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あまりに生きづらいバランス感覚について

夏がきた
入道雲を見るとそう思う

夏は好きだ
夏の夕暮れは美しい
濃い青から薄い緑や黄色を通り赤に染まっていく
この絶妙な色合いが好きだ

そんなことを思いながら、
ある時思いついたこのバランス感覚について書いてみようと思う

昔から感じていたこと、言われていたこと

生まれた頃からコミュニケーション能力が高いと言われていた
ただわたしがやっていたことは単純だ
その場を見る中で、「誰が話しすぎで、誰が話し足りないと思っていそうか」
それを見極めて話し足りてなさそうな人にどこかのタイミングで話を振る、
そんなことだけだった。
ただ、それを繰り返していると、コミュニケーション能力が高いとみなされた。

わたしは特段話すのが上手いわけでもなく、特に自分の話をするのが大の苦手だったので少し不思議に思うことがあった

また、昔から競争が嫌いだった
誰かが選ばれる、という競争の中に身を置くと心臓がギュッとなった
多分、無意識的に勝者の裏にいる大量の敗者のことを思っていたんだと思う

会社でよく「○○賞を目指すと良いよ!」と言われた。
頭ではその方が自分のためになることはわかっていた。でもどうしても、そこを目指すことはできなかった。
そこを目指して無理をし続けて心と体を壊す人を見た。
その度に心が苦しくなった。

煌びやかな投稿ばかりをする友人が苦手だ。
インスタを見て、幸せな投稿ばかりをみると不安になる。
絶対的に幸せでい続けられる人はいないので、
その影の部分を隠し続けることへの苦しさを思う。

ただ、この自分の絶妙な感覚は、
どうやら一般的ではなく、
自分固有のものなんだろうなと漠然と思っていた。

なぜバランス感覚に苦しむのか

一見すると、
コミュ力高いと思われるし、
別に賞の受賞なんて目指さなくても良いし、
付き合う人を選べば良いじゃない。
何の問題もないじゃない、と見えるかも知れない。

ただ、わたしはこのバランス感覚に苦しんできた。
その理由は2つ。

①自分より他人を優先させる
②期待に応えられなくなる

この2つがわたしの悩んできたところだ。
ひとつひとつ説明する。

自分より他人を優先させる

会話や勝者敗者のバランス、
人気のバランス等をとりたいとなると、
否応なしに「少数派」につくことになる

そうすると必ずしも自分の心がやりたいことを優先できなくなる。
「本当はもっとわたしも話したい」
「わたしもこの人を応援したい」という気持ちがあるのに、どうしてもバランスをとりに行ってしまう。

無意識的にバランスをとりたいが故に自分の心を後回しにしてしまうのだ。

期待に応えられなくなる

こちらはあまり一般的な見解ではないかも知れない。
あくまでわたしの体験談だ。

仕事をしていると、関係者が非常にありがたい期待をかけてくれる。がむしゃらに働いていると余計にかけてくれる。

だからこそ、挑戦機会をたくさん持ってきてくれるのだが、わたし的には全員に機会を持って欲しいと思う。
だからこそ、今は良いです、と退いてしまうことも多いのだ。
もちろんこれは挑戦から逃げる理由としている可能性もある。ただ、過去そういった自分の気持ちを振り切って挑戦機会をもらったときに、
挑戦期間をもらえなかった人と話すことが辛かった。
『わたしだけごめんなさい』
そんな気持ちがずっと根底にあった。

だから、いつしか期待をかけてもらうこと、
それにこたえにいけない自分の行動がつらかった。

HSP特有のバランス感覚

「HSPはバランス感覚に優れているんです」
時田ひさこさんのメルマガをふと見た時に
自分のこれまでの感覚について、
疑問が晴れた。
説明をしてもらったようにかんじた。

多分わたしは、ここのバランス感覚が非常に強い。

・対話のバランス
・光と影のバランス
・自分の心のバランス
・勝ち負けの幸せのバランス

ここのバランスが取れていないことが、
非常に苦手なんだと思う。

だから、
人が応援する流行りの俳優は好きにならなかったし、
イケメンとは恋に落ちなかったし、
人が多いイベントにはあまり行かなかった。

どちらかというと
人気が控えめな俳優を応援して、
光も影も味わっていそうな人を好きになったし、
人が行かない避暑地を選んで遊びに行った。

世の中とバランスをとりたかった。

その根底には多分
「世の中は絶対的に不平等である」という前提と
「世の中の人間はみんな幸せになるべきである」という願いへの葛藤がある。

だからこそわたしは今日も、
変わり続ける夕焼けに幸せをかんじながら、
影を持つ友人と人生について語り合ったりするんだ。

光と影もあって、
人気を得る時もえられない時もあって、
でもただそれぞれが幸せな瞬間をもてて、
それでこそ良い世の中じゃないかと、
そんなふうに思いたい。

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