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結局、実戦から学べることが一番多い

中東での大会では現実を突きつけられた。たしかに過去と比較して試合の出場時間は増加した。総じてパフォーマンスもアップしている。しかしチームの戦力としてカウントするには、あまりにも力不足を感じた。特に、世界のプレーヤーと比較して、フィジカル・テクニック・判断力のすべての面でスペックが低いと痛感させられた。国内じゃそれなりに通用するのだけどね。1番辛かったことはチームが勝てない試合が連続してしまったことだ。最終的には何個かの試合で勝利することはできたのだけど、試合数トータルに対して負け越しであった。辛い中でも学びはあったかな。

チームの状況が悪いと誰かのせいにしたくなるのが人情である。当然、自分のような新参者には風当たりが強くなる。実力の考え方でも言及した通り、上手く行かない時に議論をリードするのはベテランプレイヤだ。ベテランが多く発言をする。(論理を飛躍させると)最終的にベテランがパフォームしやすい環境が整う。そして彼らのパフォーマンスがさらによくなり、新参者は萎縮した者からずるずるとプレーの質が悪くなるという構図。あれ、会社でもよく見る構図だな。ベテラン達はプレーしやすい環境つくりという点で、彼らの強みを十分に発揮するわけだ。これは批判ではない。構造的に物事を考えると出てくる視点である。これでチームが勝てるならば良い。多くの若手は自分を出す作業に苦戦する。ここを乗り越えないと大舞台で活躍できない。先輩後輩関係が文化レベルで埋め込まれていない海外チームの事情は異なるのだろうけれど。日本特有の文化が嫌ならば海外に行くしかない。

長期間海外遠征に行くと体重が減少する。今回の遠征では-2kg体重が変化した。原因は食事だと思う。好みの問題というか、身体が受け付けなくなり、十分な量を摂ることが出来なくなる。海外で提供される食事は、日本と大きく味が異なる。海外だと基本的に塩と胡椒がベースの味付け。日本であればダシや醤油、香辛料がベースの味付けになる。僕はダシや醤油ベースの味付けでないと、十分な量を継続的に食べることが出来ないのだと気がついた。なおコメは日本とは違う品種のものを提供された。日本のコメと比べてパサパサするけれど、なんら問題なく食べることができた。

今回の海外遠征ではたくさんの試合で戦ってきた。結局のところ、実戦から学べることが一番多い。トレーニングは大事だけど、トレーニングのためのトレーニングになってしまっては意味がない。自分も含めて、多くの選手がトレーニングのためのトレーニングをしてしまう。とくに上手く行かない時期にはその傾向が強い。量に逃げる。疲労が溜まる。そして試合で十分に実力を発揮できない。完全な悪循環である。意識を向けるベクトルを実戦に向けていかないと現場に出て通用しなくなるよな。気をつけないといけないな、と考えた。

今日はここまで。日本は晩秋である。寒くなってきた。

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