見出し画像

【#95】長野県議会議員選挙 飯山市・下水内郡選挙区レポート(2023 4.9)

 長野県議選12件の中で、最も “ガチ” な選挙となったのが実はこの選挙区でした。 どうしても長野市や松本市などの候補者が多くて派手な選挙に目が行きがちですが、最もヒリヒリした争いをしていたのが、この選挙だったのです。 県内12件の選挙全てを取材した唯一のライターである私が言うのだから間違いありません(※地方紙は各地域の記者が取材するため。 長野県を北から南までひとりで取材するなんてイカれたコトするのは私しかいないって・・・)。
 「6選」を目指す自民党長野県連の長老に市議を12年務めた新人が挑む一騎打ちを、レポートします。

 なお、この記事を含めた「長野県議選レポート」12本を1本あたり県議選の基本価格¥200で購入できるマガジンを販売していますので、是非ご購入を検討いただきたく存じます。



◆概要

(左が飯山市 右が栄村)
  • 飯山市と栄村の1市1村が範囲になる

  • 有権者数:18,244人

  • 衆議院は長野1区に属し、


◆立候補者(定数1/2名)

宮本 衡司 (71) 自民  現 6期目を目指す 公明推薦
高山 恒夫 (67) 無所属 新 元飯山市議

 自民系と野党系が争う一騎打ち。 一見するとどこでも見られるような構図ですが、この選挙区に限っては非常に珍しいものになります。 と、いうのも、、、

◆前回(2019年)の選挙結果

無投票

 実は前回どころか、この選挙区で投票が行われるのは20年ぶりという恐ろしさ。 では今回何故候補者が複数立ったのか、時を昨年10月に戻してみましょう。


◆POINT 飯山発の「風」は止むのか、吹き続けるか

 選挙区内の飯山市は地方で良く見る典型的な保守地盤で、市の三役を務めた人が自民のバックアップを受けて当選するという流れが出来ていました。 それが変わったのが昨年10月、前職が引退し新人2名で争った市長選で野党系の江沢氏が実に4度目の挑戦で遂に当選。 元副市長の自民系候補を破り市長になるという、大波乱といってよい選挙が有りました。
 そこから吹き始めた「風」は他自治体にも影響を与え、

 今年1月の軽井沢町長選では民主系の元国会議員の支援を受けた候補が「100億円の町庁舎建設」を実現すべく4期目を目指した現職を破り当選。

 飯山市の隣、木島平村の村長選では江沢飯山市長が新人候補を支援。 村民の少なくない人が働きに出ているであろう飯山市の市長が “介入” してきた影響は大きく、結果は現職が3選となりましたが新人候補があと一歩のところまで追い込みました。
 また、私は体調不良のため取材できなかったのですが、

 2月の山之内村長選では長野オリンピックのアルペンスキー日本代表だった方が立候補し12年ぶりに選挙が行われ、5期目を目指す現職を破りました(※ただし新人候補には自民立憲両党の国会議員が応援に入っています)。 このように「流れを変えよう」という飯山市発で吹いた「風」が再び飯山市内でも吹くのかが最大の注目点です。
 そして、この選挙の構図をもう一度見ますれば、新人候補の出陣式には江沢市長が新人候補を応援。 更に、

・6期目を目指す現職
・20年ぶりの選挙

 と、「風」が吹く舞台は、充分に整っています。

 ちなみに繰返しになりますが、長野県内で行われた全12選挙のレポートを随時リリース中でして、

 それをまとめて購入できるマガジンを¥2,400で販売中です。
 安い価格では無いと承知していますし、遅筆なため12本のレポートが揃うのは時間がかかりそうですが、1本あたりだと県議選の基本価格¥200で購入できてバラで買うより断然おトクですし、不定期でリリースする県議選レポートの買い忘れも防げますので、もし宜しければご購入を検討いただきたく存じます(頑張って早くリリースできるように頑張りますスミマセン…)。

◆高山 恒夫(たかやま つねお)候補

ここから先は

3,638字 / 14画像
この記事のみ ¥ 280

もし宜しければサポートをいただけると大変嬉しいです! いただいたサポートは今後の取材費として使わせていただきます。