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それで、そう、雨の日が好きだ。

昨日今日と山に入って仕事をした。
あぁ、自分がやっていたことはこれなんだ。これこれ〜。と思いながら仕事をした。カラダを動かさないからアタマが動かないんだ。と思うくらい草刈機のレバーを握って刃を回しているうちに、頭の中もスロットルしていた。

ぼくが山の仕事が好きなのは自分と話す時間がたくさんあるからだと思う。何人かで仕事に入ったとしても、草刈中は休憩中を除いて人と話さない。近いと人を斬ることになるから半径3m位は確実に離れている。平坦な場所はほぼないから足元に神経を使い、刃が跳ね返らないように神経を使う。それに加えてエンジンや草を刈る金属音で人の声なんて聞こえやしない。叫ばないと伝わらないし、目で意思を確認し合う場面もある。そういえば今日は、マムシもいた。草刈機でジャンッと切った。命を守るためなんだ。ごめん。

それで、今日は何を考えていたんだっけ。と思って、今日の写真を見返している。そう、この二日間、雨が降っている。線状降水帯も発生したけど、大丈夫だった。去年はひどく影響を受けて、流れてきた木を切ったり運んだりした。泥がついた木を伐ると、チェーンソーの刃はすぐダメになる。だから何度も何度も刃を研ぐことになる。今年はそういう災害が少ないといいなと願っているし、ボクが関わる山が崩れないような山づくりをしていきたいと思っている。

それで、そう、雨の日が好きだ。
山が本当に笑っているように見えるし、滴っている。

草刈中は、カッパを着て仕事をするんだけど、雨なのか、自分の汗なのかわからないくらいカッパの中は濡れている。カッパを脱いだ後に結局雨に打たれるんだけど、その雨に打たれるのが気持ちいい。カッパとは。

土砂が流れたり、人が亡くなってしまうほどの雨を除いて、雨の日が好きだ。

雨が降ると天気が悪いというけれど、天気に良い悪いもなくて、それは機嫌と同じ。主語を大きくすると、この世界は個の捉え方次第だと思っている。

晴れの日は、晴れの日の良いところ。
雨の日は、雨の日の良いところ。

それぞれの天気でできることが変わってくるし、それに合わせるように生きていくほうがココロも楽になる。そういう感じで、ノーテンキでいよう。

明日も山に行く。

今年は子にカッパを着せて、どろんこのずぶ濡れになる遊びをしに山にいきたいなぁ。やりたい人いたら一緒にいかがですか。

いつも覗きたくなる。
刻んだり、肉でまいたり。
そろそろ終わりだ。夏が始まる。

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