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読書の記録(43)『オリヒメ 人と人をつなぐ分身ロボット』吉藤オリィ 文加藤悦子 子どもの未来社 

手にしたきっかけ

先日『ミライの武器』を読んで、『世界でいちばん優しいロボット』も読んだ。吉藤オリィさんのことを子どもたちに紹介できる本を探してたどり着いた。こちらは写真が多くて子どもが視覚から入りやすそう。

心に残ったところ

表紙は吉藤オリィさんもオリヒメ(OriHime)もカメラ目線。扉のページでは吉藤オリィさんとオリヒメ(OriHime)の目が合っている。こういうところに気がついてつぶやく子が出てきそうだと思った。全文を読み聞かせをするにはちょっと長い気もするので、写真を見せながらポイントを紹介する感じで使ってみたいと思った。

「分身ロボットカフェDAWN ver.β」の様子も写真でわかりやすい。カフェで注文するとどのように注文を取ったり、料理を運んでくれるのかもイメージできる。パイロットの方々の紹介ページもあるので、オリヒメ(OriHime)がAI搭載のロボットなのではなく、ちゃんと生身の人間が対応してくれているということがわかる。

吉藤オリィさんの小学生・高校生の頃の写真も子どもたちは興味を示しそうだと思った。動物好きな子、折り紙が好きな子、ゲームが好きな子、プログラミングが好きな子、人付き合いが苦手な子、集団行動がしんどい子…どのクラスにもいそうなので、親しみを持って聞いてくれそうだと思った。

オリヒメ(OriHime)はカフェだけでなく、俳優になったり会社で働いたり、小学校に行ったり、旅をしたりと、人と人をつなぐ様々な行動をしている。次は何をしようか、どんなロボットを作ろうかとワクワクする吉藤オリィさんの気持ちを疑似体験できる。

『この本を読んでくれた子どもたちへ』というメッセージもいい。『オリィさんへの質問』への答えも素敵。今夢中になれることがある子はそのことに自信をもつだろうし、そうでない子はそっと背中を押してもらえるだろうと思う。

まとめ

人にはそれぞれの強みがあるし、その活かし方も様々。本当に好きなことに出会ったら、寝食も忘れて熱中してしまうのもわかる気がする。オリィさんは「夢中力」と名づけている。大人も子どもも「夢中力」を存分に発揮できる社会にするには、自分ができることはなんだろうと考えた。

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