではなぜキャバクラに行くのか、というと、私が言える立場ではないのですが、半分依存症で半分人のやさしさです。
依存症というのは「社長は孤独である」ということで、家族や社員にも相談できない悩みをぶちまける先がキャバクラやクラブやスナックです。話を聞いてもらうということは快感をもたらします。故に依存症になってしまうのです。

もう一つが、やさしさです。人情です。先述のように社長の孤独を癒してくれたママたちに、「最近会ってないなあ、元気かなあ、顔出さないとなあ」という気持ちで行っています。故にスナックに車で行き、酒を飲まずにサクッと会話してお土産を届けて現金払いをして帰る経営者もそれなりにいます。
若干の承認欲求もあるかもわかりませんが、金を自分のために無駄に使うということはありません。

金は幸せを手に入れるためにありますし、まずは金のために走り続けることも精神修行としてはいいと思います。ただ、ビジョンがないと走り続けることはできません。
AAの仲間たちもお金があれば欲しいと思っていると思います。しかし、彼らの本当の幸せは金を追い求めることではなく、今日一日を飲まずに生きて、これまで飲酒で迷惑をかけた人たちへの埋め合わせをすることが彼らの幸せなのです。
それをやったからといってすぐに直接的に物質的な幸せが来るわけではありません。でも、それが彼らの幸せなんです。だから、仕事よりも何よりも優先してデイケアやAAのミーティングに参加しています。

お金は手段です。手段が多ければ人生の幅が広がります。それは間違いないことです。しかし、そのすべての選択肢を行使することはできません。
金持ちも貧乏人も一日24時間はみんな平等ですし、幸せを求めるために使える時間は有限だからです。

お金だけを求めると、生まれながらの金持ちや一発うまくあてた人に対しての妬みや恨みが発生します。お金は不平等なものだと思います。
他人と比較することで劣等感が発生したり、自己憐憫に陥ります。
でも、幸せを人生の基準にしたら、幸せという主観的なものは人と比べようがありませんので、(人によってはインスタの表面だけ見て悔しいと思う人もいるかも知れませんが)、お金や出世の競争をしている人よりは主観的に幸せな人が多い気がします。

その点を意識してビジネスに取り組めば、新しいビジョンが見えてきて、人もついてきてくれて、いい循環で人生が回っていくと思います。応援しています。

ご相談、ご質問はななにいにtwitterまでお願いします。

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