24/09/13 (金)「S&P500、NASDAQ総合は4日続伸」寄り前情報
要点まとめ
米主要株価三指数は揃って続伸
S&P500とNASDAQ総合は4日続伸
新規失業保険申請件数、PPIは無難に通過
SOXはやや下落も、超大型ハイテク株全体は堅調
今日の日本はメジャーSQ算出日
S&P500、NASDAQ総合は4日続伸
米国株主要三指数の値動き:
昨晩の米国市場では引き続きハイテク株の買いが続く中、主要三指数(NYダウ・S&P500・NASDAQ総合)は揃って続伸。
S&P500については先週は毎日下落で終えたのに対し、今週はいまのところすべて上昇しています。
前日の夕方noteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。
(①、②などの番号は前回のnoteで注目ポイントとした内容の番号に連動して割り振っています)
-- ①利下げ期待の方向感変わらず --
(前日挙げた注目点:経済統計を受けた動き)
昨晩の米国市場で公表された主な経済指標としては、週間の新規失業保険申請件数と米8月のPPI(卸売物価指数)がありました。
まず、新規失業保険申請件数に関しては前回分が上方修正されたうえで、市場予想を上回りました。
継続需給者数も増加。
かなり緩やかな増加基調が続いているような形となり、景気基調と利下げの思惑のバランスが株式市場の動きに左右しやすい今の相場にとって、やや都合の良い内容として捉えられたのか、過度な心配はされませんでした。
一方でPPI(卸売物価指数)の方は前回の下方修正が大きく、その分前月比がやや上振れ。しかし肝心の前年同月比は下振れするという内容となり、こちらも利下げ思惑に邪魔をしないような結果となりました。
これを受け、CMEのFedWatchツールを見る限りの来週のFOMCにおける0.50%の利下げ期待は若干の上昇をみせました。
前日のCPI(消費者物価指数)を受けて0.25%の利下げで決まるだろうという市場の思惑がかなり強まりながらも、一部の証券アナリストではなお0.50%を予想する声を挙げるものがいるようです。
-- ②銘柄で強弱感のある半導体株 --
(前日挙げた注目点:ボラティリティの高い半導体株)
今週の株価上昇の中で目立つのは米ハイテク株の上昇。
先週はむしろ下げが目立っていたため、ハイテク株が今週の相場全体の方向感を大きく左右しているような状態となっています。
フィラデルフィア半導体指数(SOX)をみてみると、今週は水曜日まで上昇し、特に水曜日の市場ではNVIDIA、Broadcomがかなり大きく上昇し、半導体株全体としても上昇しました。
昨晩に関してはやはりNVIDIAとBroadcomが堅調。
しかし他の半導体株は反落するものが多く、SOXは小幅に反落。
しかしMeta、Alphabet、Amazonなど主要な大型ハイテク株の戻り基調は継続し、これが指数の支えとなる形でS&P500やNASDAQ総合は4営業日続伸。
NYダウに関しては取引前半では下げている時間帯がありましたが、前日同様に終盤では切り返し、プラス圏で終了。
NYダウとS&P500は過去最高値まで1%強という水準まで再び近づいています。
S&P500業種別指数などの動き:
S&P500業種別指数は11業種中すべて上昇となりました。
Meta、Alphabetなどの上昇が寄与して、コミュニケーション・サービスセクターが堅調。他の通信系も今日は堅調でした。
一般消費財でもAmazon、Teslaだけでなく他の消費関連では上昇するものが多く、セクター全体としてしっかり。
原油先物価格上昇にあわせ、エネルギーセクターも上昇。
一方で生活必需品、ヘルスケア、公益事業といったディフェンシブセクターがまとまって騰落率的には下位に。最近はディフェンシブとともに底堅い動きをみせることの多い不動産セクターも、長期金利(10年物国債利回り)がやや上昇したからかそこまで強くなく、騰落率としては今日は最下位。
足元の業績見込みに慎重な姿勢を示したことで火曜日の相場で軟調さを示した金融セクターも、あまり元気のない回復。
その他の主な動き:
-- その他指数 --
ハイテク株が中心となって株価の反発基調を支えていた今週の中で、やや戻し方に元気のなかった小型株指数のラッセル2000は昨晩は堅調で1.2%高。
-- 欧州株 --
STOXX600は0.8%高。
ECB理事会の結果が昨日出て、6月の利下げ開始以来2会合ぶりの利下げ。
これは市場予想通りの結果でした。
意見の分かれる次会合での利下げに関しては踏み込んだ示唆はしませんでした。
-- 為替(ドル円) --
ドル円は昨日の日中の142円後半から1円ほど円高方向に進み、141円後半に。
今日の注目ポイント
-- 本日の日本市場 --
本日の日本市場のポイントとして、
①SQ後のポジション形成
②材料の多い新興市場
の2つを挙げます。
今日はメジャーSQ算出日。
朝の寄り付き時の気配値は特に日経平均採用銘柄を中心に始値とは関係のない状態になりやすいため、注意。
株価水準が短期間で大きく変化した1~2ヶ月を経て通過するSQ日となるため、いつも以上に先物・オプションのポジションを引き継ぎにくい状態ゆえ、先物主導の株価変動などでは不安定になりやすそうです。
こうした需給要因が特に気になる全体相場ですが、一方で新興市場では決算や個別材料がやや豊富。昨日はグロース市場の中でも注目度がやや高いタイミーの決算発表がありました。業績を伸ばしながらも期待度が高い中で進捗率が期待に届いていないという見方もされているのか、PTSでは下落。
グロース市場は売買代金が少なめで、流動性が低い中で材料を受けて値が動くという荒い市場になっています。
最近のグロース250指数や中小型の堅調さを受けて注目されやすくなっている気がしますが、癖の強さは抜けていないため注意。
なお、日本は明日から三連休。
頭に入れておきたいこととしては今晩のミシガン大の統計を受けて来週火曜日にどんな為替水準にあるかを考えたいということが一つ。
もう一つは火曜日には「米小売売上高の統計待ち、翌日のFOMC待ち」という状態で始まるということ。
-- 今晩の米国市場 --
今晩の注目はそのミシガン大の経済統計。
来週はFOMCが開催されますが、それを前にどこまで指数の切り返す動きが続いていくのか。
米国にとっては来週がメジャーSQ週にあたる1週間となります。
今日の小言
(相場に関係ある話・ない話をテキトーにつぶやく場)
今週も株価が乱高下していろいろな報道がある1週間でしたが、一番ショックだったのは相場とは関係のない追悼報道。
『美少女戦士セーラームーン』のセーラージュピターを演じていた篠原恵美が亡くなったとの話が10日にありました。
記事を書いていて煮詰まった時には音楽を聴くのですが、ゲーム、アニメ、映画とかのBGMを頻繁に聴いており、今週は週明けからセーラームーンのBGMを偶然聴いていたため、一段とショックに感じました……
指数・今後の重要イベント
終値
Dow 30 : 41,096.77 ( +0.58% )
S&P 500 : 5,595.76 ( +0.74% )
NASDAQ: 17,569.67 ( +1.00% )
イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)
2024年9月第2週(メジャーSQ週)
09/13 (金): 米9月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
2024年9月第3週
09/16 (月): 敬老の日 日本休場
09/17 (火): 米8月小売売上高
09/17 (火): 米8月鉱工業生産
09/17 (火): FOMC(~09/18 日本時間19日早朝にパウエル議長会見予定)
09/18 (水): 米8月住宅着工件数
09/19 (木): 米9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
09/19 (木): 米8月中古住宅販売件数
09/19 (木): 英国金融政策委員会
09/19 (木): 日銀金融政策決定会合(~09/20 20日に会見予定)
09/20 (金): 日本8月全国消費者物価指数
2024年9月第4週
09/23 (月): 秋分の日 振替 日本休場
09/23 (月): 欧米9月PMI 速報値
09/24 (火): 米9月消費者信頼感指数
09/25 (水): 米8月新築住宅販売件数
09/26 (木): 米8月耐久財受注 速報値
09/26 (木): 配当・株主優待 権利付き最終日
09/26 (木): 米実質GDP(確報値) Q2
09/27 (金): 米8月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
09/27 (金): 日本9月東京都区部消費者物価指数 速報値
09/27 (金): 自民党総裁選挙 投開票日
2024年9月第5週/10月第1週
10/01 (火): 日銀短観 9月調査 概要及び要旨
10/02 (水): 米9月ADP雇用統計
10/03 (木): 米9月ISM非製造業景気指数
10/04 (金): 米9月雇用統計
2024年10月第2週(SQ週)
10/07 (月): 日銀公表 8月消費活動指数
10/08 (火): 景気ウォッチャー調査 9月調査
10/08 (火): 日本8月分毎月勤労統計調査 速報
10/08 (火): 日本8月分家計調査
10/09 (水): FOMC議事要旨公表
10/10 (木): 米9月消費者物価指数
10/11 (金): 米10月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
10/11 (金): 米9月卸売物価指数
2024年10月第3週
10/14 (月): スポーツの日 日本休場
10/17 (木): 米9月小売売上高
10/17 (木): 米9月鉱工業生産
10/17 (木): 米10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
10/17 (木): ECB理事会
10/18 (金): 日本9月全国消費者物価指数
10/18 (金): 米9月住宅着工件数
2024年10月第4週
10/23 (水): 米9月中古住宅販売件数
10/23 (水): ベージュブック公表
10/24 (木): 米9月新築住宅販売件数
10/25 (金): 米9月耐久財受注 速報値
10/25 (金): 日本10月東京都区部消費者物価指数 速報値
2024年10月第5週/11月第1週
10/29 (火): 9月JOLTS雇用動態調査
10/29 (火): 配当・株主優待 権利付き最終日
10/29 (火): 米10月消費者信頼感指数
10/30 (水): 米10月ADP雇用統計
10/30 (水): 日銀金融政策決定会合(~10/31 31日に会見予定)
10/30 (水): TOPIX浮動株比率の定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)
10/30 (水): 米実質GDP(速報値) Q3
10/30 (水): 米財務省 国債の四半期の定例入札予定発表
10/31 (木): 米9月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
10/31 (木): 米雇用コスト指数 3Q
11/01 (金): 米10月ISM製造業景気指数
11/01 (金): 米10月雇用統計
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?