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【深掘り】株価急落も、石破氏への実際の評価はこれから……



先日は"需給面"に関して今週の相場での警戒すべき点を考えました。
今日は"石破新政権"について考えてみる深掘り記事となっています。


-- ショックに見舞われた月曜日の日本株 --

本日の日本株はほぼ全面安の展開となり、日経平均株価は急落となりました。

米国では大幅利下げをきっかけに主要指数のS&P500は先週も最高値を付ける展開になったほか、中国では景気刺激策を好感して連日の大幅高が継続。
欧州株についても利下げと中国景気の回復期待を受けてドイツDAXや、欧州の主要な企業で構成されるSTOXX600などが最高値をつけています。

世界的に続く株高の流れに反し、日本株は現在非常に重たい雰囲気📌が漂っています。
背景には金融政策の方向性の違いが指摘できます。

コロナ禍における経済対策の反動として生じた世界的なインフレが目立っていた中、それを抑え込むために進めていた金融政策の引き締めを、直近の欧米では政策金利の利下げなどで緩和していく流れとなっています。

それに対し、日本ではむしろ長年のデフレ環境からの脱却という形で金融政策の正常化として利上げが意識されています。
しかし日本は景気指標がとりわけ強いわけでもなく、あくまでデフレの脱却はコスト高による押し上げが非常に大きい中ですので、景気の強さを持たさし、需要増による物価の堅調さに繋げていけるかが重要になっています。


そんな経済対策に関し、政権与党内の中でも意見の違いがみられ、積極的な財政を語る高市氏に対し、財政の健全性をそれより重視する石破氏との意見の違い📌が大きくみられています。
また、金融政策に対する意見も大きく異なり、現段階での利上げに強く否定的な言葉を使った高市氏に比べ、石破氏は利上げを許容する姿勢をみせていました。

さて、先週金曜日の午後には自民党の総裁選の投開票がおこなわれ📌📌、初回の投票では過半数を取る候補は現れず、高市氏と石破氏とのあいだで決選投票がおこなわれることになりました。
初回のその投票で首位通過となった高市氏の勝利を有力と見た金融市場は、結果が出る前に円安・株高の方向に動いていきましたが、実際の結果は石破氏の勝利。
これにより一気にその反動が起こり、為替は円高方向に急速に動き、株価先物も急落する展開📌📌となりました。


-- パニック的な低評価 --

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