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24/03/28 (木)「S&P500終値は過去最高値を4営業日ぶり更新」寄り前情報

要点まとめ

  • 水曜日の米国株は朝に一部のハイテク株が下げるも、終盤に持ち直し

  • 景気敏感系などは朝から堅調で、NYダウは終日しっかり

  • S&P500は終盤の上昇で終値の過去最高値を更新

  • 日本時間今朝のFRBウォラー理事は"利下げ急がず"の発言

S&P500終値は過去最高値を4営業日ぶり更新

米国株主要三指数の値動き:

金曜日のPCE(個人消費支出)物価指数の発表が控えるなか、火曜日まで3営業日連続で大きくは下がらずも冴えない値動きをしていた米国株でしたが、水曜日の市場では主要三指数が揃って反発。
特に終盤に上げ幅を広げる動きがみられ、S&P500は終値としての過去最高値を更新📌しました。

昨日の夕方noteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。


-- 安定はしないが、崩れる様子はみせず --

明日の晩に米国ではPCE物価指数の発表が控えており、Fed(米国中央銀行制度)が金融政策を決める上で特に重視している物価指数であることから注目が集まっています。

米国ではグッドフライデーで祝日となるため、四半期末最終日かつPCE発表日であるにも関わらず市場が休場となることから、どのような雰囲気を形成しながら米国株が週末に向かっていくのかが気になるところ。

金曜日から火曜日にかけての3営業日では主要三指数は冴えない動きをするものの、大きくは下げずに底堅い動きをしました。
VIX(ボラティリティ・インデックス)も低水準を維持しているため、オプション市場で特別警戒感を出すような動きもみられません。

そんななか、昨晩水曜日の米国市場では主要三指数は反発スタート。
しかし出だしからいきなり前日の取引時間終盤にみられたようなハイテク株の下落が起きたため、NASDAQ総合株価指数はいきなりマイナス圏に転じました。
同時にVIXも低水準の中でわずかに上昇する動きをみせましたが、この動きは続かず。NYダウ構成銘柄は堅調なものも多く、NASDAQ総合も前日終値近辺で横ばいとなるなど、やはり売りが広がるような動きは見せず。

前日は取引終盤に失速していましたが、この日は逆に終盤で買われる動きが出て、主要三指数は上げ幅を拡大。📌
S&P500は終値としての過去最高値を更新したほか、NYダウ、NASDAQ総合も1週間前の過去最高値に再接近しました。


S&P500業種別指数などの動き:

S&P500業種別指数は11業種すべて上昇となりました。
前日までの冴えない3日間では、少なくともこれら11業種のうちの3業種は上昇しており、相場全体が冷え込むような様子はみせませんでしたが、そのようなセクターローテーションのようなものが見えている間に、昨晩の全体の上昇が起きた形になりました。

"ローテーション"という意味では、昨晩は大型ハイテク株で今年も上昇が目立っているNVIDIAは2.5%安、Metaも0.4%安となるなか、今年に入ってからのパフォーマンスが悪いAppleやTeslaなどが上昇している様子をみると、四半期末にかけてのリバランスの動きを上手くこなしているように想像したくなります。

その他の主な動き:

-- その他指数 --
中小型株指数のラッセル2000は2%を超える大幅反発で、年初来高値を更新。
米長期金利(10年物国債利回り)は下落する動きをみせましたが、株式市場の取引時間終了後となる米国時間夕方(日本時間では今朝)にFRBのウォラー理事の発言内容が伝わり、利下げを急ぐ必要性はまだない(there is no rush to cut the policy rate)との発言が伝わり、やや反発しています。

-- 欧州株 --
欧州株は引き続き堅調。STOXX600は0.13%高。

-- 為替(ドル円) --
33円ぶりの円安ドル高水準となった昨日は、財務省・金融庁・日銀による三者会合を開き、やや円高方向に動いたものの、結局151円台を割り込まず。


今日の注目ポイント

-- 本日の日本市場 --

本日の日本市場のポイントとして、
①権利落ち後の需給
②日中の為替

の2つを挙げます。

昨日が3月配当・優待の権利付き最終日でしたので、今日がその落ち日となります。
配当落ちの下落を加味しながら、その後はどのような需給で動いていくのかが注目点。
特に明日は四半期末で、日本としては年度末。次の四半期初日も利益を確定させておくような動きが出ることはしばしばあるため、ここ数日間はそうした売りに対して買い支えるような需給の強さがみられるのかが焦点になります。

ただ注意したいのは日中の為替の値動き
昨晩は神田財務官が財務省・金融庁・日銀による三者会合を予定していないと伝わるも、それによって円安の動きが続き「33円ぶりの円安ドル高水準」と報じられる結果に。
これを受けて三者会合を結局おこなうも、その後の円安牽制発言に対してそこまで大きな反応をみせず。

日本時間今朝はウォラー理事の発言などもあったため、今晩にかけて米長期金利がどう動くのかも気になるところ。そうした面でドル円は明日のPCE発表にかけて動きを与えやすい機会が多々ある📌📌ため、注意深く見ておきたいとおもいます。

また、今日は先日開催された日銀金融政策決定会合の「主な意見」の公表があるため、そちらにも注目。

-- 今晩の米国市場 --

今晩は週次で発表される前週分の新規失業保険申請件数のほか、米国の23年Q4実質GDPの確定値の発表もあります。
金曜日は米国を含め休場となる国が多くなり、そんななかで発表されるPCE物価。今月発表されたCPI(消費者物価指数)やPPI(卸売物価指数)の高さを受けてもなお前年同月比のコアPCE物価指数は横ばい以下となることができるのか……
それに対してどう備えて木曜日を終えるのかがポイントになりそうです。


指数・今後の重要イベント

終値
Dow 30 : 39,760.08 ( +1.22% )
S&P 500 : 5,248.49 ( +0.86% )
NASDAQ: 16,399.52 ( +0.51% )


イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)

2024年3月第5週
03/28 (木): 米実質GDP(確報値) Q4
03/29 (金): 米2月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
03/29 (金): グッドフライデー 米休場

2024年4月第1週
04/01 (月): 米3月ISM製造業景気指数
04/02 (火): 2月JOLTS雇用動態調査
04/03 (水): 米3月ADP雇用統計
04/03 (水): 米3月ISM非製造業景気指数
04/05 (金): 米3月雇用統計

2024年4月第2週(SQ週)
04/08 (月): 日本2月分毎月勤労統計調査 速報
04/10 (水): 米3月消費者物価指数
04/10 (水): FOMC議事要旨公表
04/11 (木): 米3月卸売物価指数
04/11 (木): ECB理事会
04/12 (金): 米4月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年4月第3週
04/15 (月): 米3月小売売上高
04/16 (火): 米3月鉱工業生産
04/16 (火): 米3月住宅着工件数
04/17 (水): ベージュブック公表
04/18 (木): 米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
04/18 (木): 米3月中古住宅販売件数
04/19 (金): 日本3月全国消費者物価指数

2024年4月第4週
04/23 (火): 米3月新築住宅販売件数
04/24 (水): 米3月耐久財受注 速報値
04/25 (木): 配当・株主優待 権利付き最終日
04/25 (木): 日銀金融政策決定会合(~04/26 26日に会見予定)
04/25 (木): 米実質GDP(速報値) Q1
04/26 (金): 米3月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
04/26 (金): TOPIX浮動株比率の定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)

2024年4月第5週/5月第1週
04/29 (月): 昭和の日 日本休場
04/30 (火): 米4月消費者信頼感指数
04/30 (火): FOMC(~05/01 日本時間02日早朝にパウエル議長会見予定) 
05/01 (水): 米4月ADP雇用統計
05/01 (水): 米4月ISM製造業景気指数
05/01 (水): 3月JOLTS雇用動態調査
05/03 (金): 米4月ISM非製造業景気指数
05/03 (金): 米4月雇用統計
05/03 (金): 憲法記念の日 日本休場

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