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オンライン読書会はどう差別化すべきか

日本最大の読書会、猫町倶楽部がオンライン化してから4ヶ月くらい経ったのでしょうか。猫町ラウンジという名称で着実に会員数を増やしています。ただ、このコロナ禍のなかで、オンライン化に移行したということもあり、オンライン化してから、オフラインでの活動を全く行ってません。

オフラインで公式の読書会をして欲しいという要望はあるものの、この状況下では仕方ないと参加者はある程度納得しています。ただミクシィ上の猫町倶楽部の課外活動のコミュニティを停止してしまったために、猫町倶楽部の参加者が非公式で集まるために参加者を募る場所がなくなってしまった。かといって猫町ラウンジ内でオフラインの読書会の告知やイベントの参加者を募るのはできない状況です。

猫町ラウンジのなかでボードゲームの会やバーべーキューをやりますよということはできるのですが、ミクシィコミュニティでできたようにイベントのスレッドを立てて、参加者を募り参加者を把握するというシステムがありません。というわけで猫町ラウンジのなかで仲良くなっても、オフラインで会う手段が限られているという状況です。

猫町倶楽部の主宰は、猫町ラウンジは猫町倶楽部の読書会のための場所であって、イベントを立てることを容認すると、ラウンジがメンバーが主催するイベントの告知のための場所になってしまい、猫町ラウンジが利用されるだけになってしまうのを危惧しているのだと思います。

猫町ラウンジはオンラインサロンであるとは公式には言われてません。でも私はオンランサロンだと思っています。毎月の課金制という仕組みがオンラインサロンと同じであるからです。オンラインサロンであるからには、自由にイベントの告知をしてもいいではないかと私は思っています。
※猫町ラウンジの読書会やイベントは一部を除いて非会員にも開かれています。非会員はその都度会費を払って参加するというシステムです。

オンライン化する前の猫町倶楽部は読書会や読書会に付随したイベントを行うことで収益を得て、他の不採算イベントの赤字を埋めるという形で運営をしてきました。そうした運営の仕方だと猫町の読書会にとって個人イベントはライバルになるので、公式の読書会と非公式の読書会の日程が被ったり公式の場で非公式のイベントの告知をするのを嫌がるのも無理はない話でした。

猫町の読書会↔メンバーの開催するイベント・読書会=ライバル

猫町倶楽部はオンライン化して猫町ラウンジになりました。課金制で収益を確保する仕組みなので、これからは他のオンライサロンもしくはネットフリックスやアマゾンプライムなどのサブスクリプションサービスがライバルになります。

猫町ラウンジ↔他のオンラインサロン・サブスクリプションサービス=ライバル

オンラインサロンの発想としては、多くの人に会員になってもらって、毎月の課金をなるべく多くし収益を上げることを目標にして、イベントやほかの活動はそのための宣伝だと位置づけています。なので、猫町ラウンジの会員になるべく多くの人になってもらい、毎月の課金で収益を確保するのが第一優先で、イベントはラウンジの会員ではない人を猫町ラウンジの会員にするための広告や撒き餌のようなものでいいと私は思います。

キングコング西野のオンラインサロンでは、県人会という県ごとのコミュニティがあり、他にも会員にツイッターでオンライン用のアカウントを持たせて、自分の住んでいる地域を表示させるということをしています。スナックキャンディという地域の交流の場があります。こうした施策によって会員のオフラインでの結びつきを強めることが、結果的にオンラインサロンの結束を強めることになります。そのことが他のオンラインサロンとの差別化につながるという戦略です。

私は角川書店のブッククラブというオンラインサロンにも入会しています。著者を呼んだり、本が毎月送られてくるという利点がありまがら、いまいち盛り上がっていない気がするのは、運営が「感動・泣ける作品を紹介しよう」とか「恋愛がテーマの本を紹介しよう」とか、いかにもなイベントを主催するからです。主体性に任せて、会員が自分でイベントのテーマを決めたり、イベントを立てることができたらもっと面白いものになると思います。

猫町ラウンジは他のオフラインサロン読書会より成功しているのは、長年の読書会の活動により、オフラインで培った人脈が残っていて、その人たちがラウンジ上で積極的に発言したり、猫町ラウンジのなかで様々なイベントを積極的に立てたり、上手く読書会を回したりするからです。

やはり読書会も他のオンラインコンテンツと同じで、オンラインだけで差別化しようとすると大手の企業の資金力と有名な著者をひっぱってくる人脈力に負けてしまいます。オフラインの人間関係という大手企業に真似することができない長所で勝っていくしかない。そう考えると猫町ラウンジで猫町ラウンジ以外のイベントの告知をするということは推奨してもいいくらいではないかと思います。オフラインのイベントを通じて人間関係の結びつきが強くなるからです。

オフラインのときはちょくちょく参加していたのに、オンラインになってから参加しなくなった猫町のメンバーが結構います。非公式でオフラインのイベントが開かれるようになればそうしたメンバーも集まることでしょう。そうしたら旧メンバーを猫町ラウンジに勧誘もできるし、なぜ参加をしないのか問うこともできます。猫町に関係ない人が来るようなイベントであっても、猫町のメンバーそこにいれば絶対に猫町の話になって、なかには面白そうだと参加してくれる人もいるかもしれません。

要はオンラインサロンが繁栄するためには毎月の課金を多くすることが第一優先。多くするためには他のサロンと差別化しなくてはいけない。大手に負けず差別化するのはオフラインの人間関係の結束を強くするのが一番の王道。なので、オフラインのイベントを推奨して、会員の結束を強めた方がいいのではないかというのが私の考えです。

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