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24/04/30 (火)「米国はイベントだらけの1週間を株価続伸でスタート」寄り前情報

要点まとめ

  • 金曜日、月曜日は米国株がどちらも主要三指数上昇

  • 金曜日はハイテク株堅調、月曜日は全体的にやや堅調

  • 木曜日のGDP速報値での物価統計をピークに、米長期金利は続落

  • ただ米財務省の四半期借入必要額見通し上方修正を一時悪材料視

  • 日本は荒ぶるドル円に要注目

米国はイベントだらけの1週間を株価続伸でスタート

米国株主要三指数の値動き:

米国株主要三指数は金曜日、月曜日と上昇しました。
金曜日は主にAlphabetなどハイテク株決算を受けて上昇、月曜日は小動きだったものの、米長期金利の下落が前日から続いたことを受けてか株価は続伸。
ただし、月曜日に米長期金利が短時間でやや上昇する場面があり、その場面で株価も一時下落に転じる時間がありました。


まず日本の連休前、金曜日の米国市場を振り返ると、この日は米3月PCE(個人消費支出)、特にその中でもFRBが米金融政策を決める上で重視する3月PCE物価指数の発表がありました。

市場予想を上回る内容とはなっていますが、先週末も何度か触れたように木曜日に発表された1-3月期GDP速報値の中で発表された1-3月期のPCE物価指数が予想より強かったことにより、事前にこの金曜日に発表された3月PCE物価指数が予想より強い可能性を織り込んでいました。

実際に市場予想を上回ったものの、1-3月期の上振れの主な要因は1月分の上方修正の影響が大きいという見方も広がり、前日と違って金曜日の米長期金利は下落に向かう動きをみせました。

そんな金曜日の米国市場の株価はNASDAQ総合株価指数が大きく上昇。
Alphabet、Microsoftの決算が好感されたほか、NVIDIAなど半導体関連の株価も上昇。Intelの株価は決算を受けて大幅安となったものの、元々AIブームが続いている中でも今年は特に冴えない動きをしているだけあって、全体の半導体関連の動きを悪くするような動きに今更ならず。

こうしてハイテク株が堅調だった一方、そのほかは全体的にまちまちな結果となり、NASDAQ総合株価指数とNYダウとの間で強弱感がはっきりしました。


週明け月曜日の米国株は指数としては小動きでした。
AppleやAmazonの決算、今晩からはFOMCが明日にかけて開催され、金曜日の米雇用統計など労働市場に関する統計データも相次ぐという1週間の始まりでしたが、それにしては大きな警戒感を持たずにスタートした1週間といえそうです。

金曜日はハイテク株以外ではまちまちで、売られている銘柄もそこそこあったものの、それに比べれば米長期金利の続落もあってか全体的にはやや堅調さもみられた週明け。

一方、決算で金曜日に大きく上昇したAlphabetは利益確定売りが広がっていました。
それでもTeslaが中国での高度運転支援機能投入に関し、中国の政府当局から承認が得られる見通しが立ってきたとの報道が材料となって大幅高となり、NASDAQ総合は下がらず。

主要三指数は揃って一時マイナスに転じる場面がありました。
背景には3ヶ月毎に公表する米財務省の次の四半期に関する借入必要額見通しに関し、前回公表分より上方修正をしたことが悪材料視され、米長期金利も上昇する場面がありました。
5月1日には国債の四半期定例入札予定の公表が予定されており、債券市場の需給にも注目が集まります。


S&P500業種別指数などの動き:

S&P500業種別指数はこのようになりました。
先週金曜日にAlphabetの株価上昇を受けて堅調だったコミュニケーション・サービスのセクターは週明けは利益確定優勢。
金曜日はハイテクを除けばまちまち感があったのに対し、週明けは全体的には堅調さがみられましたが、特に一般消費財セクターに関してはTeslaの大幅高があって特に堅調でした。

その他の主な動き:

-- その他指数 --
米長期金利が下落したこともあり、小型株指数のラッセル2000は金曜日、月曜日は上昇。

-- 欧州株 --
欧州株は金曜日上昇、月曜日はまちまちながらSTOXX600でみれば小幅上昇。

-- 為替(ドル円) --
昨日から大きな動きをみせているドル円
昨日の朝は158円前半ではじまったあと、一時一瞬で160円まで円安方向に進む場面があった朝でしたが、午後になると一転して一気に円高方向に進む動きを見せ、為替介入の可能性が指摘されています。
155円00銭付近では抵抗感もあり、156円台後半までじわじわと戻すも、夜中に再び大きく円高方向に動く場面があり、非常に不安定な値動きが昨日から続いています。


今日の注目ポイント

-- 本日の日本市場 --

本日の日本市場のポイントとして、
①乱高下するドル円の影響
②重しとなりそうないくつかの企業決算

の2つを挙げます。

まず一番注目したいのは昨日から"普通じゃない"値動きをしているドル円。
円高方向に大きく動き、為替介入を気にしているのか、先物はドル円が円高方向に一気に進むタイミングで弱含む動きをみせました。
しかし同じペースでズルズルと下げているわけでもなく、先物市場だけではどうにも判断が難しい反応の仕方になっています。

ただ、こんな突然の為替変動のリスクを受けそうな状況でも大きく日本株を動かそうとする海外投資家が短期筋が多いようであれば、それらの動向によって日中も上下に振り回される可能性📌もあります。
値振れ感には要注意。

もう一つ気掛かりなのは、あまり先週金曜日に出た日本の決算が良い雰囲気で無かったこと。📌
日経平均株価の構成比率4位のアドバンテストに関しては、市場予想を大きく下回る決算内容だったためか、PTSで大きく下落。
米国のハイテク株は金曜日に大きく上昇したため、それを支えに下げ渋ることができるかどうか、そしてこうした国内企業決算の動きを個別に消化するのか、全体の重しとなるのかを1つの注目点としたいところ。

-- 今晩の米国市場 --

今晩の注目は取引時間終了後の材料。📌📌
Amazon、AMDの決算と時間外での反応に要注目。
さらにAI向けサーバー製品でかなり昨年から株価の値上がりが目立つSuper Micro Computerも決算。


今朝の注目ニュース

関連銘柄:原油関連など
イスラエル側からハマス側へ恒久停戦を初提案したという報道があり、金融市場でもWTI原油先物が下落で反応するなど、停戦への期待感を受けたような動きが出ています。
こうした形での原油価格の下落はインフレに悩まされている各国にとっては好材料。このまま交渉が進んでいくかどうか。

大引け後の企業決算関連などでは、アドバンテスト、ソシオネクスト、北海道電力など個人人気があるところが決算を受けて金曜日のPTSで下落していたことが気掛かり。


GW中の更新に関するお知らせ

ゴールデンウィーク中の更新について、

04月30日(火):通常通り(予定)
05月01日(水):夕方note簡略版
05月02日(木):通常通り(予定)
週間note:コラム欄休み
05月07日(火):通常通り(予定)

を予定しています。

水曜日の簡略版では
・ほぼデータのみ掲載
・コラム欄休み
という形式を予定。
週間noteではコラム欄休みを予定。
7日以降は通常通りの更新を予定します。


指数・今後の重要イベント

米国月曜日の相場の終値
Dow 30 : 38,386.09 ( +0.38% )
S&P 500 : 5,116.17 ( +0.31% )
NASDAQ: 15,983.08 ( +0.35% )


イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)

2024年4月第5週/5月第1週
04/30 (火): 米4月消費者信頼感指数
04/30 (火): FOMC(~05/01 日本時間02日早朝にパウエル議長会見予定) 
05/01 (水): 米4月ADP雇用統計
05/01 (水): 米4月ISM製造業景気指数
05/01 (水): 3月JOLTS雇用動態調査
05/03 (金): 米4月ISM非製造業景気指数
05/03 (金): 米4月雇用統計
05/03 (金): 憲法記念の日 日本休場

2024年5月第2週(SQ週)
05/06 (月): こどもの日 振替 日本休場
05/09 (木): 日本3月分毎月勤労統計調査 速報
05/09 (木): 英国金融政策委員会
05/10 (金): 日本3月分家計調査
05/10 (金): 景気ウォッチャー調査 4月調査
05/10 (金): 米5月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年5月第3週
05/14 (火): 米4月卸売物価指数
05/14 (火): MSCI定期見直し公表
05/15 (水): 米4月消費者物価指数
05/15 (水): 米4月小売売上高
05/15 (水): FOMC議事要旨公表
05/16 (木): 米4月鉱工業生産
05/16 (木): 米4月住宅着工件数
05/16 (木): 米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

2024年5月第4週
05/22 (水): 米4月中古住宅販売件数
05/23 (木): 米4月新築住宅販売件数
05/23 (木): 欧米5月PMI 速報値
05/24 (金): 日本4月全国消費者物価指数
05/24 (金): 米4月耐久財受注 速報値

2024年5月第5週
05/27 (月): メモリアルデー 米休場
05/28 (火): 米5月消費者信頼感指数
05/29 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
05/29 (水): ベージュブック公表
05/30 (木): 米実質GDP(改定値) Q1
05/31 (金): 日本5月東京都区部消費者物価指数 速報値
05/31 (金): 米4月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
05/31 (金): MSCI定期見直し実施前日(リバランス発生見込み) 

2024年6月第1週
06/03 (月): 米5月ISM製造業景気指数
06/04 (火): 4月JOLTS雇用動態調査
06/05 (水): 日本4月分毎月勤労統計調査 速報
06/05 (水): 米5月ADP雇用統計
06/05 (水): 米5月ISM非製造業景気指数
06/06 (木): ECB理事会
06/07 (金): 日本4月分家計調査
06/07 (金): 米5月雇用統計

2024年6月第2週(メジャーSQ週)
06/10 (月): 景気ウォッチャー調査 5月調査
06/11 (火): FOMC(~06/12 日本時間13日早朝にパウエル議長会見予定) 
06/12 (水): 米5月消費者物価指数
06/13 (木): 米5月卸売物価指数
06/13 (木): 日銀金融政策決定会合(~06/14 14日に会見予定)
06/14 (金): 米6月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年6月第3週
06/18 (火): 米5月小売売上高
06/18 (火): 米5月鉱工業生産
06/19 (水): ジューンティーンスデー 米休場
06/20 (木): 米5月住宅着工件数
06/20 (木): 米6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
06/20 (木): 英国金融政策委員会
06/21 (金): 日本5月全国消費者物価指数
06/21 (金): 米5月中古住宅販売件数

2024年6月第4週
06/25 (火): 米6月消費者信頼感指数
06/26 (水): 米5月新築住宅販売件数
06/26 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
06/27 (木): 米5月耐久財受注 速報値
06/27 (木): 米実質GDP(確報値) Q1
06/28 (金): 日本6月東京都区部消費者物価指数 速報値
06/28 (金): 米5月個人所得・個人支出・PCEデフレーター

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