「面白いフィクション」が溢れる世界だからこそ、「つまらない事実」を大切にしたいのです。
というツイートがバズって、私が常日頃から思っていたことを引用RTで載せたところ、こちらも少々バズった。
「極少数」は言い過ぎたね。反省。
でも、学校の同級生や同僚とかと知り合って、友達になって、両思いになって、告白して、付き合って、結婚して…なんて人は、全体を見るとやっぱり少数だと思う。
仮に友達からでも、片方は完全に「好き♡」の状態で告白するけど、もう片方は「あー、良い人だし付き合ってもいいかもなー」くらいの温度感で付き合うことになったりね。
なお、私のツイートの趣旨は以下の感じ。
(noteは誤字脱字を修正できるし、文字数制限がないので誤解なく私の意図することを伝えられるから好き)
ちなみにTwitterでは文章が読めない人が大量発生しているけれど、下記のツイートは「デミロマではない人」についての話であって、デミロマの人は対象ではない。
デミロマじゃない人に「恋愛の形に正解とか不正解とかないから、もっと肩の力を抜いてハードルを下げて気楽に出会って恋愛してもいいんじゃない?」と伝えたいのが下記ツイートの主題。
なので下記を読んで、デミロマンティックを自覚してる人がお見合いとかマチアプとかを無理してやったら精神を病んでしまうので、推奨はしない。
しかも、今回のnoteの本題はデミロマンティックのことではなくて、タイトルの通り、最近の社会は「面白いフィクション」がさも事実であるかのようにのさばすぎてないか?という話
なんのこっちゃと思うかもしれませんが、順を追って説明するので、まあ読んでください。
前置きがめちゃくちゃに長くなってしまった。
ただ繰り返し言うけど、今回の本題はデミロマンティックのことじゃなくて、
最近の社会は「面白いフィクション」がさも事実であるかのようにのさばって、そのせいで事実にたどり着くために無駄に遠回りさせられている人が多すぎないか?ということ。
しかも人生の時間は有限なので、自分の意思による遠回りは無駄にはならないけれど、「フィクションによる無駄な遠回り」は割と人生を詰ませるという大問題がある。
フィクションを鵜呑みにして「さして好きでもない相手と付き合うなんて汚らわしい!友達になって中を深めて両思いになって告白、そんな恋愛こそが素晴らしいのだ!😣」
なんて価値観を内面化させた結果、21歳まで彼氏ができなかった私のように。
(自然発生的な恋愛にこだわったあの時間、本当にもったいなかつた。無駄に5年も片思いせず、とっとと誰かと付き合えばよかった)
面白いフィクションが常識のようにのさばってしまうのは「民主主義的な資本主義経済社会」のかなり大きな欠点だと思う。
どういつことかというと、
「面白いフィクション」は当然面白いので、たくさんの人の支持を集める。
そしてたくさんの人の支持は、民主主義社会では大きな力を持つ。
例えば「なんか良さげな人だったからという理由で順当にお見合い結婚する2人の話」よりも、「色々な障害を共に乗り越えて絆を深めて結婚する2人の話」の方が人々には支持されるし、支持されるので売れる。売れるので、みんなそういう作品を作る。
で、そういう作品ばかりになると、さもそれが「正しいこと」であるかのような誤解が人々の間に生まれる。
「上辺の恋愛ばかりしてきた男が、苦楽を乗り越えた女と真の恋に落ち結婚する」とかね。
こういう話は「苦楽を乗り越え育む愛」を輝かせるために「上辺の恋愛」を悪として描いているけれど、本当は決して愛や恋に真とか偽とかないし、上とか下とか善とか悪とかない。
別に出会いが同級生でも幼馴染でも職場でもサークルでもナンパでもマチアプでもお見合いでもセフレでも、結果として幸せになれればオールOK。
それが現実だ。
上とか下とか、善とか悪とか言った方が金が儲かるから制作会社がそう言ってるだけ。
騙されることなかれ。
ってことを私は言いたくてあのツイートをしたし、このnoteを書いている。
ていうかそもそも結婚するためには恋する必要すら別にない。
繰り返すけど昔から「良さげだから」という理由でお見合い結婚をしてるし、もう少し遡れば「家が強くなるから」なんて理由で縁談が持ち上がったりしている。
現実世界で実際にけっこう実害を出している『面白いフィクション』の例をもう一つ出してみる。
「今時は30代後半で出産したってなんの問題もないよ!普通だよ!」というタイプの女性エンパワメント。
このフィクションは大変支持をされて、芸能人やハリウッドセレブなどの人気商売の方たちも人気を得るために便乗し、民衆も一気にそんな空気に包まれた。
するとここは民主主義社会なので、会社も世論に合わせて、「女性も20代は一生懸命仕事してキャリアを積んでから産休に入ろうか」というロールモデルで運営を始める。
けれど事実として、30歳を超えると妊娠のリスクは上がる。
どんなに世論が盛り上がっても、それは変わらなかった。
そして「今時は30代後半の出産はなんの問題もない」という"面白いフィクション"を事実だと誤解して立派に仕事を頑張った女性たちの中から、不妊治療を頑張るハメになってしまったり、子どもの特性に悩む人がたくさん生まれてしまった。
「今時は30代後半に出産したってなんの問題もないよね!(面白いフィクション)」が「30歳超えての出産はリスクが高い(つまらない事実)」を凌駕した結果、多くの人に実害をもたらした。
インターネット社会で「面白いフィクション」はどんどん加速している。
「面白いフィクション」は民主的に、そして資本主義的に、私たちの常識をいつも狙ってくる。
意識的に「つまらない事実」を見極めて守る努力をしなければいけないな、と思う。
オチないので、代わりに最近感じた「つまらない事実」をいくつか書こうと思う。
・35歳超えての妊娠出産はリスクが高い
・初恋人は10代のうちに作った方がいい(その後の恋愛全ての基準になるので)
・取引先や会社の呑み会は業務を円滑にして仕事を楽しくするために必要
・ある程度の出社は必要(フルリモートは非効率的)
・人生は、結局コミュ力と体力と筋力(なので運動部は強い)
・選択肢は増えるほど選べなくなる
・愛はある程度のお金がないと守れない
・お金があると心に余裕が生まれる
・早寝早起きは人生を豊かにする
・運動部の経験はしておくに越したことはない
・運動部出身は社会で重宝される
などなど…
はーーー、気をつけよ。
(おまけ)
このnoteを読んだ友人からメッセージいただいて、その内容が私よりもずっと上手く私の言いたいことを言語化してくれていたので読んでください。
今日もおつかれさまです。
次の記事でまた会いましょう♩
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