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ムンク展へ行きました

先週の金曜日に東京都美術館で行われているムンク展に行った。
私は美術についての知識もほとんど無い、というかほぼ無い。知ってる単語というと、

印象派→綺麗な絵のやつ
上村松園→綺麗な女性描いた人
歌川国芳→崇徳院、にゃんこ、骸骨
景徳鎮→焼き物
西大后→翡翠
唐三彩→大昔の焼き物
柿右衛門→高い壺、高い皿、赤絵
鍋島→櫛歯紋
ムンク→叫び

こんなもんである。

こんな私はなぜムンク展に行ったのかというと、「叫び」の前で同じ顔をしたかったからだ。
ムンクのファンの方から怒られそうだが、おちょくったりするつもりは毛頭無く真面目にそうしたかったのである。
普段、ちょこっとググれば「叫び」の画像はいつでも見られる。しかし、実物と対面する機会は滅多にない。
私自身、絵画の展示会へはそう積極的に行く人間ではないのだが、「叫び」とは対面したくなったのだ。そしてあの顔をしたかったのだった。

会場に入ると、まずムンクの自画像や写真が迎えてくれた。自撮り写真もあってちょっとびっくりした。今ほど小型化されていないであろう写真機で自撮り写真を撮ったのはムンクが初めてではなかろうか。
次に、数々の絵画作品が展示されていた。油彩画やパステル画…だろうか、白黒の習作のような絵もあった。このあたりで、私の中で不安という感情に気づいた。

会場の抑え気味の照明のせいだろうか、油彩画が少し暗めの色味だからだろうか、白黒のコントラストからだろうか、それとも、メンタルが不安定だったムンクの感情が絵から滲んでいたからだろうか。
理由は分からないが、不安という感情が流れ込んで来ていた。

順路に沿って行くと、「叫び」が展示されている部屋についた。ここだけは列を作って立ち止まらないように進んだ。「叫び」の前で望みどおり同じ顔、同じポーズをした。マスクはしていたけど。
「叫び」そのものからは不安はそんなに感じられなかった。むしろ、「絶望」の方が不安感は強かった。

ムンクの絵というと、私の中ではまずは「叫び」「絶望」これが浮かぶが、今回、タイトルは忘れてしまったけど、馬が描かれた絵があった。躍動感があり、「叫び」や「絶望」とは随分と印象が違った。それと、「太陽」…だったか。とてもキラキラした感じの絵だった。

展示会に行くときは、歴史絡みのものが多い。好きな歴史上の人物縁の品が展示されている展示会など、その中に絵巻物などの絵画作品がある。
絵画の展示会(特に一人の画家)に行くことはほぼ無かったのだが、「叫び」を見てみたいという単純な願望がきっかけだけど自分としては色々と感じることができてよかった。

最大の収穫は、実物の油絵を目にして、絵の具の厚みを感じられたことかもしれない。これは、ネットでググるだけでは感じることは出来ないから。

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