24/05/13 (月)「NASDAQ小幅反落もNYダウ8日続伸、欧州株も堅調」寄り前情報
要点まとめ
大型ハイテク株の一部に弱さもあって、NASDAQ総合は反落
ただ半導体株は反発し、小幅安に留まる
一方でNYダウは8営業日続伸で堅調さを維持
欧州株もSTOXX600は先週5日間上昇
ミシガン大期待インフレ率上振れ、FRB高官発言で米長期金利反発
NASDAQ小幅反落もNYダウ8日続伸、欧州株も堅調
米国株主要三指数の値動き:
先週金曜日の米国株市場ではビッグテックの下落によってNASDAQ総合は小幅安とはなったものの、全体としては底堅さもみられてNYダウは8日続伸📌となりました。
昨日の夕方noteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。
(①、②などの番号は前回のnoteで注目ポイントとした内容の番号に連動して割り振っています)
先週金曜日に発表された経済統計で目立っていたものとしては5月ミシガン大消費者信頼感指数の速報値などがありました。
市場予想と比べるとだいぶ弱い信頼感指数となった一方、期待インフレ率は上振れるというバランスの悪い内容でした。
最近の経済統計では浮かれるような経済指標の強さは続かなくなっていますが、インフレの鈍化が再び大きく進んでいく確信に関しては持てないというバランスの悪い経済指標となっています。
このほかに、ダラス地区連銀のローガン総裁や、最近のFed(米国中央銀行制度)高官らの中では最もタカ派的なFRBのボウマン理事などのタカ派的発言もあってか、米長期金利は反発。📌
ローガン総裁は現在の金利水準が十分に制約的であるといえるかの不確実性に触れ、ボウマン理事に関しては年内利下げが無いと予想しているとの発言も。
ただしボウマン理事が年内利下げに否定的なスタンスであるのは昨年の時点から一貫している話であり、急に出てきたタカ派発言ではありません。
こうした流れの中で、金利の敏感な一部の銘柄群などは下げていましたが、全体として崩れるほどにはならず、NYダウは8日続伸。
S&P500は水曜日以外上昇、NASDAQ総合はこの日小幅反落となって1週間で2営業日しか上昇せずも週間としては上昇するなど、強弱感に差はあれど方向感を悪くしてはいませんでした。📌
S&P500業種別指数などの動き:
S&P500業種別指数は11業種中6業種上昇となりました。
生活必需品セクターが全体として堅調。
情報技術セクターではAppleが下げてはいたものの、Microsoftは続伸。
半導体株が全体として反発したことで、情報技術セクター指数が反発した形に。
Alphabetが下落したコミュニケーション・サービス、AmazonやTeslaが下落した一般消費財などが重しになってNASDAQ反落の要因になったものの、半導体株の支えで小幅安で済んだという形にみえます。
公益事業、不動産など金利敏感系のセクターは反落。
その他の主な動き:
-- その他指数 --
金利敏感な小型株指数のラッセル2000も反落。
米長期金利(10年債利回り)は4.5%という水準から今後さらに下げる方向感を出せるかどうかが注目。
-- 欧州株 --
欧州株は堅調さを維持。
全体として堅調で、STOXX600も0.77%と大きく続伸し、先週は5日間すべて上昇。
-- 為替(ドル円) --
ドル円は156円にじわじわと円安が進む形で接近するような動きにはなりましたが、超える動きにはならず。
今日の注目ポイント
-- 本日の日本市場 --
本日の日本市場のポイントとして、
①企業決算
②日本独自の方向感
の2つを挙げます。
日本はまだまだ非常に重要な主要企業決算が今日を含め3日間ほど続きますので、そこが注目点。
先週金曜日の大引け後の東京エレクトロンの決算を受けた反応なども要注目。
金融政策が近々利下げに進むという期待感を強くしている欧州が堅調さを持続している一方、日本は景気指標が良くないもの関わらず進む円安への対応で利上げが懸念されているという状況もあってか、直近の株価指数の方向感がかなり異なっているというのが印象的。
米国と比べてもNYダウ8日続伸にみられる強さは感じられない1週間でしたので、他国市場の動きよりも日本独自の動きが今は重要かもしれません。
-- 今晩の米国市場 --
先週は経済指標も少なく、重要な企業決算も少なかったという米国株市場でしたので、そうした安心感(警戒感の少なさ)もあったと考えられる一方、今週は米小売決算などもあれば、PPI(卸売物価指数)、CPI(消費者物価指数)の発表などもあり、忙しさは大きく異なると考えられます。
さらに明日はパウエル議長の発言予定などもあり、一段と市場の反応が気になる一日に。
今晩もジェファーソンFRB副議長とクリーブランド連銀のメスター総裁が参加するパネル討論会があります。
今朝の注目ニュース
大引け後の企業決算関連などでは、東京エレクトロン、KOKUSAI ELECTRICなど半導体関連がどんな反応を示すかが注目点。
25日移動平均、75日移動平均なども下回っており、金曜日もSQ値を下回っていたりと日経平均株価の水準に関してあまり上向いていないだけに、日経平均を動かしやすい半導体株が全体としてどう動くか。
指数・今後の重要イベント
終値
Dow 30 : 39,512.84 ( +0.32% )
S&P 500 : 5,222.68 ( +0.16% )
NASDAQ: 16,340.86 ( -0.03% )
イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)
2024年5月第3週
05/14 (火): 米4月卸売物価指数
05/14 (火): MSCI定期見直し公表
05/15 (水): 米4月消費者物価指数
05/15 (水): 米4月小売売上高
05/15 (水): FOMC議事要旨公表
05/16 (木): 米4月鉱工業生産
05/16 (木): 米4月住宅着工件数
05/16 (木): 米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
2024年5月第4週
05/22 (水): 米4月中古住宅販売件数
05/23 (木): 米4月新築住宅販売件数
05/23 (木): 欧米5月PMI 速報値
05/24 (金): 日本4月全国消費者物価指数
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05/29 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
05/29 (水): ベージュブック公表
05/30 (木): 米実質GDP(改定値) Q1
05/31 (金): 日本5月東京都区部消費者物価指数 速報値
05/31 (金): 米4月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
05/31 (金): MSCI定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)
2024年6月第1週
06/03 (月): 米5月ISM製造業景気指数
06/04 (火): 4月JOLTS雇用動態調査
06/05 (水): 日本4月分毎月勤労統計調査 速報
06/05 (水): 米5月ADP雇用統計
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06/06 (木): ECB理事会
06/07 (金): 日本4月分家計調査
06/07 (金): 米5月雇用統計
2024年6月第2週(メジャーSQ週)
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06/11 (火): FOMC(~06/12 日本時間13日早朝にパウエル議長会見予定)
06/12 (水): 米5月消費者物価指数
06/13 (木): 米5月卸売物価指数
06/13 (木): 日銀金融政策決定会合(~06/14 14日に会見予定)
06/14 (金): 米6月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
2024年6月第3週
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06/19 (水): ジューンティーンスデー 米休場
06/20 (木): 米5月住宅着工件数
06/20 (木): 米6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
06/20 (木): 英国金融政策委員会
06/21 (金): 日本5月全国消費者物価指数
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2024年6月第4週
06/25 (火): 米6月消費者信頼感指数
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06/26 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
06/27 (木): 米5月耐久財受注 速報値
06/27 (木): 米実質GDP(確報値) Q1
06/28 (金): 日本6月東京都区部消費者物価指数 速報値
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