民主主義か専制主義か


民主主義か専制主義かトルコのエルドアン大統領が民主派野党連合の候補を下して大統領選挙で勝利した。金持ちの多くが移り住んでいるシンガポールも区分すると専制主義である。リー・クアン・ユー氏が国を起こし、その息子が世襲で首相となっている。このような状態は民主主義ではないだろうが、それはそれで正解だろう。

国民の多くは自分中心に物事を考える傾向は強くなっている。階級に関係なく自己中の蔓延と言っても良い。そんな中で政策の選択にあたって、公益を優先するような立派な人はそう多くない。そして多数決が基本である民主主義をやればいわゆるポピュリズムに陥り、選挙のたびに人気取りの政策を掲げるだけになる。

日本の岸田首相はもちろん、最近では米国の大統領もヨーロッパの首脳もポピュリズム追従が増えている。出来ることならば国のあるべき姿、方向をしっかり認識しているリーダーに任せて専制主義の政治を行った方が良いと思われてくる。

米英及びE Uの首脳の中でウクライナ・ロシアの戦争を何が何でも停戦させようと努力した政治家はいない。それどころか一方の国に加担して戦禍を拡大している。仲裁に入れるどちらにも加担していない国は無くなった。それに近いのはトルコ、インド、ブラジルそして中国だろうか。G7はそこにはない。

専制主義が良いというのではない。ロシアや中国のような専制主義は問題である。これはリーダーが正しい倫理観を持っていないからである。社会主義や共産主義を標榜していた国家の責任者が帝国主義に陥り、自国内では保護されるべき農民を軽視し、世界での覇権を目指して拡大主義を続けていることは論外である。

世界の国が共存して平和に繁栄を求められる。
地球とそこに住む生物の生命を尊重し、その存続を目指す

これがリーダーに求められる倫理の基本だろう。優秀なリーダーがいれば専制主義でも民主主義でも良い。現代のように自己中心的人間が増える中ではこの倫理観を持った優秀なリーダーを求めるのは困難かもしれない。民主主義の多数決ではそのような人材が選ばれる可能性が低く、現在は人類の危機の時代と言っても過言ではない。