シェア
moyami
2024年4月20日 14:27
黒にピンクのスライド型のガラケーを彼が手にした。何を見せたんだっけ。何を、彼に、見せたかったのだろうか。真ん中の一番後ろの席にいる彼と、その左斜め前にいる私。その周りに居た人たちの顔を一人も思い出せないほど、私の視界を彼が占領していた。大それた恋をしていたわけではない。それでもこうして夢にまで出てくるのは、彼の"優しさ"があるからだ。珍しい、"優しさ"が。スラッとした