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奥日光の鳥見が楽しすぎて③:温かいホテルで読書
湯元温泉に宿泊し、2日目の夕方。
野鳥観察ですっかり疲れた私を迎えてくれた奥日光森のホテル。
バスターミナルから徒歩数分のところにある。
重たい足を引きずり、ホテルへ戻る。
ホテルは入口で靴を脱ぎ、裸足で館内を歩く。
疲れた足裏に、温かい床暖房が優しい。
硫黄の香りも迎えてくれる。
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外の「ごしんぼくテラス」と名付けられたテラスでくつろぐこともできる。
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お世話になったお部屋はカイツブリという名前だ。
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2日で10時間歩き回った体はもうカチコチ。
硫黄泉の大浴場でゆっくり体を休める。
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夕食は18時からレストランでいただく。
今日も疲れた身体をビールで潤す。
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ホテルの夕食は和懐石。
若者や味にうるさいグルメにとっては物足りないのかもしれないけれど、こんな山奥でこのクオリティの食事ができるのが私はありがたい。
接客してくれるスタッフの皆さんが優しいのも嬉しい。
お酒がホテル価格でなかったら、飲みすぎてしまったかもしれない。
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農民ロッソという変わった名前のワインは、栃木県足利市にあるココ・ファーム・ワイナリーで作られているそう。
日本のワインも随分おいしくなった。
ワインを飲みながら一人、野鳥たちの写真を見返しにんまりする。
ミソサザイに会えるなんて思わなかったなあ。
日中の興奮を赤ワインで静める。
今回新たなチャレンジとして、鳥の声の録音を始めてみた。
新たに持参したPCMレコーダーを聞き返し、ちゃんと録音できていることに感動する。
耳からの記憶もちゃんと残せるんだね。
戦場ヶ原、湯川のほとりでミソサザイが鳴き合う声を40秒ほど録音したので、ご興味のある方はコチラ↓
翌朝随分早くに目が覚めた私。
今日は雨予報だし、朝食までゆっくり読書を楽しむ。
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何故この本をチョイスしたか。
それはとても単純で、この話に出てくる高校が母校だったからだ。
風変りな中学2年生の主人公の成瀬あかりが、滋賀県大津市を舞台にいろんな行動を起こしていくというストーリー。
西武大津店など、出てくる場所や名前がどれも懐かしいものばかり。
高校時代の友人との濃密な関わり。
自分の高校時代に重ねつつ、成瀬あかりの個性的で憎めない言動に引き込まれ、あっという間に読んでしまった。
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成瀬あかりが生きる時代よりも30年ほど前に高校時代を過ごした私。
京都に住んでいたが、当時の京都の高校がヤンキー化していたのと、私立校の校風が私に合わないなど諸事情あって、滋賀の公立高校に進学した。
越境入学で友人ゼロだった私を高校の友人たちは優しく迎えてくれたし、一学年500人以上いたから成瀬あかりのような個性的な子もいて、楽しい毎日だった。
今でも定期的に会う友人もいる。
閉店してしまった西武大津店は、憧れの高校の制服を買いにドキドキしながら行ったことを今でも覚えている。
友人たちとも度々遊びに行った。
当時はLINEもスマホも無い時代。電話は固定電話。
友達と遅くまで電話でしゃべって、よく親に怒られていたなあ。
しばし奥日光にいることを忘れ、滋賀県での高校時代にタイムトリップ。
若い時を思い出すのも、良いリフレッシュになる。
心は若返ったが、体はこれ以上歩くことを拒んでいる。
明日から仕事だし、早めに東京に帰ろう。
奥日光、今度いつ来ようかなと森のホテルの予約サイトを見てびっくり。
これからのシーズン、宿泊費が爆上がりしている上にほぼ満室。
かえって、このシーズン直前の時期が穴場だったんだね。
そういえば、ホテルの人が修学旅行生を受け入れていると言っていた。
こんなところに修学旅行で来られるなんて羨ましい。
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山奥にある奥日光は、日光駅からバス1本で行くことができる。
80分かかるが、30分に一度バスが出ておりそれほど不便さを感じない。
路線バスだが、観光バス車両で来ることもあり快適だ。
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こちらには、野鳥の情報でとてもお世話になった。
飲食店が周囲に無いと、カップ麺が置いてあったり。
休憩できるスペースもある。
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日光に来ておいて社寺に行かないとは何事かと言われそう。
東照宮には過去行ったことがあるのと、昨今のインバウンド混雑に巻き込まれたくなく、今回は遠慮する。
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JRより東武の方が本数が多く安いが、私の足があまり歩きたくないと言っている。
本数少ない日光線で宇都宮まで出て、新幹線で東京へ戻る。
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今回の奥日光の旅。
湯元温泉は不便でインスタ映えするスポットも無く、若者にはつまらないところかもしれないが、野鳥好きにとっては天国のような3日間だった。
静かで、野鳥などの自然を身近に感じられる環境。硫黄泉の温泉も気持ちよかったし、絶対また来よう。
東京駅に着いても、頭の中を小鳥が舞っている私。
仕事モードに戻れるかしら。
不安になりながら帰路につく。
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