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準備とグルーピング

国際試合で欧州某国に来ている。外気温2度。寒い。室内は暖房が効いているので温かい。背が高く日本からすると窓の個数が異常に多い無機質なビルが立ち並ぶ道を抜けて宿泊するホテルに到着した。ホテルはモダンなスタイル。気持ち的に安心して滞在しやすい構造、雰囲気。食べ物も世界各国の選手が食べやすいものが多い。米も出る。とても有難い環境だ。

今回の大会では、外国人選手数人が助っ人としてチームに参加してくれた。レジェンド級の助っ人である。彼らはプレーはもちろん、人格的にも優れていた。そして我々日本人が主体のチームにすぐに適応してくれた。異なる文化への圧倒的対応力。それだけでなく、彼らはリーダーシップも発揮してくれた。日本人の美徳されている「遠慮」なんてことは一切しない。とても好印象だ。価値を出すのに遠慮は無駄でしかない。

感染症拡大の影響で、大会のレギュレーションが急遽変更になる。元々はリーグ戦だったのがトーナメント方式になり、さらに大会を短期間で終わらせるために1日に最大2試合を連日戦うことになった。大会前日の練習時間は大幅にカットされ、どのチームも対応を余儀なくされた。もっとも我々日本のチームは、国内大会のレギュレーションに近いカタチに変更になったため、他のチームと比べて対応は比較的容易だ。それだけ国内大会のプレー環境が揃っていないという意味である。賞賛してはいない。

準備が大事だとよく言われる。僕は競技のために、食事、睡眠、トレーニング、メンタルの領域に分けて準備をする。自分が管理しやすいグルーピングの括りである。他にもっと良いグルーピング方法が存在する可能性は認める。もっと良い管理方法が見つかればスイッチすれば良い。これは個人だからできることであって組織だとしがらみが発生して難しくなりそうだな、などと考えた。理想としては組織も個人と同じくらい身軽にスイッチを実行出来ることが望ましい。

大きな括りで考えると少ない管理項目に思われるが、実際に良い準備を実行することは難しい。食事ひとつをとっても「摂取するタイミングは運動後20分以内にする」「そのために予め良質な食料を準備する」「グルテンなど食べないものを決める」「1日に3500キロカロリを目処に食べる」「タンパク質を体重の1.5倍g摂る」「良質な油を摂る」など気を配ることは非常に多い。そしてこれらを実行するために考えることは芋づる式に増加していく。器用な人は細かく管理することが出来るのかもしれないが、僕の脳キャパ的に、ある程度抽象度高く管理することを余儀なくされる。結局のところ自分が管理しやすいカタチを追求するしかない。

準備の全てがプレーに出る。全ての準備を実行してきたという自負はぎりぎりの勝負において決定的に大事なことだ。もっと突き詰めたいね。

これで1,100文字くらい。今日はここまで。

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