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24/09/18 (水)「米消費の堅調さは継続」寄り前情報

要点まとめ

  • 小売売上高、鉱工業生産は市場予想を上回る

  • 堅調な消費の継続を受け、取引序盤ではS&P500日中過去最高値

  • ただ取引後半で失速し、前日終値付近で終了

  • ドル円はドル高円安方向で反応

  • 明日の朝には結果が出ているFOMCの利下げ幅予想は未だ不透明


消費の堅調さは継続

米国株主要三指数の値動き:

昨晩の米国市場では主要三指数(NYダウ・S&P500・NASDAQ総合)はまちまち。
前日に過去最高値を更新したNYダウは取引前半では続伸でしたが、後半では下落に転じ、小幅安で終えました。
一方、S&P500は一時過去最高値を超え📌、やはり後半で失速。しかし終値としてはわずかにプラスで7営業日続伸でした。

前日の夕方noteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。

-- 堅調な小売 --

(前日挙げた注目点:小売売上高の良し悪し)

昨晩から米金融政策を決めるFOMC(連邦公開市場委員会)が開催📌されており、今晩の米国市場の取引時間中(日本時間の早朝)に結果が分かります。
それを前にした経済指標として最後に8月小売売上高と鉱工業生産が公表されました。

取り消し線は改定前、Ex autos & gasは"excl. motor vehicle & parts & gasoline stations"
取り消し線は改定前

雇用に関しては弱さに揺れる中、これまで個人消費の堅調さに関しては続いています。
今回に関しても市場予想を上回る前月比となったことで堅調さが継続していることが確認される形になったほか、鉱工業生産も市場予想を上回りました。

雇用や物価を意識するFRBが金融政策の決定に消費動向を強く意識するかは微妙なところで、米長期金利(10年物国債利回り)は上昇するもさほど大きくは上がらず。
取引時間前半では景気の堅調さを意識する形で株式市場は堅調な前半となりました。
しかし取引後半では上げ幅を縮め、前日終値付近で収束。
ほぼ変わらずのNYダウ、S&P500で終えています。


S&P500業種別指数などの動き:

S&P500業種別指数は11業種中6業種上昇となりました。

堅調な消費などを受け、原油先物価格は上昇。エネルギーセクターが特に堅調。
一般消費財では前日とは違ってAmazon、Teslaが上昇したこともあり、指数がプラス。ほかの景気敏感も堅調。
情報技術ではNVIDIAやBroadcomが引き続き下落。一方でAppleは小幅反発。Microsoftは自社株買いや配当の引き上げなどを受けて堅調だったことが支えになり、セクター指数の下げ幅は小さめ。
ヘルスケア、生活必需品などのディフェンシブセクターは軟調📌でした。

その他の主な動き:

-- その他指数 --

小型株指数ラッセル2000は消費動向の堅調さを好感して大きく上昇。
取引後半で失速した主要指数の流れと同様に上げ幅を縮めていきましたが、相対的には堅調さを残し、0.75%高。

-- 欧州株 --

STOXX600は0.4%高。
米国株が堅調な中で欧州株は終えていたため、総じて堅調な状態でした。

-- 為替(ドル円) --

ドル円は円安方向に大きく動き、142円半ばまで動きました。8時時点では142円00銭近辺。📌


今日の注目ポイント

-- 本日の日本市場 --

本日の日本市場のポイントとして、
揺れる利下げ幅予想
を挙げます。

明日の早朝にも判明する米政策金利の利下げ幅が0.50%となるか、0.25%となるか……
ドル円は大きく円安方向には動きましたが、これを大幅利下げ観測の後退と報じるところもあります。
しかし、FRBが小売売上高に大きく反応して金融政策の決定打にするかは微妙。実際、CMEのFedWatchツールを見る限りではあまり大きな動きがFF金利先物には出ていないようでした。
そのため、短期的に大きな為替変動の理由付けを"大幅利下げ期待後退"としている可能性📌もあります。
為替がそれだけ過敏に反応しているだけに、引き続き日中の動きには注意。

-- 今晩の米国市場 --

やはり注目はFOMC。
利下げ幅がどうなるか、そして四半期毎に経済・物価の見通しを公表するSummary of Economic Projections (SEP)ではどのような利下げ予想、雇用の状態となるか。

今回の利下げ幅としては0.25%利下げをおこないつつ、次回の0.50%の可能性を残す形で会見で大きくハト派な印象を与えるという手段に踏み切る可能性も📌十分残っています。

とにかく不透明な今回のFOMC。
明日の朝はどんな形で迎えるのか緊張感のある一日に。


今日の小言

(相場に関係ある話・ない話をテキトーにつぶやく場)

これだけ小売売上高で為替が大きく動いている以上、FOMCがどうなっているのか……
ボラティリティの高さが気になるところ。


指数・今後の重要イベント

終値
Dow 30 : 41,606.18 ( -0.04% )
S&P 500 : 5,634.58 ( +0.02% )
NASDAQ: 17,628.06 ( +0.20% )


イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)

2024年9月第3週
09/17 (火): FOMC(~09/18 日本時間19日早朝にパウエル議長会見予定) 
09/18 (水): 米8月住宅着工件数
09/19 (木): 米9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
09/19 (木): 米8月中古住宅販売件数
09/19 (木): 英国金融政策委員会
09/19 (木): 日銀金融政策決定会合(~09/20 20日に会見予定)
09/20 (金): 日本8月全国消費者物価指数

2024年9月第4週
09/23 (月): 秋分の日 振替 日本休場
09/23 (月): 欧米9月PMI 速報値
09/24 (火): 米9月消費者信頼感指数
09/25 (水): 米8月新築住宅販売件数
09/26 (木): 米8月耐久財受注 速報値
09/26 (木): 配当・株主優待 権利付き最終日
09/26 (木): 米実質GDP(確報値) Q2
09/27 (金): 米8月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
09/27 (金): 日本9月東京都区部消費者物価指数 速報値
09/27 (金): 自民党総裁選挙 投開票日

2024年9月第5週/10月第1週
10/01 (火): 日銀短観 9月調査 概要及び要旨
10/02 (水): 米9月ADP雇用統計
10/03 (木): 米9月ISM非製造業景気指数
10/04 (金): 米9月雇用統計

2024年10月第2週(SQ週)
10/07 (月): 日銀公表 8月消費活動指数
10/08 (火): 景気ウォッチャー調査 9月調査
10/08 (火): 日本8月分毎月勤労統計調査 速報
10/08 (火): 日本8月分家計調査
10/09 (水): FOMC議事要旨公表
10/10 (木): 米9月消費者物価指数
10/11 (金): 米10月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
10/11 (金): 米9月卸売物価指数

2024年10月第3週
10/14 (月): スポーツの日 日本休場
10/17 (木): 米9月小売売上高
10/17 (木): 米9月鉱工業生産
10/17 (木): 米10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
10/17 (木): ECB理事会
10/18 (金): 日本9月全国消費者物価指数
10/18 (金): 米9月住宅着工件数

2024年10月第4週
10/23 (水): 米9月中古住宅販売件数
10/23 (水): ベージュブック公表
10/24 (木): 米9月新築住宅販売件数
10/25 (金): 米9月耐久財受注 速報値
10/25 (金): 日本10月東京都区部消費者物価指数 速報値

2024年10月第5週/11月第1週
10/29 (火): 9月JOLTS雇用動態調査
10/29 (火): 配当・株主優待 権利付き最終日
10/29 (火): 米10月消費者信頼感指数
10/30 (水): 米10月ADP雇用統計
10/30 (水): 日銀金融政策決定会合(~10/31 31日に会見予定)
10/30 (水): TOPIX浮動株比率の定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)
10/30 (水): 米実質GDP(速報値) Q3
10/30 (水): 米財務省 国債の四半期の定例入札予定発表
10/31 (木): 米9月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
10/31 (木): 米雇用コスト指数 3Q
11/01 (金): 米10月ISM製造業景気指数
11/01 (金): 米10月雇用統計

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