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【同人誌案内】増刷版/中世欧州料理アレンジレシピ・おまとめ集

※昨年7月に書いた内容なんですが、増刷の紹介に合わせて少し加筆変更して再投稿します。



まず前置きの説明になりますが、2018年に新紀元社さんから『中世ヨーロッパのレシピ』という商業本を出版させて頂きました。

こんなマニアックなもの、なかなか売れないですよねぇ?と考えてたんですが、当時のご担当者様いわく「細くても長くたくさんの方のお手元に届けるのが目的のひとつですので」というお言葉、今でも忘れることはないほど感動だったことを覚えています。

有難いことに、そのお言葉は本当になったみたいで(?)、出版から5年が過ぎようとする先日、めでたく重版のご連絡を頂きました(誤字脱字めっちゃ直した)。学術書とかのレベルでもなんでもないんですが、ご参考までに引き続きいろんな方のお手元にあれば幸甚でございます。


さて本題。
その商業本を出したあと、地味~に中世ヨーロッパの食レシピの試作研究を(今も)続けておりまして、それらを書き添えた同人誌を2019年からだいたい1~2冊のペースで発行・頒布しております。

さすがに6冊分もできたのと、大半の作品が完売→頒布終了したもので、ここで一度まとめ本を作ろうということになり、今回の新刊の制作を行いました。実質的な商業本の続編になりますので、ほぼかぶっているレシピはないです(鬼)。

2023年夏に日本で一番大きな某同人誌即売イベントで初頒布し、その後も「文学フリマ」等の各種対面型即売イベントで頒布させて頂きました。たくさんの方の手元に渡ったのは大変有難い限りです。

で。
当然あの分厚さなので単価も高く、印刷部数が多いほど原価は安くなるので「1年ぐらいで売り切ればちょうどいいかな?」と予想してめっちゃめちゃ刷ったんです。印刷代も目ん玉飛び出るほどでしたが、

5か月で完売しました(なぜーーーー!?)

もちろん再販もすぐ検討したんですが、なんせあの印刷代(軽く6桁)なので、資金的にそう簡単に増刷でーす♪というわけにもいかず。「再販未定」でしばらくの間ご案内をさせて頂き、様子を伺っていました。

その後、今年5月に開催された「文学フリマ東京」で出店参加した際、「まとめのレシピ集はないですか?」というお問い合わせがめっちゃくちゃきまして。なんで?ってぐらい多かったです。ホントに多かったっす(しみじみ)。

メールやSNSなどでも頻繁にご要望を頂いているので、今回一度きりの増刷に踏み切ったわけです。嗚呼、印刷代アゲイン…(なんとかするので無問題)。


ポイント1 レシピデザインの大幅見直し

既刊同人誌は1冊につきだいたい8~11品ほどの中世欧州アレンジレシピの説明を収録しているんですが、初期作品についてはまだデザインレベルが幼稚(失礼)なのもあって、掲載写真などがだいぶ粗かったりと、とにかく個人的にはびみょーな感じでした。あと恒例の誤字脱字((/ω\))。

また、少し前に中世ヨーロッパ料理に関する事前アンケートをとったのですが、その中で特にご意見が多かったコンテンツも一緒に載せることにしました。あと全部のレシピには完成写真を1枚以上のっけています。

日本での入手難易度(独自目線)とアレンジ元となった当時の料理指南集を付記(分かるもののみ)
あまり見かけない珍?食材の入手先や調理する前のやることリストを付記


ポイント2 プチうんちくコラム

商業本の時も、コラム的な雑学ネタをいくつか書いたんですが、内容によってはそこそこ反応があったものでして、この作品でもコラムを入れることにしました。5年間にけっこうネタがたまっていたので、ここで吐き出せるいい機会ということも兼ねて(いいのか)。
あと、自分が試作研究する際にいろいろ調理ポイントたるものがあるんですが、それらも一部ご紹介。全部書き下ろしとなります。

試作時の調理工程ポイントのひとつ。粉の配合などに触れています。なお独断分量なので参考程度に。

ポイント3 代用食材リストの紹介

事前アンケートなどでもダントツトップのご希望が多かった「代用食材を教えて欲しい(真顔)」のコンテンツをあらたに入れます。ヨーロッパで作るのであればある程度まで中世料理って作れるんですが、ココ日本なのでゲットできない食材って意外と多いです。特にお野菜と果物。
実際、自分も試作をする際には代用食材にできそうなものを片っ端から探していますので、その情報もシェアできれば。

代用食材リストの説明。試したものは数知れず(白目)日本における独自論なのでその点ご了承頂ければ

ポイント4 試食モニター報告データ(基本事項のみ)

中世ヨーロッパに関わらず、「歴史料理」というのはちょっと特殊なジャンルでして、まず食べる機会がそうそうないので空想で考えられちゃうというデメリットがあります。「(一部の時代をのぞいて)大方マズいんでしょ?、中世とかって」と過去何度言われてへこんだか(遠目)。
もちろん、欧米の方と日本では味の好き好みも違いますので、そんなら一度食べてみて欲しい!と、試食モニター様を広く募ったわけでございます。

そのモニター報告の結果がこの度出そろいまして、いろいろな参考になれればとこちらもまとめたものを収録する予定です。同じようなご意見も多いので、一部こちらでまとめての記載になります。これホントやってよかったと思うほど、試食料理によってご意見がパックリ割れたのもあるのでもーねーコレ(興奮)。

アンケート結果を元にしたデータ分析。グラフを作ったの何十年ぶりでしょ?


既刊で出していた6作品のレシピ集は広げやすいように少しおおきめのサイズ(B5)で作っていたんですが、今回は「総集編」ということになるので一回り小さいA5サイズでの制作になります。
商業本出版の際に「これぐらいの大きさだと資料棚にも突っ込みやすい」とうご意見もまぁまぁあったのを思い出して、サイズはそのように決めました。
「広げにくい!小さい!」というお叱りも受けそうなんですが、兼ねてからチャレンジしたかった『電子書籍版』も同時期に出すことにしましたので、データで見たい方や好きなレシピを印刷して頂いてもいいかなー、と。紙版と電子書籍版、使いやすい方を使って頂ければ。


そんなこんなで<通販分事前予約>受付中です

説明が大変長くなりましたが6/28(金)頃→6/30(日)まで自前通販サイト「Moyan Petot」より今回増刷した紙同人誌版のおまとめレシピ集の通販分・事前予約を承り中です。
※ご予約締切日をちょっぴりだけ伸ばしました

通販分の部数は確保しているので売り切れというのは絶対ないんですが、現在承っている通販予約期間を過ぎた後は「対面販売イベントのみの頒布」に切り替えるので、事実上の通販予約は今回で最後になります。

遠方にお住まいの方や時間がなくて即売イベントいけないヨ!という方は、極力通販分をご注文頂けばと思います。

「電子書籍版」は1年中取り扱っているので、こちらがご希望の方はリンク先からご購入後にダウンロードして下さいませ。PDFタイプになります↓


参考までに対面催事で取扱いを予定しているのは以下の通りです。9月までの催事販売は概ね頒布できると思いますが、11月以降は在庫の有無が大変アヤシイです。たぶん…。

8/12(月・祝)コミックマーケット104(東京ビックサイト)
9/4(日)文学フリマ大阪(大阪・天満橋)
9/22(日)文学フリマ札幌(札幌市)

11/3(日・祝)おもしろ同人誌バザールin神保町(東京)▲
12/1(日)文学フリマ東京(東京ビックサイト)▲

※▲マークは完売の恐れがあるため頒布できるかアヤシイライン

各対面販売でも、持込数に限りがあるので売切れの際は大変申し訳なく。確実に入手されたい場合は通販分のご利用をおススメしております(切実)。

中世ヨーロッパの食文化はいささかマイナーなジャンルではありますが、何かしらの知識のお手伝いができれば幸甚です。
よろしければぜひぜひご検討下さいませ。

長くなりましたがお読み頂き、ありがとうございました。♪


■中世ヨーロッパなお料理や民俗文化ネタつぶやきについて

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