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『すごいぜ ほんの ちからって! モーリスの おうちは ライブラリー』

モーリスは思いついた。
ネズミたちに本を読んで、聞かせて、おびき寄せ、
集まってきたところを食べちゃおう!
でもいざ本を読みはじめたら、みんなで一緒に笑い、一緒に泣き、一緒に感動し、一緒にドキドキしているうちに、
ネズミを食べよう、というと気がなくなってしまい…。
ネズミのおかげでマドレーヌと出会い、自分で物語を書くようになる最高のエンディング。

とにかくかわいい!
ネコもネズミもかわいいです。
物語には食い意地を凌駕する魅力があることを感じます(大げさ)。

もし おれが おおきな こえで ほんを よまなかったら
マドレーヌが おいしい なんて ことを ずっと しらないままだったろう。
ネズミと なかよくなる ことも けっして なかっただろう。
ほんが もつ ちからって まるで まほうのようだ。

とモーリスは言いますが、そんなことに気づいたあなたが何よりまほうのようだと言ってあげたくなります。
各ページにある有名な映画や小説のパロディを探すのも楽しいですよ!
似たように(?)物語で飢えを凌ぐ作品に『おとうさんの地図』がありますね。こちらもおすすめ。

ディディエ・レヴィ・作 ロレンツォ・サンジョ・絵 はしづめ ちよこ・訳
対象年齢:4歳から
ページ数:40ページ
2023年ボローニャ国際絵本絵画展入選
2024年2月

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