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アンナチュラル2話 【死にたがりの手紙 】〜彼女たちにとって白夜とは?〜
アンナチュラル2話について考察してみたいと思う。
1.白夜は何を意味しているのか?
【白夜】
ミケちゃん「見たかったな。白夜。日が沈まない 国があるんだって。1日中ずっと明るいんだって。」
花「ここを出られたら行こうよ」
ミケちゃん「ここを出て白夜を見に行く...」
白夜は何を意味するのか。
ミケちゃんが白夜に憧れ、「白夜を見に行く」と3回連続して言うセリフと生き残った花が葬式のシーンで「白夜を絶対見に行きます」とミコトたちの前で断言するシーンから【白夜】が重要なキーワードになっていることが気になった。彼女たちにとってどういった意味を持った言葉だったのか、何の象徴として描かれていたのか考えたい。
とりあえず、何か手がかりが欲しいと思って辞書で調べた。
「北極や南極に近い地域でそれぞれ夏に真夜中でも薄明か、日が沈まない現象のこと」
Weblio辞書より
まあ、辞書には白夜の意味がそのまま書いてあるだけでしたね。(それもそうか、、、、)辞書の通り白夜とは日の沈まない現象のことで、ずっと薄明るい。この特徴をもとにすると、身寄りがおらず、1人でさまよっていたミケちゃんは闇の中の人生で微かな光への憧れがあったのではないかと考えられる。完璧に光に照らされた場所でなくてもいいから、ほんの少しの希望がある場所に行きたいという痛切な彼女の願いだったのではないか。
白夜と聞いて思い出すのは、あの名作。
そうです。東野圭吾さんの「白夜行」が浮かんできます。白夜行では白夜はどういった意味で描かれてたのか。
雪穂「人によっては、太陽がいっぱいの中を生き続けられる人がいる。ずっと真っ暗な深夜を生きていかなきゃいけない人もいる。」「あたしの上には太陽なんてなかった。いつも夜。でも暗くなかった。太陽に変わるものがあったから。太陽ほど明るくはないけれど、あたしには十分だった。あたしは、その光によって、夜を昼と思って生きていくことが出来たの。あたしには、最初から太陽なんてなかった。だから失う恐怖もないの。」
「白夜行」でも白夜とは暗闇の中の微かな光の象徴として描かれていることがわかる。やはり、そのことからもミケちゃんは微かな希望を求めて必死に生きようとしていたことが白夜という言葉で表現されているのではないかと考察できる。
また、ミケちゃんの白夜を見に行くという願いを花が受け継ぐという展開は明らかに「今生きている人へ」「未来へ」つなぐことを意識した描写である。そして、ミケちゃんの遺体を解剖したことで胃の中から手紙を見つけ、そのおかげでミケちゃんの思いを受け継ぐことになる。花が助かったことからも「法医学は未来のための仕事」というミコトのセリフが強く感じられた回だったと思う。
2.アンナチュラル における食事。
「食事」
今回の食事に関するシーンは2回。2話は全話通しても一番濃く描かれてたと感じた。
六郎「死ぬのって結構怖いですね。」
ミコト「巻き込んでごめんね。お詫びに、明日の夜、空いてる?おいしい物食べに行こう。なんでもおごるよ。」
ミコト「明日何食べようかな」
六郎「明日…肉とかいいな...」
六郎「ミスミさん絶望とかしないんですか?」
ミコト「絶望している暇あるなら、うまい物食べて寝るかな。」
トラックごと沈められて水が満帆になり始めた時、六郎が死を意識した発言をする。死への恐怖を感じ始める。それに対してミコトが「明日、ご飯おごるよ」と返す。ここでミコトは明日の食事=未来で生きていることを強く意識している。「明日、肉がいいな。」とその考えに六郎が影響されていくところが感動する。
そして、2つ目のシーン。ミコトの考え方がはっきりとわかるセリフだなと思った。何か悔しいこと辛いことに負けて暗闇の中一人絶望に囚われるのではなく、自分自身が未来を向いて歩いていけるよう強く生きていくべきである。ミコトは強く生きることで絶望に対抗する人物として描かれていることがわかる。
2話の考察終わりました!!再放送が終わるまでに全て載せたいと思っていたけど、結構きつそうですね。
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