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24/05/23 (木)「半導体株は盛り上がるも、全体はまちまち」引け後情報


要点まとめ

  • NVIDIA決算を好感し、日本の半導体株も買われる

  • 朝の寄り付きは高かったものの、その後失速する場面も

  • 恐る恐る上昇する形となり、後場寄り付きで一段高

  • 半導体株は盛り上がったものの、そのほかはまちまち

【コラム欄要点】

今回の内容は、


雑談をするだけ

という話。

それに伴い、今日の分は無料公開とします。

半導体株は盛り上がるも、全体はまちまち

株価指数等の値動き:

本日の日本株はNVIDIA決算を受けてグロース株優勢の形で上昇しました。

半導体関連銘柄の占める比率が大きい日経平均株価にとっても非常に重要なイベントである米半導体大手NVIDIAの決算が今日の方向感の鍵📌を握りましたが、好決算を出して時間外取引で株価が上昇している流れを受け、朝高でスタート。
その後は上げ幅を縮小したために朝はやや慎重さも見られましたが、後場になって一段高くなり、日経平均株価は39,000円に復帰しました。

今朝のnoteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。


-- 日経平均節目回復 --

プライム市場売買代金も昨日、一昨日で今月最少となるなど(決算発表ラッシュ一服による材料不足感もあれど)NVIDIAの決算を前に買い控える動きもみえたような日本株。
半導体株がかなり高く・多く構成されている日経平均株価にとっても半導体大手のNVIDIAの決算は重要イベントです。
そんなNVIDIA決算を日本時間の今朝に発表され、アナリスト予想を上回る内容となったことで米国時間外取引で株価が上昇しました。

この流れを受け、日経平均株価、TOPIXなどは上昇スタート。
ただ朝一番で日経平均株価が39,000円を一気に突破できず、すると指数全体も失速感をみせてTOPIXは一時マイナス圏に転じました。
ただ今日はダラダラと下げていく今週のこれまでのような動きに比べて下では支えられ、前場はそのまま小幅高で小動きとなりました。

後場になると一段高でスタート。
ここで日経平均株価39,000円の節目を抜けましたが、そこから上げ幅をさらに広げる動きにはならず。


-- 大型グロース頼り --

注目度の大きいイベントを無事通過した一日でしたが、プライム市場売買代金は今月最少だった前日からは増えたとはいえ、ここ1ヶ月(25営業日)の平均や中央値以下の額に留まり、プライム市場値上がり銘柄数も全体の5割強(値下がりが4割強)となりました。

前回のNVIDIA決算では日経平均株価が過去最高値更新をし、売買代金も非常に大きくなったのに比べれば、全体が大盛り上がりとなるような相場にはなりませんでした。

アドバンテスト、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、レーザーテック、ディスコ、信越化学工業などの大型半導体株が(他にも半導体が絡む銘柄は多いものの一先ずこの6社で)日経平均株価を約300円押し上げています。

昨日1%の大台を11年ぶりにつけた国内長期金利(10年物国債利回り)は、日銀の定例買い入れオペについて残存期間1年超3年以下については応札額が予定額に届かない"札割れ"となったこともあり、一段と利回りが上昇するような展開にはならなかったものの、1%付近の水準を維持しています。

買い入れオペの"札割れ"とは、つまり日銀が市場で買おうと思っていた額に対し、市場(金融機関)側が応じた額が少なかったことを指します。
市場側においての短期の債券需要の強さを反映しているともいえますので、利回り低下の理由になります。

詳しくは今週の週末noteで説明しようかと考えています。

日本の金融政策が絡む不透明感は根強い印象があり、半導体株以外では日本独自の重しをやや感じさせる値動きとなりました。
特に大型グロース株が盛り上がる中で中型、小型の値上がりはいまいち。
より小粒な新興市場は一層軟調で、グロース市場250指数は年初来安値を日々掘り下げていき、昨年の場中安値も下回る展開
ある程度成長した企業はプライム昇格をして指数から抜けるため過去と単純比較はしづらいとはいえ、米国の大幅利上げが重しとなった2022年の安値である607.33にすら接近するほどの弱さになっています。

東証業種別・市場別指数などの動き:

東証の業種別指数をみてみると、33業種中25業種上昇でした。
(左側には各業種の25日移動平均値。割合は現在値がその移動平均に対してどの程度乖離しているかを表します)

原油価格の下落を受け、エネルギーセクターが下落率1位となった米国株と同様、原油関連業種が今日の日本株の下げ業種1位、2位に。
金利上昇が負担になりやすい金利敏感な不動産業は引き続き軟調。

上昇トップはやはり半導体株高を受けた電気機器、機械セクター。
繊維製品セクターは物言う株主(ファンド)として有名なOasisの名が浮上したことを受けて大幅高していることが寄与している様子。

東証の発表した本日の空売り比率の合計は40.4%
一日の空売り比率は前日からは下がらず。
一方で日経平均VIは低下で今年最低。
オプション市場の中での高値警戒感が今現在のポジションとしては薄いと言えるかもしれません。

その他の主な動き:

本日の全市場の売買代金ランキング上位25位、スタンダード、グロース市場の上位10位はこのようになりました。
(前日にこのランク内だったものには売買代金の変化を、ランク外だった場合は"圏外"と記しています)

半導体関連株の売買が盛り上がり、値上がりもかなり目立つ売買代金上位となりました。
それにしてはプライム売買代金は特別大きいわけではないため、半導体株一極集中で盛り上がっている印象を受けます。

グロース市場では大幅値下がりをしている銘柄が目立ちます。
需給の悪化が深刻。


コラム:雑談


今回は雑談記事。
話題は私の趣味であるMLB(メジャーリーグ)観戦に関連して、MLB選手についてですが、大谷翔平選手の話はここでは出てきません。
ここでわざわざ触れずとも、テレビを付ければ毎日いくらでも見聞きするほど人気ですからね……


昨年のMLBのオールスター当日に書いた雑談記事では、次の年に活躍しそうなニュースターの紹介をしました。
その当時の時点でもかなり話題となっていたエリ―・デラクルーズに触れたわけですが、この紹介の後の後半シーズンでチームとともにやや失速。

紹介した手前、次の年に全く活躍しなかったらちょっと嫌だなぁ……と思っていたのですが、その心配を余所にしっかりと目立った活躍をみせています。

その活躍とは、"盗塁数の多さ"。
現在両リーグで比較しても2位を突き放す盗塁数となっています。
その盗塁ペースから、1987年以来の100盗塁越えを期待する声も出ています。

一昨年まではMLB全体の盗塁の数も減っており、コロナの影響で短縮シーズンとなった2020年は仕方がないにしても、2021年、2022年は40盗塁ほどで盗塁王のタイトルをとることができてしまうほどに減少しました。
盗塁せずとも長打を打てばいいという考えの根強さもありそうですね……


しかし、2023年のMLBの大幅なルール改定により、投手の投球間の制限時間を設けるピッチクロック、(盗塁を牽制する手段となる)牽制球を1打席毎に投げる回数の制限(事実上2回まで、3回目でアウトに出来なければボーク)などが導入され、昨シーズンにおけるナショナルリーグの最多盗塁を記録したアクーニャ・ジュニアの盗塁数は73まで劇的に上昇。

試合時間短縮が目的の新ルールですが、結果的に長打を打つだけでなく、"走る"という野球の醍醐味の一つの重要さを引き立たせる形にもなっています。

ただオールスターとして選ばれるのかはまだ決まっていません。
ナショナルリーグの遊撃手としてはムーキー・ベッツの打撃成績が圧倒的です。
とはいえシンシナティ・レッズから選出されるような目立った活躍をしている選手といえばデラクルーズくらいですかね……(チーム成績は低迷中)


日本ではまだこうした新ルールは日本プロ野球には導入されていませんが、仮に後追いで似たようなルールが採用された場合、走塁が上手な若手が多いチームが有利になるかもしれませんね。
とはいえMLBでは投手の故障が増えており、「ピッチクロックによって投球を無理に急かされているせいだ」と指摘する人も多いようなので、日本でのルール導入は慎重になってほしいです。


明日の注目ポイント

-- 今晩の米国市場 --

今晩の米国市場のポイントとして、
①経済統計
②NVIDIAとその周りの値動き

の2つを挙げます。

まずは欧米のPMI速報値を受けた動きに注目。
最近はやや低調な景気指標も一部で出ていますので、これがどう出るか。
強すぎる内容では利下げ期待後退の要因にもなる一方、弱すぎる内容だった場合は直近の他のデータも合わせて株式市場では「利下げ期待拡大」を取るか、「景気後退懸念」を取るかに注目。

またNVIDIAの決算を受けた実際の取引時間での動き、そして半導体関連など周りのハイテク株の値動きも確認したいところ。

-- 明日の日本市場 --

明日の日本市場ではまずNVIDIAが時間外取引通りに上げ幅を保ったまま終わることが出来たかを確認。
明日以降も日本株が堅調になるためには、やはり半導体株以外の盛り上がりも欲しいところ。
そこで気になるには直近の重しになっていそうな国内長期金利(10年物国債利回り)の値動きですが、明日の朝は日本4月全国消費者物価指数の発表がありますので、その反応も要確認です。


JPXの投資部門別売買状況
・原則毎週第4営業日に更新されています(大型連休時に例外あり)
・発表の前週分の売買動向が発表されます
・ここでは個人・海外投資家の現物先物の動向をピックアップ
・先物に関して、ここでは以下の数値を合計して計算
日経225先物、日経225mini、日経225マイクロ、
TOPIX先物、ミニTOPIX先物、JPX日経400先物、マザーズ先物

・この前週以前のデータはX(旧Twitter)にて。


指数・今後の重要イベント

終値
日経平均株価       : 39,103.22 ( +1.26% )
TOPIX        :  2,754.75 ( +0.64% )
東証グロース市場250  :    615.48 ( -1.47% )
スタンダード市場トップ20: 1,115.44 ( +0.29% )
グロース市場コア     :  767.89 ( -1.30% )

東証プライム 売買代金: 44084億円

イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)

2024年5月第4週
05/23 (木): 米4月新築住宅販売件数
05/23 (木): 欧米5月PMI 速報値
05/24 (金): 日本4月全国消費者物価指数
05/24 (金): 米4月耐久財受注 速報値

2024年5月第5週
05/27 (月): メモリアルデー 米休場
05/28 (火): 米5月消費者信頼感指数
05/29 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
05/29 (水): ベージュブック公表
05/30 (木): 米実質GDP(改定値) Q1
05/31 (金): 日本5月東京都区部消費者物価指数 速報値
05/31 (金): 米4月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
05/31 (金): MSCI定期見直し実施前日(リバランス発生見込み) 

2024年6月第1週
06/03 (月): 米5月ISM製造業景気指数
06/04 (火): 4月JOLTS雇用動態調査
06/05 (水): 日本4月分毎月勤労統計調査 速報
06/05 (水): 米5月ADP雇用統計
06/05 (水): 米5月ISM非製造業景気指数
06/06 (木): ECB理事会
06/07 (金): 日本4月分家計調査
06/07 (金): 米5月雇用統計

2024年6月第2週(メジャーSQ週)
06/10 (月): 景気ウォッチャー調査 5月調査
06/11 (火): FOMC(~06/12 日本時間13日早朝にパウエル議長会見予定) 
06/12 (水): 米5月消費者物価指数
06/13 (木): 米5月卸売物価指数
06/13 (木): 日銀金融政策決定会合(~06/14 14日に会見予定)
06/14 (金): 米6月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年6月第3週
06/18 (火): 米5月小売売上高
06/18 (火): 米5月鉱工業生産
06/19 (水): ジューンティーンスデー 米休場
06/20 (木): 米5月住宅着工件数
06/20 (木): 米6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
06/20 (木): 英国金融政策委員会
06/21 (金): 日本5月全国消費者物価指数
06/21 (金): 米5月中古住宅販売件数

2024年6月第4週
06/25 (火): 米6月消費者信頼感指数
06/26 (水): 米5月新築住宅販売件数
06/26 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
06/27 (木): 米5月耐久財受注 速報値
06/27 (木): 米実質GDP(確報値) Q1
06/28 (金): 日本6月東京都区部消費者物価指数 速報値
06/28 (金): 米5月個人所得・個人支出・PCEデフレーター

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