映画評『小さき麦の花』/そして文明とはなにかをかんがえる
恵比寿ガーデンシネマに行ったとき、気になる予告が掛かっていた。
『小さき麦の花』という中国映画。
公開になったので、苦手な通勤電車に揺られながら朝いちばんの回を観に行った。
映画館に着くなり、財布を忘れたことに気づいた。
自動券売機を見ると、Suicaでは買えない。
世界で嫌いなものベスト5に入る満員電車を我慢したというのに、朝から無駄足だったか。
ダメもとで訊いてみると、有人窓口ではSuicaが使えた。
助かった。
便利なのか、不便なのか。
ともかく多種多様な支払い方法が可能になった現代において、財布を忘れる人はとても増えたことだろう。
現金がなくても移動できてしまうのだ。
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