日本先進会の研究(20) 格差是正と経済成長の決め手は「税制のシンプル化」
今回のテーマは「税制」。 社会人になってから今まで(正社員だったり派遣社員だったりしましたが)ずっと会社に確定申告書類を提出する身分でいるため税制に対して無関心になりがちで勉強不足なのが正直なところ。 しかし、
税金や保険料などの「国民負担率」が過去最大になる見込みとの報道が最近あったように、黙って天引きされてるのを指くわえて見てる場合じゃなくなっているのは間違いないところです。
いわゆる「富の再分配」の役割を担うのが税制であり、現在はそれが機能していないので格差が生まれているというコトなのでしょう。 説明を聞いてみましょう。
現在は株式だったりFXだったりの金融資産を持ってる人に有利な税制らしいですね。 私はそっち方面の勉強してこなかったから損しているんだろうなぁ。 前の会社の時代に無理矢理加入させられた確定拠出年金の積立金が残っているから今後はコレを上手く運用して60歳に多く貰えるように運用しなきゃイケないのだけれど(本当は今すぐ欲しいんだけどね・・・)
そう、そして何より消費税! そもそも消費税は中間層がぶ厚かった昭和末期~平成初期の時代には効率的に税を徴収する手段としては有効だったかもしれませんが、ここまで格差が極端になった現在では廃止しなきゃイケない税制なのですよ!
では次に「税制の複雑」さについて。
そう! このコトは小さい頃からずっと疑問だったコト。 国に “払う” という行為が同じなのに「税」と「保険料」を分けるというのが理解できないのですよ。 ひとつにまとめりゃ払う方も貰う方もシンプルに済むハズなのに、って。
そして最後に「徴税システム」について。
だ、脱税の話ですか・・・ サラリーマン稼業ばかり続けた私にはやりようが無いので良く分かりませんが・・・ ま、まぁ脱税は無いに越したコトは無いですよね(汗)
「デジタル化による自動的な徴税」ですか・・・ それってつまり国民の所得や資産など全てまるっと国で把握できるシステムってコトですよね? 大丈夫なのかなそんなコトして・・・
それでは格差是正のための税制改革の案を見てみましょう。
資産に対する課税を強化する代わりに法人税は20%? 金持ちに厳しい政策なのか優しい政策なのか分かりません。説明を聞いてみましょう。まずは「資産に対する課税の強化」について。
MMT論を広めた「れいわ新選組」の経済政策は企業の内部留保(ここでいう「資産」)に手を突っ込んで徴収するのは難しいから法人税を累進課税化していくと言っていましたが、日本先進会の案は資産そのものに課税をしていくようです。
この「資産税」というものが税収の柱となるようです。 こうすると大企業が資産隠しや分散化をして節税するような気もしますが、雑多な税制が廃止されて分かりやすくなるのは間違いなさそうです。
続きまして「消費税はゼロ」について。 そーなってほしいけど、何か後ろについてる注意書きが気になりますが・・・
学生時代に教科書では、累進課税により好景気(=インフレ傾向が強まる)の時には払う税金が増えて不景気(=デフレ傾向になる)の時は払う税金が減るコトで調整する(ビルトインスタビライザー)と教わりましたが、日本先進会はその役割を消費税が担当するようです。 その代わりに(ひとつ飛ばして)4番目の「所得税と法人税は一律20%」になる、と。
所得税や法人税は低く抑えて企業や個人の活動を促し、不労所得に対して資産税でガッポリ取ると。 そうなると投資意欲が削がれてしまう気もしますが不労所得に対して甘すぎる現状の税制度がおかしいワケで、ちゃんと働いてる個人や企業が正しく報われる世界に戻ってほしいと思うから、この案は賛成かも。 そして消費税の話に戻ると、
税率を “自動的に” 変えるためには5番目の「完全キャッシュレス化」が必要になってくるのですな。
確かにキャッシュレス化にするコトで脱税の恐れは減るでしょうが、国が「世の中のお金の動きを完全に把握する」っていうのはやはり怖い気がします。 その辺りはどうなのでしょうか?
国が国民のお金を把握するというコトを全く否定していません(笑) この “非常時にしか使えない小切手” を予め渡しておく際も国が国民の資産額を把握しているからそれに応じた金額を各々に渡すのでしょうね。 それを「便利」と感じるか「危険」と感じるか・・・? とりあえず、コロナの定額給付金10万円を貰う際マイナンバーカードを使って申請した方が早いと言われたのでそれを使って、照合は当然デジタル化されているかと思ったら実は役所の職員が目で見て確認するという超アナログ対応な現状の日本では絶対に無理な話ですな(笑) そして最後に「社会保険料の廃止」について。
税金に一本化出来れば払う方としても有難いですね。 ただ・・・
それはそれこそ「資産税」次第だと思いますが・・・
相変わらずスケールがデカすぎる政策を発表した日本先進会。 これが出来るためには他の政策と同様に様々なハードルが待っているでしょうが、この件に関しては全くデジタル化されていない(そもそも「デジタル化」なんて言葉を未だに使っている)現状の日本のIT(←フツーはこう言うよね・・・)技術が最も高いハードルのような気がしました。
次回は「雇用制度」について。 予め申し上げておきますが日本先進会さんは、いつにも増してとんでもない政策をぶち上げていますので、お楽しみに!
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