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呼吸法 其の2「体の陰陽のバランスをとる〜ナディ・ショーダナ呼吸法」

体のバランスをとる呼吸法のひとつに「ナディ・ショーダナ呼吸法」と言うのがあります。

ナディ・ショーダナは日本語では 片鼻呼吸法と言い、ナディは「エネルギー(気)の通り道」、ショーダナには「浄化」の意味があります。

人間の体には数多くの経路があります。中でも主要なのが、ヨガ用語で言う「スシュムナ」「イダ」「ピンガラ」という3つの経路。


スシュムナ

体の中心、脊柱に沿って流れている経路。このスシュムナに沿って7つのチャクラがあり、エネルギーの流れをコントロールしています。また大地のエネルギーと天のエネルギーを結ぶ役割もあります。

イダ

スシュムナの左側に通っている経路。
(月)のエネルギーであり、副交感神経(リラックス)を司る。

ピンガラ

スシュムナの右側を通っている経路。
(太陽)のエネルギーであり、交感神経(興奮)を司る。


ナディ・ショーダナ呼吸法は、この左右の管に別々に気を流して浄化することで、鼻の通りをよくするだけでなく、自律神経も整えていき、それにより心身ともに体全体のバランスが良くなっていくと言う呼吸法になります。
また脳波を鎮める効果もあるので瞑想意識にも目覚めやすくなります。


陰陽のバランスについて

この世界は「陰」と「陽」で分けられます。これは中国の思想が基となっている考え方ですが、相反する二つの気はそれぞれが存在することでバランスが保たれています。
陽が良くて隠が悪いのではなく、ポジティブが良くてネガティブが悪いのではなく、明が良くて暗が悪いのではなく、互いが有ることではじめて一つの要素となることができるのです。この世界の森羅万象を構成する要素であり、地球の自然界はすべてこの陰陽で分けることができます。

例えば富士山。ここはパワースポットとして有名ですが、その下には樹海というマイナスエネルギーが大きく動いている場所があります。プラスエネルギーのある場はそこだけ単独で存在しているのではなく、必ずその近くに、富士山のプラスエネルギーの幅に見合うだけのマイナスエネルギーが働く場があるはずです。そうやってその場のバランスが取れているのです。

そして、人間の体もこの自然の一部です。
左右(陰陽)のバランスをとっていくことで次第に体調が良くなっていきます。程度にもよりますが、どちらか一方に偏りすぎては必ず問題が起きてきてしまいます。

ナディ・ショーダナ呼吸法の良いところは、時間や体調を問わずできるところです。呼吸法と言うのは、ものによっては激しく動かすものもあり高血圧や心臓の弱い方には不向きのものもあったりしますが、このナディ・ショーダナ呼吸法は体に負担がかかりません。一日に何度やっても大丈夫です。
強いて言えば、アレルギーなどで鼻が詰まっている時などでしょうか。とは言え、呼吸といってもあくまでも「気を通す」ことが大事なので、鼻の通りが悪いときは、実際には口呼吸でも構いません。今は左鼻(もしくは右鼻)で呼吸しているんだとイメージすることが大事です。イメージすれば、不思議とその通りになります。意識の不思議さです。

わたしはこの呼吸法を瞑想前に行うことで、瞑想そのものの質が上がったのを体感しています。
今まではいきなり坐って瞑想していたのですが、この呼吸法を取り入れてからというもの、瞑想意識に入りやすくなり、かつ、これが不思議なんですが、坐ってしばらくすると体の歪みに気づくようになりました。
体の歪みは日によって違います。今日は右に傾いているなとか、首が左に振れているなとか、顔が右向いてるぞとか、わずかなズレにも気づきます。瞑想中も姿勢が崩れたら即座に気づきが入ります。気づきが入れば修正が効きます。気づかなければ直せないのです。左右のバランス、陰陽のバランスをとる大切さをあらためて気づいた次第です。


この呼吸法のやり方は、文字で書いてもわかりにくいので動画を貼っておきます。

*サクッとやり方だけ知りたい方はこちら。


*片岡先生はとても楽しい先生。片鼻呼吸法と言ってもやり方いろいろあるんだぞと言うのもきちんと説明されているので参考になります。動画時間:11分弱。


*最後に、定番のヨガ講師のぬん先生の動画です。少し長いですが、より詳しく理解したい方はこちらをどうぞ。動画時間:25分。


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