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愛しき友へ

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中学からの親友の最期に寄り添った記録。
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髪を捧げるということ

髪を捧げるということ

平成最後の暑い夏に十万億土へ旅立った親友暁子のがんが発覚した5年前、私はいても立ってもいられなかった。
しかし、親友とはいえ血の繋がった身内ではないので、例えば治療方針の決定など核心的な部分には関われない。寺社仏閣にお参りしたりお守りを渡したりがせいぜいだ。
いや、実はそれさえも余計な事で、これまでと変わらず普通に接するのが親友としての最良の行動だったのだ。

それでも何かせずにはいられなかった。

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