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「やりたいことが分からない人」がやりたいことを見つける方法

人生100年時代と言われて久しく、仕事を楽しく続けていきたい人、仕事は早めにリタイヤして趣味に没頭したい人など色々いるかもしれません。
今回は、人生100年時代に仕事をエンジョイし続けたい人を想定して書こうと思います。

はじめに

まず初めに伝えておきたいのは、「やりたいことが分からない人が、やりたいことを見つけること」は簡単ではないこと。
自分と向き合い続けるというタフな作業が必要で、それなりに時間がかかります。
その覚悟を持ち、自分に向かい続けた先に、”やりたいこと”が見えて来るのだろうなと思っています。

なぜ、やりたいことが分からない人が多いのか?

戦後、日本の教育は同質の人材を大量に育成し、効率的に高度経済成長を遂げることができました。
しかしながら、様々なテクノロジーが産み出され、時代の変化が激しい今日では、多様性が重視され、尖った個人が求められるようになりつつあります。
一方で、一般的な公的教育では、戦後の教育を引きずり、答えを速く正確に出すことが”優秀”とされ、周囲の空気を読みながら仲間と協調することが良しとされてきました。社会に出ると、ヒエラルキー構造の中で、自分の考えや意見を押し潰し、上司の考えや会社の考えを優先しながら仕事をすることが求められてきました。

また、個人の考え方や働き方が多様化し、コロナ渦で働き方が大きく変わる中で、自分の仕事やキャリアについて考えた人も多くいると思います。
しかしながら、私も含めて、上記のように教育を受けて優秀と言われ、会社で真面目に働いていた人は、突然「自分は何がしたいのだろうか?」と考えても、なかなか答えが出せないのです。
ただ、何か違う…という違和感はしっかり感じているのですが、じゃあどうしたいのか分からないのです。
これ、なかなか辛い状況です。。

じゃあ、どうすれば良いか?

このような自分の体験も踏まえ、どのように100年時代のキャリアを考えていけば良いか、自分なりに勉強し、実践してきたものがあるので、書いてみようと思います。
(ちなみに、今回は「やりたいことが分からない」にフォーカスするので、自分のやりたいことは見つかっているけれど、やり方が分からない場合は除きます)

まず、やりたいことが分からない場合、考えても分からないので、2つのことが大切と考えています。
1)目の前のことを目一杯やり切ること(突き抜ける位やれると尚良し!)
2)今の自分や過去の自分に立ち返ってみること

目の前のことを目一杯やり切ること(突き抜ける位やれると尚良し!)

これ、見過ごされがちですが、とても大切なことと思います。
現状に違和感を抱え、やりたいことが見えない場合、日々の目の前の仕事もなおざりになっている場合もあると思います。
しかし、目の前の日々の仕事を目一杯やり切ることで、自分の経験値を増やし、自分の新たな可能性につながる種が転がっている可能性が大いにあります。
さらに、目一杯やることで、本当に自分に合っていない場合、心底それを理解することにもつながります。
一番良くないのが、迷いながら、中途半端に日々を過ごしてしまうことです。
振り返ると、自分自身も、このような中途半端な時間が結構あったな…と反省しきりですが、迷っている時こそ目の前のことに目一杯立ち向かうことで、新たな気づきを得て、次に進むきっかけが得られます。

今の自分や過去の自分に立ち返ってみること

上記の1を実践しながら、合間の時間に「自分を理解する」時間を確保することも大切です。
このプロセスは、自分に向き合う地道な作業なので、なかなかタフで時間がかかります。
具体的な方法は沢山ありますが、特にオススメの方法を以下に示しました。
●自分が大切にしていること(信念、価値観)を自覚する
●自分の心が動くことを自覚する(ワクワク、怒り、ざわざわ、etc)
 →日記、ライフラインチャートなど

やりたいことが分からないと悩む人は、周りの目や空気感にはとても敏感でしたが、自分の心の動きには十分に目を向けられていなかった人が多いのではと思います。
なので、自分の心の動きを感じるための感度を高めることが大切になります。
その方法として、日記はとても手軽でおすすめです
その日の心の動きをメモしておいて、夜の落ち着いたタイミングでなぜ自分の心は動いたのかを言語化します(毎日でなくてもOKです)。
日頃の日常生活の仕事等に加えて、自分が興味ありそうなことをやってみて、心がどう動いたか(動かなかったか)を自覚することも有用です。
そう、新たに行動してどう感じたか?という作業は自分の心の動きを理解する上でとても良い材料になります。
これすなわち、止まっていても何も分からない。行動することで1つ見えて来るものがある、ということです。

上記については、チクセントミハイという心理学者の方の以下の指摘からも裏付けられます。

多くの人は「夢中になれること」を見つけられないままに人生を終えていくわけですが、これがなぜそれほど難しいかというと、「夢中になれること」はいくら頭で考えてもわからない、いろいろなことを行ってみた後で事後的に身体感覚として把握することでしかつかむことができないからです。

ちなみに、上記は私の大好きな山口周さんの「ビジネスの未来」という書籍で紹介されていました。

さて、このような作業をある程度繰り返し、自分の心の動きがわかるようになってきたら、
「自分が大事にしたいことはどういうことか?」
「自分はどのような生き方をしていきたいか?」
「自分はどのような仕事をしていきたいか?」
という問いを自分自身に投げかけてみてください。
上記の問いは、自分の信念や価値観を自覚することにつながります。
この時点では、答えが得られなくても大丈夫です。
ただ、頭の片隅に置いておいて、時間を空けて時々上記の問いを自分に繰り返し投げかけることで、ある時ふと「あ、これかもしれない!」という気づきが得られると思います。

日記を書く時のポイントや気づきを増やすためのポイントは、
とても具体的にわかりやすく書かれた以下の本が超オススメです。

これ、慣れないと、なかなか面倒な作業で、結構大変に感じるかもしれません。
さらに、自分の心の動きに重い蓋をしてきた人は、自分の心の動きを感じるまでに少し時間がかかるかもしれません。
ただ、自分の心の動きを理解できないと、本当に自分がやりたいことを見つけることは難しいと感じます。
とても地道で大変な作業ですが、長い人生の中で自分を取り戻す大事な方法ではないかと思います。

同時に、自分の心の動きを自覚する方法として、ライフラインチャートを書いてみることがあります。
ライフラインチャートは自分の人生を振り返ってみて、プラスに感じていること、マイナスに感じていることを書き込んでいき、最後に一本の線で結びます。
落ち着いて数時間自分の時間を取れる時に書いてみると、自分の人生を振り返ることにもつながります。
そして、自分がやりがいを持って仕事ができていたのはこういう時だったな、仕事の調子が悪かったのはこういう時だったな…など、何らかのイベントが自分の心に及ぼした影響を自覚するのに役立ちます。

ライフラインチャートの書き方は、先ほど紹介した「1行書くだけ日記」にも詳細が書かれていますが、以下の記事も分かりやすいです。

上記記事にもありますが、記載した後は、信頼できる人と自分のライフラインチャートを説明し合って、コメントしあったり、感想を述べ合ったりすると、自分では気づいていなかった視点を得ることもできます。
これ、私も数多くの人とやりましたが、とてもおすすめです。

日記とライフラインチャートで自分の心の感度を高めることをぜひ試してみてください!
その上で、次はどうしていくかを次回書きたいと思います。

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